1/2
第一話 未知の誘い
プロローグ
「絶対帰ってくる。」
ある日、ある街、ある場所に巨大な壁が現れた。
高さ地上10mの湾曲した壁。意味がわからないかもしれないけど、壁が現れた。
登ってみないとどうなっているか分からない。
そんな壁如き梯子やロープを使えば楽勝だ、と持ち込んで登ろうとする者達は決まって心臓発作で即死してきた。
衛生からも何故か映らないし、ヘリコプターが近づいても墜落する。つまり文明のデバイスが一切通用しないのだ。
つまり頼れるのは己の力のみ。
誰が設置し何の目的があるのか、一切不明。
高い壁の先に何があるのか。そんな単純明快なロマンに惹かれて世界中から猛者が果敢に攻略に挑んだ。
壁が現れてから10年後。。。
壁は累計6人に攻略されていた。そしてその向こう側を見に行った6人の内帰ってきた者は...
これまで実に0人である。