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Scene8 消えた星

 シルヴァは皮膚をつねっても痛くない夢の中で目を覚ました。直感で夢だと分かったのだ。

冷たい、無機質な部屋の中。小さな檻の中で、いつかの夢の中に出てきた白くて小さな男の子が死んでいた。緑の少年は檻の外で静かに泣いている。



 シルヴァは妙に落ち着いていた。まるで、この景色を知っていたかのように。少年に手を差し伸べようとするけれど、まるで途方も無い距離があるかのように届かない。目の前にいるのに。どうしてダメなんだろう。シルヴァはただ二人を見ているしかなかった。




「……。どうしてステラが死ななきゃいけなかったんだ? どうして、ステラは星の子として生まれなきゃならなかったんだ? ……普通の人間だったら、ずっと友だちでいれたのに。どうして女王はステラを殺したんだ……?」




 少年の涙は床へ落ち、手は白い男の子の細くて小さな手を握っていた。








 小さな格子の窓から見える空は、見たことのない暗さだった。

 星なんて一つも見えなかった。

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