第四十章:浄化の閃光、そして「ロケ車(ポニー)」の爆誕なのです!
「……さらっと。勇者・孝平様の浄化指数、および監督の懐柔(買収)スキルを再計算。……両方の事象が同時に成立しました。……巨大馬物理的にも精神的にも、完敗です。アーメン」
会計・アリシアが、蹄の風圧で乱れた前髪を直しながら、冷徹に戦果を記録します。
「はあああああ!!これが、僕の……僕たちの『王道』だ!!」
勇者・孝平が、白塩城の天井高くから急降下!浄化の光を纏った「伝説のシュガー・チュロス」を、巨大馬の眉間に優しく、しかし鋭く叩き込んだ。
ドォォォォォォォォン!!
「ヒヒィィィィィン……!?(な、なんて清々しい衝撃なんだ……!)」
巨大馬の瞳から狂気が消え、代わりに「悟り」のような穏やかな光が宿る。その巨体は浄化の余波でみるみる縮小し、白銀の毛並みを持つ、手のひらサイズ……とまではいかないが、可愛らしい「超小型ポニー」へと退化した。
「にゃうにゃああああ!!撮れたのです!荒ぶる魂が可愛さに屈する、奇跡のビフォーアフター!咲姫アイ、今、全米のペット愛好家が悶絶する一枚を固定したのですー!」
「あはは!いいねぇ、そのサイズ感!監督の美学にピッタリな『コンパクト・ラグジュアリー』じゃないかぁ~♪」
うさ監督が、大事に抱えていた「にんじんっ」を一本取り出し、ポニーの鼻先に突き出した。
「ほら、お利口さん。この『にんじんっ』一口だけ分けてあげるからさぁ……。その代わり、今日からアンタは私の専用ロケ車だよぅぅ!!」
「ヒヒン!(喜んで!)」
ポニー(元・巨大馬)が、うさ監督の差し出した「にんじんっ」を幸せそうに咀嚼する。その瞬間、ポニーの背中には魔法使いサヤによって、酒瓶ホルダー完備の豪華な鞍が生成された。
「……了解。サヤの魔導艤装、完了。……魔法式『高速・泥酔・馬車』……これで監督の移動速度は、シラフの時の3倍に跳ね上がります。……南無」
「……ちょ、ちょっと待ってください!倒したはずの魔物が、なんでいつの間にか『酒飲みのためのパレードカー』になってるんですか!?しかも、私の黄金のスコップを勝手に荷台の支柱に使わないでください!!」
騎士が、ポニーに改造された元・巨大馬の横で、バキバキの瞳を潤ませながら絶叫した。
「騎士さん、細かいことは気にしちゃダメですっ♪ボクの可憐さと、この可愛いポニーちゃんがいれば、次の冒険もインスタ映え間違いなしですよぉっ!」
男の娘・新人が、あざとくポニーの首にリボンを結びつけ、次の惑星への出発を促す。
「……あ。……あぁ。……また、仲間(?)が増えたんだね。……それじゃあ、監督。……次は、どこへ向かえばいいのかな?」
勇者・孝平が、ポニーの鼻面を撫でながら、もはや何が起きても動じない「悟りの境地」で問いかけた。
巨大馬は浄化され、うさ監督の足(みしお・うさちぁん号)へとジョブチェンジ!
報酬は「にんじんっ」一本。
一行は、新たな乗り物(?)を手に入れ、さらなる混沌へと突き進む!




