瞳37:凱旋の彩(いろ)――帰還と、2.2ミクロンの幸福なのです!
小さな守護者と、大きな成果
「……よし、収穫完了なのです!」
咲姫が声をかけると、先ほどまで広場を圧倒していたエメラルド色の西洋竜は、デカプリンの不思議な力によって、ちょこんと肩に乗るほどの大きさにまで縮小されました。
その姿はまるで、精巧に作られた生きた宝石のようです。
「ギニャー!咲姫、あんなに怖かった竜が、今じゃトカゲさんサイズだにゃ。でも、これなら学園の寮にもこっそり連れて帰れるにゃ」
「猫二おじさん、トカゲさんではないのです。この子は立派な学園の『警備員さん』になるのですよ」
更地への帰還――満載の素材とともに
咲姫を先頭に、一行は第六階層を後にしました。
その後ろには、鉄・銅・銀・金、そして色とりどりのフルーツや最高級の温泉水、さらには至高の飲料ベースをがっちりと抱えた男子部生やスライムたちが続きます。
地下三階から始まった今回の遠征。
咲姫は一度も剣を振るうことなく、ただ「生活の知恵」と「維持の精神」そして至高のプリンの力だけで、ダンジョンの深層を学園の豊かな「資源」へと変えてしまいました。
学園の夕暮れ――維持・管理の結実
地上へと戻ると、更地の空には美しい夕焼けが広がっていました。
学園の門をくぐる咲姫の肩には小さな竜が、足元には役目を終えて満足げなスライムたちが跳ねています。
「……さあ、みんな。集めた素材を使って、今夜は最高にがっちりした『収穫祭』の準備を始めるのです!」
咲姫の号令に、疲れ果てていたはずの生徒たちが歓声を上げました。
壊すことではなく、守ること。奪うことではなく、活かすこと。
咲姫が築いた「後方支援」の仕組みは、更地での生活を2.2倍、確かなものにアップデートしました。
一歩ずつ、確実に。
更地の白に、今日は「黄金」と「果実」と「竜の翠」の彩が加わりました。
咲姫の丁寧な生活(自律)は、これからも22NkQの余白を楽しみながら、続いていくのです。
【ダンジョン探索・完】
見出しとしては"ダンジョン探索編"なのですが、この章は「NkQ学園生活『中
等部』編」になるので、章自体はまだまだ続きます。




