Scene38 きっとね……
ぼくが家に帰って、ニーやリーシャと話していたら、先生が帰ってきた。
先生はどこか悲しそうな顔をしていたけれど、頑張って笑っていた。
次の日。リーシャは『おばあちゃん』に女王さまの杖を渡しに行った。おばあちゃんは嬉しくて、その杖を大切にするんだって。
そして、リーシャはこれからおばあちゃんと一緒に暮らすらしい。今まで一緒に暮らせなかった分を取り返すんだって。
「お母さんと暮らすのも楽しみでワクワクするけど、シルヴァと一緒に暮らせないのはちょっと寂しいな……、なんてね」
ってリーシャが言ってた。「リーシャはとても優しくていい子だから、人に騙されたりしないようにね?」ってぼくが言ったら、リーシャは「そういうときはシルヴァが助けてくれるでしょ?」って。
そんなこと言われたら、ちょっと恥ずかしくなっちゃうよ……。
ニースヒールは、ステラの亡骸を家の庭に埋めてあげたんだって。「お墓とかいらないの?」って聞いたら、
「俺の家の庭、アホほど広いからお墓くらい建てれるさ」
って笑ってた。メリッサとはたまに遊んでいたけれど、やっぱりあの子には勝てないや。追いかけっこしても、隠れんぼしてもすぐに負けちゃう。ニーが大人気ないくらい本気でやってたのが面白かったなぁ。
フワーリズミーさんは相変わらず魔法や数学の研究で忙しいみたい。たまに遊びに来ては、よくリーシャと戦ってたなぁ。勝率は五分五分くらい? リーシャはとっても強くなってたからね。
そしてね、夢にヴァニラが出てきたの。夢の中で、優しく笑ってたよ。ぼくが「ごめんね」って言うと、ヴァニラは「気にしないで」って言ってた。また会えるといいなぁ。
国王さまは、女王さまがいなくなっていたのをすごく気にしていた。でもその分、今までよりすごくいい政治をしてるんだよ。……きっとね、いつか女王さま、戻ってくると思うよ。……まぁ、ただのカンってやつだけどね。
ぼくの方はと言うとね……。
ぼくは先生とお母さんに会いに行くことにしたんだ!
最初先生は「恥ずかしいから」って言ってたけれど、ぼくの嘘泣きで何とか一緒に行けるようになったんだ。お母さんがどこにいるのかなんて見当もつかないけれど、きっと会える気がする。
何となく、ね?
明日で完結となります!




