第一話 ミイラ取りとミイラの出会い
この度はこちらの小説を読んでいただきありがとうございます。
私の小説では前書き、後書きはほとんど本編と関係ないものとなっておりますので読み飛ばすのが時間もかかりませんしお勧めです。
この小説はふとした時に思い付いた小説のため、設定が曖昧な部分が多めです。
その点注意してお読みください。
これは、遥か彼方にある世界の、とある女冒険家の愉快で奇妙な話である。
「ウバァァァア!!!」
「きゃあああああ!!!来ないでええええ!!!」
包帯でぐるぐる巻きにされた何かが女冒険家を追いかけている。
なぜこんな状況になったのか、それは数十分前に遡る。
~数十分前~
ピッピッピピッピピピッピーピーピー...
「ん?この下に空洞がある...掘ってみよう。」
薄暗い洞窟の中、ヘッドライトの明かりを頼りに散策をしていると、左手に持っている装置が地中に空洞があることを告げた。
真下に空洞があるとされる場所に立つと、バッグの中から組立式のスコップを取りだし、手慣れた手つきであっという間に組み立てる。
「よし、掘るぞ~」
ザクッザクッザクッザクッザクッ...ゴンッ
少し掘ったところでスコップがなにやら固いものに当たる。
「何かあるな...」
ザクッザクッザクッザクッ...
さらに周りを掘ると、そこには分厚い陶器で出来た棺桶のようなものが姿を表した。
「古代文字か...こ、これは!?古代ルイーズ国の女王、マリー・ルイーズの棺桶!!やった、やっと見つけたよぉ!!」
彼女が冒険家をやっている理由。
その一つが、かつてこの世界で猛威を振るった古代ルイーズ国の女王、マリー・ルイーズの棺桶を探し当てることだった。
マリー・ルイーズの棺桶はどこにあるのか、どんな場所に埋葬されたのかが文献で残されておらず、ルイーズ一族でも唯一見つかっていなかったのだ。
この女冒険家だけではなく、他の冒険家達もこぞってマリー・ルイーズの棺桶を見つけようとしていたが、この女冒険家はついにそれを発見することが出来たのだ。
「フフフ~♪ついに見つけた♪ついに見つけた~♪」
珍妙な歌を歌いながらどんどんと掘っていき、棺桶の全体が遂に露になる。
そして
「それでは、女王様と御対面~」
棺桶を開けてしまった。棺桶に書かれた文字を全て読まずして...
蓋を開けた瞬間、中から眩しい光が溢れ出す。
「うわっ!?」
あまりの眩しさに目が眩んでしまった
すぐに光は収まったが、女冒険家はまだよくモノが見えていない。
そんな時であった。
ズズズズ...
棺桶の蓋をずらす、石と石の擦れ合う音が洞窟内に響き渡る。
女冒険家は何が起きているのかがまだよく理解できていなかった。が、すぐに理解した。
棺桶から出てきたのは、包帯でぐるぐる巻きにされたミイラであった。
ミイラは周りを見渡すようにキョロキョロとして、すぐに女冒険家にも気づいた。
「ウゥ...」
「あわわわ...」
「ウバァァァア!!!」
「きゃあああああ!!来ないでえええ!!!」
そして冒頭へと繋がる。
「ととととと、止まれえええ!!!」
「ウゥ...」
ピタッ
「えええ...え?」
急に追いかけるのをやめ、その場で立ち尽くすミイラ。
「え、まさか私の言葉で止まった?」
「ウゥウゥ」
うなずくミイラ。
「え、話してる言葉がわかるの?」
「ウゥウゥ」
さらにうなずくミイラ。
「...何で追いかけてきたの?」
「ウゥウゥウゥゥ」
すると唸りながらなにやら棺桶の方を指差し手招きし出す。
「来てほしいの?」
「ウゥ」
うなずくミイラ。
「...わかった」
ミイラと共に棺桶のところまで戻る女冒険家。するとミイラは棺桶の蓋の表面を指差す。
「ウゥウゥウゥ!!」
「ん?〈此処に眠りし美しき者、今ここに甦らん〉?」
それを読んだ瞬間、ミイラが黄金に輝き始める。
「わわっ、今度はなに!?」
「ウォォぉぉおお!!」
光が収まると、ミイラが居たはずの場所に綺麗なドレスのようなものを身にまとった、まだ10代と思わしき可愛いらしい少女が居た。
「あ、あれ?え?何が起こって...」
「ふぅ...封印を解いてくれてどうもありがとうございます。私はルイーズ王国の女王、マリー・ルイーズと申します...見たことのない服飾品を身に付けていらっしゃいますが、もしや異国の方ですか?」
「あ、いえ、あの...ここはフレデリーク王国と言いまして、私はこの国で冒険家をやっている、ゴゴと申します。」
「フレデリーク?聞いたことのない名前ですね...それとここは一体?」
「あの、聞いて驚かないでください。あなたが居た時代は今から約4000年前と言われています。」
「まあ!?それは王国も変わる筈です、納得しました。」
「ところでなぜマリーさn...マリー様はこちらに?」
「今はもう王国もありませんしマリーとお呼びください。ここではゆっくりお話もできませんし、一度ここを出てお話しましょう。」
「それもそうですね、ではこちらが出口になるので着いてきてください!」
そうして二人は洞窟を後にし、二人は地上へと出てきた。
「ふぅ、やっぱりここの眺めは最高だな~」
洞窟は小高い岡の上にあり、そこからは城壁に囲まれたフレデリーク王国がよく見える。
「まあ、フレデリーク王国は大きいのですね。」
「今は世界の領地の6分の1はフレデリーク王国の領地で、社会的には資本主義、まあ外交面ではオープンな国になってます。治安も悪くないですしマリーさんもすぐ慣れると思いますよ。」
「そうですね。私の居たルイーズ王国は対照的に治安がすこし悪い国でした。武力をもって武力を制す力のやり取りが殆どで、私があの棺桶に入っていたのも実は拉致されて勝手に封印されてしまったのです。」
「え、そんな歴史は聞いたことが...マリー・ルイーズ女王は王女に即位した後、エドモンド・ルイーズ王子を出産。亡くなった後はエドモンド・ルイーズ王子の妃であるポーラ・ルイーズ女王が王女に即位したという歴史が文献には残っています。」
「やはり父は私を救うのではなく、存在を有耶無耶にして影武者を使わせてたのね...過ぎてしまった事は仕方ありません、過去は変えられませんから。」
「真実は残酷ですね...さて、とりあえずマリーの棺桶が見つかった旨を上に報告しなければいけないので王国内に入ります。マリーさんも着いてきてください!」
「一緒に行っても大丈夫なのですか?」
「まあ多分、大丈夫!これから多分一緒に生活することにもなるだろうし、宜しくね、元女王様!」
「ええ、貴方に会えてとても嬉しく思っております。」
そう言い交わし、お互い握手をする。
こうしてミイラはミイラ取りと共に行動することになった。
第一話はいかがだったでしょうか。
執筆時間1時間30分程度の変な小説ですが、これからも気が向いたときにちょくちょく書いていきます。
今後もよろしくお願いします。