Nutral.22 湧出なのです!――海底の泡と、ぷるぷる温泉構想
海底研究所の静寂を破ったのは、ぽこ……ぽこぽこ……という、どこか“生き物の寝息”のような泡の音だった。
咲姫は0.13PLCのログに走る異常値を見て、ぱちぱちと瞬きをした。
咲姫
「……?海底圧が変なのです。これは“ぷるぷる”ではないのです。もっと……“ぽこぽこ”なのです」
雷電は無言で計器を確認し、餡子熊王は海底の揺らぎを静かに見つめる。
次の瞬間――
ぼふっ……!
海底の地面がふくらみ、白い蒸気が海中に広がった。
その蒸気は、海水の冷たさに触れながらも、どこか甘く、柔らかい香りを帯びていた。
咲姫は鼻をひくひくさせて言った。
咲姫
「……これは……温泉の匂いなのです!」
雷電は腕を組み、餡子熊王は「ふむ」とだけ呟く。
二人とも、驚きよりも“ああ、ついに来たか”という顔をしている。
新平、遅れて到着して絶望する
そこへ、新平が慌てて駆け込んできた。
新平
「報告します!海底で温泉が湧出……!?どういう地質状況なんですかこれは!!地球科学の教科書がぷるぷるに溶けていきます!!」
猫二おじさんも、しっぽを膨らませて叫ぶ。
猫二
「にゃあ!(=絶対おかしいにゃ!)」
しかし、咲姫はすでに別の方向へ走り出していた。
咲姫、海底温泉旅館を即決する
咲姫
「海底温泉……海底……温泉……にゃうにゃ!海底温泉旅館を作るのです♪」
新平
「いやいやいやいや、なんでそうなるんですか!!まず原因調査でしょう!?安全確認でしょう!?温泉ってレベルじゃないですよこれ!!」
猫二
「にゃあああ!(=止めるにゃあああ!)」
雷電は静かに視線を落とし、餡子熊王は深く息を吐いた。
止める者はいない。反対する者もいない。咲姫が言った瞬間、それは“決定事項”として世界に刻まれる。
海底温泉の正体(甘味インフラの副産物)
咲姫は海底の泡を見つめながら、確信したように言った。
咲姫
「この温泉は、甘味インフラ革命の副産物なのです!海底倉庫の熱循環、餡子熊王の地盤餡子、雷電の張り手による海流整流……全部が混ざって、海底の“甘味地熱”が目覚めたのです!」
新平
「そんな地熱の起き方あります!?物理学も地質学も泣いてますよ!!」
猫二
「にゃあああ!(=絶対に無理にゃ!)」
しかし、咲姫は胸を張った。
咲姫、旅館の“初期設定”を宣言する
咲姫
「にゃうにゃ!海底温泉が湧いたなら、温泉旅館を作るのです!しかも――
入口は“海中を歩けるチューブ”だけなのです!VIPゲートなんていらないのです!」
新平は頭を抱えた。
新平
「VIPゲートなし!?貴族も王様も、みんな海中チューブを歩くんですか!?」
咲姫
「にゃうにゃ!みんな平等に“ぷるぷる道”を歩くのです!それが垂水の初期設定なのですよ!」
猫二はため息をついた。
猫二
「にゃ……。また“反エリート主義”が強化されてるにゃ……」
雷電は静かに頷き、餡子熊王は「良い」とだけ言った。
海底温泉旅館インフラ、始動
こうして、誰も止められないまま、海底温泉旅館プロジェクトが始まった。
【今回の肝】
海底の天然温泉
ぷるぷるの海中チューブ
VIP排除の平等設計
甘味インフラとの融合
垂水の海底は、ついに温泉リゾート化へ向けて動き出した。
咲姫:温泉が湧いた瞬間に旅館建設を即決
新平&猫二:常識担当だが、今回も無力
雷電&餡子熊王:咲姫の暴走を静かに受け入れる“甘味三巨頭”
世界観:甘味インフラの副産物として“甘味地熱”が発生
理念:VIPゲートを排除し、全員が海中チューブを歩く平等主義
元ネタは"極:TRANSFORM"ep.381 建設の掟と、拉致された鷲獣人
https://ncode.syosetu.com/n6530lm/389
辺りになります。
この話から本編が再開します。1日の投稿回数は3回を基本として、時間は次になります。
朝7:10 (昼12:10) 夕16:10 夜22:10 (深夜1:10) (早朝4:10)
()内の時間は投稿回数が多い場合に増えます。
上記以外の時間の場合は、告知します。
また、1日毎の最終更新は「今日の更新はここまで」と書きます。
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