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そのチカラ 危険につき!   作者: ゼロ先輩
== スピールト編 == 【物語進行:疾風サイド】
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57.1話 ☆メイリスの秘め事☆

 

「そういえば姉さん。 一点だけ...無礼を承知でいいですか?」

 アドニゴがその場で立ち止まりメイリスに話題を切り出した。 アドニゴがこのような前置きで話してくるのは珍しく、メイリスも振り返って足を止める。


「?」


「ヘルカに捕らわれてた勇者の女の子の件ですよ。 密偵に、凶漢(きょうかん)共の名前調べ上げさせたのになんで身柄要求を交渉しなかったんですか?」


「あぁ、あれか...」

 戦争終結直後、陣に戻ったメイリスはヘルカにいる密偵に部下を使い接触し使いを出した。 内容は『ヘルカに居た勇者少女を辱めた愚か者の名を調べ上げよ』というもの。


「それだけがずっと引っかかってて」

 その質問にメイリスが煙草に火を付けながら


「国が個人の為に動くわけにはいかんだろ」


「はぁ...まぁそうですけど、釈然としませんね」


「勘違いするな。 ()()動かないと言っただけだ、私は動く」

 アドニゴが恐怖で唾を飲み込んだ。



「ま、まさか姉さん....」


「あぁ、人を使ってヘルカの危ない連中に『お知らせ』を出しておいた。 えーと内容は、()()()()()()()()()についてだったか」


「うわっ。 お、おっそろしい事しますね...」

 若干引き気味になるアドニゴ、彼らのその後が知れるようだ。


「私は匿名で情報を出したに過ぎない、その後の事まではあずかり知らんよ」


「当然と言えば当然の報いですけど....法の裁きよりえぐいですよ」

 年端も行かない少女への性的暴行、嫌悪感を抱いて行動に移す輩はさぞ多い事だろう。 国を無事に出れるならともかく、もはや以前と同様の生活などできないだろう。


「私も女だからな、許せん想い位ある」


「この街はいい方へと変わっていきますよ、姉さんが居る限り」

 歩くのを再開し、アドニゴがメイリスの前を歩き始める。 

 しかし、メイリスは煙草を窓に押し付けて捨ててから動かない。



「ね、姉さん? 行きますよ―?」


「なぁ、さっきから思ってたんだが、そろそろ二人で居る時は姉さん呼び止めて欲しいんだが」

 突然、メイリスがそう言い放った。


「......うぅ、そうですよねぇ。 慣れないもんで...」

 何故かアドニゴが顔を赤らめる。 

 メイリスもそれに釣られるように少しだけ頬を染めていた。


「ずっとお前は私の右腕として仕えてくれていた。 だがもうじき、人生の右腕にもなろうとしているんだ..........。 ()()()()にも、父親が母親に『姉さん』なんて言ってる様は見せられん」


「.....お腹の子!?」

 確かに戦争前夜に.....死ぬ前に()()をと思い立ち....伝えて食事に行ったが....。


 まさか...一回で....。



「アドニゴ? 国の崩壊と私の妊娠...どっちが先に新聞に取り上げられると思う?」

 冗談交じりにメイリスが言う。 アドニゴは、先ほど言われたことを意識しながら


「め、メイリスっ...さん....。 子宝の方に決まってますよ!」


「馬鹿者、そっちが先に大々的に取り上げられたら私が新聞屋を撃ち殺してやる。 それにまだ決まったわけでは無いぞ」


「取り上げられる事自体は否定しないんですね」


「..........」

 メイリスは照れ隠しをするように『うるさい、行くぞッ!』と言い捨て、早歩きで行ってしまった。 アドニゴは『メイリス』、『メイリス』と名前を嬉しそうに呟きながら




 未来の妻の後を追って行った。



==☆次回予告?☆==


57.1話の閲覧お疲れさまでした。

次回はスピールト編ラストになります。 その後、おまけを投稿...1週間の文章修正期間を貰った後に本編再開です。 頑張って書きますよー...って言いたい所ですが、今の段階でもう書き終わってたりします。 夜空なりのカッコよさをお見せ出来たら、幸いです。(出来るかどうかは知らん)

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