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討覇界譚  作者: 暁辰巳
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前編

「もうすぐ奴がいる場所だな。準備はできておるか?エギドロンよ」

「準備なら出た時点でとっくに済ませている」



 覇王エギドロン。挑覇アスラゼクス。

 魔界で知らぬ者はいないとうたわれている『七大覇者』である二人。

 二人は戦友であり、お互いに魔界が大好きな者同士である。互いの好きなものや気になっているものについて話し合い(ときに喧嘩で少し一帯を荒らしてしまう)盛り上がる程、二人は仲がいい。


 七大覇者とは七つの大罪スキル(究極能力証)を持つ者たちを指す名であり、魔界において最強の称号を意味している。



 

 魔界の最下層に封印されている刹覇ベルフェルスを倒すため、二人は手を組んでベルフェルスがいるところへ向かっている。


 怠惰の覇放(スロウス・ブィード)。範囲内に存在する“もの全て″を歪めるベルフェルスの必殺技。力、生命、重力、精神、時空。何でも歪めてしまう。


 大罪スキルはあまりにも強力過ぎるが、自らも蝕み滅ぼしてしまいかねない危険なもの()だ。

 大罪スキルを制御することができないベルフェルスは魔界を滅ぼしかねないため、魔界の最下層に追いやって厳重に封印された。


 ベルフェルスが封印して数百年。怠惰の覇放(スロウス・ブィード)を前に長くもった封印が限界に近いため、二人はベルフェルスの元へ向かっている。



「ここからは奴の領域だ。我らの大罪スキルを開放してから入るぞ」

「言われなくても分かっておる、わらわのことを知らぬそなたではあるまい」


 

 大罪スキルで怠惰の覇放(スロウス・ブィード)の効力を調和する。

 ほんの少しだけ開放しても良いが、少し強力に発動する。怠惰の覇放スロウス・ブィードによって我らの大罪スキルが弱まるからだ。


 ベルフェルスの元へ近づけば近づく程、この覇放(はどう)の効果は強くなる。

 ベルフェルスの領域内に入った以上、ほんの少しの油断とミスが命取りとなる。変に出し惜しみはできない。

 



「あれが、刹覇ベルフェルス」

「アヤツの姿を見るのは久方ぶりじゃが、いつ見てもだらしないの」



 鎖に繋がれて完全に眠っているベルフェルスの姿が二人の視界に入った。

 辺り一帯を覆っている怠惰の覇放(はどう)がベルフェルスに収束されていく。



「どうやらお目覚めのようじゃな」


 覇気(オーラ)を全て吸収した後、ベルフェルスが咆哮を上げた。

 ベルフェルスを縛る鎖は全て砕け散り、咆哮によって生じた衝撃波によって禍々しくすさんだ粒子が空中を漂った。


「久しいな、アスラゼクス」

「久方ぶりじゃの、ソナタが寝ている姿はいつ見てもこっけいじゃな」

「我の大罪スキル(究極能力証)が強すぎるだけだ、力を持つゆえの代償ってやつだ」

「そんなこと前にも聞かされておるわ」

「分かっているさ。それはそれとして、貴様も我とコイツと同じく大罪スキルを持っているようだな」

「私はエギドロン。「憤怒の大罪」を持つ者にして、魔族たちを統べる覇王だ!

 刹覇ベルフェルス。魔族たちと魔界の日々を守るため、お前を倒しに来た!」

「クハハハハハハ!! 分かってはいたが、この我を倒しに来たその威勢と覚悟は見事なものだ。

 目覚めた後の肩慣らしだ。 簡単に終わってくれるなよ」

覇王エギドロン

魔界のある一帯を支配する『七大覇者』の一人にして、王の中の覇王。

 人の姿をした男性だが、真の姿は黒い鱗をした巨大なドラゴン。


必殺技「憤怒の覇放(ラース・オブ・バースト

憤怒の大罪を解放することで身体能力、闘気、魔力を“怒り”と共に徐々に膨れ上がらせるが、限界を超えると各爆破と同等の大爆破を起こす。



挑覇アスラゼクス

魔界を一人で放浪する“武神”とも呼ばれている魔人。

世界とそこにある生き物や物が好きで魔界を旅している。


必殺技「色欲の覇放(ラスト・オブ・オーラ

色欲のオーラを解放させ、ものや生命、運や因果律を自分の味方につける。

「色欲の覇放(ライフ・オブ・ラスト

好奇心を色欲の大罪によって爆大に膨れ上がて解放させることで自身の身体能力と闘気、魔力を爆大に上昇させる。

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