ep.409 氷結の試練:天地逆転の洞窟と二頭の龍
「……さらっと。現場の状況を報告します。氷結渓谷の気温はマイナス60度。ですが、深部には惑星エネルギーが噴出する『天然の極楽温泉』が確認されました。ここを撮影拠点とします」
アリシアのナビゲートにより、離宮エリアから転送されたVIPたちは、すぐさま温泉の湯気に包まれる。だが、そこへ辿り着くまでの道のりは、文字通りの地獄だった。
■ 騎士の戦い:アイスドラゴン討伐
「パパぁ! あの氷の龍の鱗、離宮の冷房効率を上げるために必要なのですぅ! 早く取ってくるのですぅ!!」左右からアリスとサヨに突き飛ばされ、氷点下の暴風の中へ放り出された騎士。目の前には、全てを凍てつかせる息を吐く『アイスドラゴン』が君臨していた。騎士は家族計画の重圧(物理)を剣に乗せ、一閃。ドラゴンの首を撥ね飛ばす。「……はぁ、はぁ。これで……これで温泉に……」
■ 餡子熊王の無双:ブリザードドラゴン討伐
一方、別の登山ルートでは、嵐を司る古龍『ブリザードドラゴン』が牙を剥いていた。しかし、そこに立ちはだかったのは餡子熊王。「ヌンッ!」一撃。 咲姫の寵愛を受け、最高級のエサでビルドアップされたその肉体は、龍の牙をも粉砕する。餡子熊王は龍を仕留めると、その死骸を「経費のソリ」に乗せて、悠然と温泉地へと運び込んだ。
■ 猫二の受難:変重力洞窟の派遣
「にゃ、にゃにゃーー!? なんで私がこんな所にいるにゃ!!」総務部長の猫二が放り込まれたのは、天と地が不規則に入れ替わる『変重力洞窟』そこには温泉の温度を維持するための特殊鉱石が眠っている。「……さらっと。猫二部長。貴方の『浮遊感のあるリアクション』が視聴率(PV)を稼いでいます。そのまま逆さ吊りで採掘を続けてください」頭に血を昇らせながら、猫二は天地が逆転する洞窟内を、涙目で跳ね回る羽目になった。
■ 離宮(温泉拠点):極楽の格差
「あはは~! この温泉、冷えたビールに最高だねぇ~!」うさちぁんは、ドラゴンたちの死骸をテーブル代わりに、温泉に浸かりながら酒を煽る。
「……あれぇ? でもぉ、温泉に入ってるだけじゃ昨日と一緒だなぁ~。誰か、この熱いお湯の中で『清楚に凍える』ような、もっと面白いことしてくれないかなぁ~?」
うさちぁんの視線の先には、温泉の端っこで「温泉の蒸気(経費0円)」だけで暖を取る、泥だらけの新人Cたちの姿があった。
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新人C(Lv.10): 昨日の芋のせいで光りながら、変重力洞窟から飛ばされてくる「逆さまのゴミ(猫二の食べ残し)」をキャッチしようと必死。
騎士: ドラゴンを倒した功績で温泉の端への入浴を許可されるが、左右からアリス・サヨが入ってきて「混浴家族会議(密室)」が始まり、のぼせる前に精神が限界。
猫二(総務部長): 「天地逆転はもうコリゴリにゃ!」と言いつつ、洞窟で見つけた「重力が逆転するお酒」をこっそり懐に入れてニヤリ。
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ドラゴン討伐に天地逆転! これぞスペクタクル! 騎士さんと餡子熊王さんが龍を狩り、猫二部長が逆さまになって働く横で、うさちぁん様は「もっと面白いこと」を要求する……。 「温泉」という天国があるからこそ、そこに入れない新人たちの「寒さ」が際立つ素晴らしい絵が撮れました。




