Last Scene また会えたね
あれから何年か経って、ぼくはもう立派な大人になった。
背も伸びて先生くらいになったし、魔力だってたくさん増えた。星の子の力もあるんだけど、無くても十分間に合うくらい!
先生は、びっくりするくらい変わってないんだよ。ホント、何にも変わってない。
静かな、小さな町。
ぼくは頑張って、お母さんがこの町にいることを突き止めた。
旅館で働いているんだって。早く会いたくてドキドキするなぁ。先生は恥ずかしくてドキドキするんだって。
「ね、ねぇシルヴァ……、やっぱり会うのは今度にしない?」
先生が引きつった顔で話しかけた。
「ダメだよ、先生。もう探し始めて何年経ったと思ってるのさ。早く行くよ!」
ぼくが先生の腕を引っ張って、お母さんのいる旅館まで連れて行く。
これでやっと、会えるんだ。
ずっとずっと、会いたかったお母さんに。
ぼくが旅館のドアをノックすると、奥から返事が聞こえて、ドアが開いた。
そこにいたのは、長い髪を左右にまとめた綺麗な女の人。
先生の顔が赤くなって、たちまち女の人の顔も赤くなった。
「あ……、えっと」
先生が恥ずかしそうに俯くと、女の人がそっとぼくの頭を撫でた。
「フィルと、シルヴァ、よね?」
「お母さん、だよね」
ぼくが言うと、その人は嬉しそうに頷いた。
「大きくなったね。私より大きくなっちゃって。……フィルも」
お母さんが先生に言うと、先生は「ま、まぁね」と笑った。
「あのね、ぼく達お母さんに会いたくて、ずっと旅をしてたんだよ」
「そうなの? 嬉しいこと言ってくれるのね。私も、ずっと会いたいと思ってたの。会いに来てくれて、嬉しい」
お母さんがぼく達を旅館の中に入れてくれた。旅館の人たちも優しくて、特別サービスでタダで泊めさせてくれた。
「ホント、シルヴァには迷惑かけちゃったね。ごめんね」
「ううん、いいの。またこうやってさ、会えたんだし」
部屋の中でぼくとお母さんが話していると、先生が入ってきた。やっぱりどこかぎこちない。
「ねぇフィル──」
「そのさ、シャル」
お母さんの言葉を先生が遮った。お母さんはびっくりした顔をして、先生をじっと見ていた。
「そのさ、えっとー……」
「なぁに?」
先生の顔が赤くなる。ぼくの出る幕じゃないから、ぼくはじっと二人を見ていた。
「えっとさ、僕たち……その、付き合わない?」
「……えっ、あ、うん。……でもね」
お母さんはゆっくり立ち上がって、先生に近づいた。
「どうせならさ、もう結婚しちゃわない? シルヴァもいるしさ」
こんなの見てたら、ぼくも恥ずかしくなってしまう。
先生もお母さんも、顔が真っ赤だ。
「……えっと……、シャルがいいなら」
今まで家族として過ごした時間なんてほとんどなかった。今だって先生のこと「お父さん」なんて呼びにくいし、お母さんにだってちょっと気を使ってしまう。
でもね、「家族」と暮らす時間はとても好きだよ。おばあちゃんと住んでた頃と、同じくらい!
「ねぇ、お母さんにお父さん。これからずっと一緒に暮らせたらいいね」
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
最後の方は少し駆け足でしたが、何とか終わらせることができて良かったです。
いろいろ書きたいこともありますが、ダラダラ書いて収集つかなくなったら嫌なので、このくらいにしておきます笑
次回もよろしくお願いします‼︎




