10話 その涙 謝罪のために!
「...動くのが早すぎるだろう、いくらなんでも」
イスカルの前には絶望的な状況が広がっていた。 数多くの騎士の向こう側には王が立ち、その付近には王専属の親衛隊の二人が付く、王の陰にはひっそりと宰相が佇んでいた。
「イスカルよ、確かに其方は契約上の騎士ではあるが、其方の家族に対してよい待遇をした国に対する態度とは思えんな」
オニキス王が口を開きイスカルを糾弾する。 それに便乗するように周りの騎士が威嚇するよう剣を地面に突き刺し、音を立て威嚇を行う。
「何か、申し開きはあるか?」
イスカルは既に察していた、家族の命すらも帝国に握られていることに。
イスカルの推論では、あのまま戦闘を終了し修練場から立ち去っても、時間的にはまだ余裕があるぐらいだった。 何故、ここまで帝国側の動きが早いのか疑問でしかなかった。
「最初から宰相殿が一枚嚙んでいたんだね...その腹の内までは見えないけれど。 ロクな事は考えていなさそうだね....宰相殿、貴方の性格はよく存じていますから」
ログ殿は確かに僕の座を狙ってはいたけどなんで、今日、こんなにも動いたんだろうか? まるで誰かに命令されたかの.....ような?
「.........」
宰相は勝利を確信したように黙って聞いている。
「宰相殿、途中で気づいたんだろう? 最初から彼が赤印であることに!!!!!!」
その言葉を聞いても宰相は顔色ひとつ変えずにこちらを見続ける。 そんな様子を気にも留めず、イスカルは言葉を続ける。
「勇者へ依頼を渡すときに、宰相殿が居ないのが気になってたんだよ。 子供が出生した際に赤印か青印か判別する杖があるだろう...あれであの時調べてたんじゃないかい?」
「それで、夜空君が赤印であったことに気づいた貴方は始末しようとした...が、彼を別館に置いたのは失敗だったね。 使用人は昼夜問わず動いているから、暗殺者が動けば騒ぎになってしまう......それに、僕を巻き込んだのも愚策だね、妨害されるとは思わなかったかい?」
「よくもまぁ限られた情報でここまで見抜けるものだ...流石は帝国の元軍隊長といったところですかな?」
宰相がイスカルの予測に対し、煽るように数回手を叩く。
「気づいたのは本当に偶々でしたがねぇ、使用人の方で子供が生まれるというので、調べる杖を持っていく途中、あの勇者殿を見つけ」
「興味本位で調べて...確証を得たと、そういうことかい?」
「正しくは、その晩の会食で再度調べて確信を得たの間違いですがねぇ...離れすぎると精度が落ちますから、あの杖は...」
宰相がその口を開き、王を差し置き語りだす。 オニキス王は今、赤印関連の事実を知らされたかのような目で宰相を見つめている。
「しかし貴方はことの本質をまだ見抜けていないのだイスカル殿」
「何?」
少しばかりとまどうイスカルに対して、宰相は手を上げ付近の騎士を構えさせる。 場に冷たい緊張感が流れる....。
「確かに勇者の中に赤印...魔物の生まれ変わりが居た。 これはこれで非常に由々しきことですが...それ以上に、彼は私たち帝国にとって、素晴らしい置き土産を残してくれたのもまた事実」
そういうと宰相は懐から紫色の首輪のようなモノを取り出し、見せつける。
それは...隷属の首輪と呼ばれる、奴隷を作り出す際に使われる魔道具のような代物。 本来、奴隷か犯罪を犯した人間に対してのみ付けるソレは、一度付けられると主人の命令を絶対順守する、人形のようになってしまう恐ろしいモノだった。
「そうか、そうか! ハハハハハッ、置き土産は、僕かッ!? ...彼を使って僕を追い込む、この状況そのものがキミの望んだシナリオかい!?」
「王も王女も私も、初めから勇者なんてものはあくまで一時的な代用軍事力としか思っていない。 貴方を国の犬にすることで、帝国はより盤石となるのですよ」
「僕が大人しく捕まるとでも思っているのかい?」
「自分の娘と息子の悲鳴が聞きたいのなら...お好きになさってくだされ。 兵士たちよ...謀反者のイスカルを捕えよ」
その言葉に...イスカルの心の理論武装はいとも容易く破壊され、多くの騎士に押し倒されるように...流れるようにその首に、隷属の首輪を取り付けられた。
イスカルの首にあった、ロケットペンダントは引きちぎられて地面に捨てられ
ロケットペンダントのガラスには...彼の人生の終わりを告げるように...
亀裂が入った。
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その場に気絶したイスカルを見ながら、オニキス王と宰相が悪い顔でほくそ笑む。 イスカルの首元の隷属の首輪が魔法陣を展開し、事前に設定してあった人物の命令を絶対順守させる魔法を脳内に組み込んでいく音が響く。
「大儀であったぞ爺...これでワシもやっと王座から羽を下ろせるというものだ」
「いえいえ、もったいなきお言葉でございます。 ルーン王女様の統治はこれで揺らぎないものになりましょう...引き続きこの爺めに補助はお任せあれ」
「しかし爺、其方も才のある発想をするものだ。 このような形で厄介者を国防技術へと昇華させるとは」
「一国が保有する、守護の為の最高威力スキルの総称...別に人物につけてはいけないという規則はございません。 イスカルならば一人で、兵100人程度の力になります、十分国防技術の域に至れるというものです」
宰相は勇者が来るずっと前から計画していたのだ、イスカルを国防技術とする為の計画を。 イスカルの後悔も決意も何もかもを計算して、利用して...全てはこの瞬間の為に。
「長年の夢であった、イスカル奴隷騎士化計画はここに実りました...しかしオニキス王、まだ懸念がございます」
宰相が言葉を紡ぐ前に、王は手を上げて宰相の発言を止める。
「言わなくても分かっておるわ、勇者の件だろう...このまま放置し、ことが外国へと露見すれば、恰好の攻撃材料になってしまうことは自明の理...なんせ我々は、魔物の生まれ変わりの勇者を生み出してしまったのだからな」
「王よ提案がございます」
「我らが、国防技術...奴隷騎士イスカルの初任務は.............赤印勇者の殺害に致しましょう」
王は手を叩きながら笑い、恐ろしい笑みを顔面に浮かべた。
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【一方その頃、夜空は...】
「ハァ、ハァ、クソッどけッ邪魔だ!!」
城下町を全速力で駆け出していた。 通行人を避け、突き飛ばし、裏路地をジグザクに抜けながらある場所へと走っていく。 城の方では、警備塔に備え付けられた警鐘が鳴らされ、城下に届いてくるその大きな鐘の音は人々の不安を煽る。
「目指す場所はひとつ! この国のテーマを支えるたった一つの移動手段! 蒸気機関車だッ!」
イスカルの言っていたこと、本当に東の大陸全土が敵に回ってしまうなら...一秒でも早く大陸線を越え、別大陸へ逃亡しなければ命が無い。
とにかく今は、国を離れること優先! 方向なんてもんは後でどうとでもなる!
「ハァ、ハァ...イスカル...ちゃんと逃げれたのかな...ハァ」
走りつかれて息切れをしたら少し休んでまた走り出す。 今日ほど運動していれば良かったと、後悔した日は無いかもしれない。 しばらく走っていると、王城だけではなく城下町の鐘も鳴りだす、鐘のなるリズムが一定のパターンなことを聞き、周りに居た一般人たちが大急ぎで家に入り、扉に鍵をかけ窓を閉め、カーテンや雨戸を閉める。
「家に子供を入れろー---!! 誰も外に残すんじゃねぇぞー---ッ!!」
大通りから少し西側に離れた夜空の耳にも届くほど、馬鹿でかい声で男が叫び、それに呼応するように群衆の悲鳴が聞こえてくる。
「まぁ...ハァハァ...俺関連だろうな...鐘の内容は...」
走らなきゃ殺される。 その事実が現実味を帯びてくるが、妙にも騎士たちの追跡がない。
イスカルが上手い事全員をのしてくれたのだろうか?
絶対そんなんじゃない気がするけど...もしかしたら、既に王城付近では捜索が始まってるのかもしれない。
「だけど宰相は知らないからな...俺が既にこの町の地理に結構詳しい事に。 こう見えても方向音痴じゃねぇんだ俺は...ハァ」
走りながら意味のないことを口にしていると、貧民街を横断するようにきれいな道が、帝国を囲う外壁の向こう側まで伸びていることに気づく。
頭の中の情報を精査すれば分かる。
列車の場所は西側だとクル爺は言っていた。 なら乗り場も当然西側だ...街中を走るベルトコンベアの流れがそれを証明してくれている。
「ここを通って荷物と一緒にこの国を脱出だ! 駅に居る騎士に関しては隠れてやり過ごす! いやー天才はつれぇわやっぱ!!」
安全が確立された安堵から調子に乗る夜空。
...そんな走る夜空の前に、貧民街出てきた数人の男たちが立ちふさがる。 男たちの中には、片方の目が焼かれて潰れたリーダー格の男も居た。
「今度は誰だよ!?」
その言葉と共に夜空は腰に付けていたショートソードを引き抜く。 バッグの中に入っているフリントロックピストルも抜こうかと思ったが、手数を無くすのもなと思ったのでやめた。
「...俺たちの仲間になるかもしれねぇ奴のツラを拝みにきたんだが、お前...2区の女のガキを助けた奴じゃねぇか」
「何の話だ」
「自覚無しか、いいねぇ...そういうのは好きだぜ俺は」
マジでどいてほしい、世間話をしている時間は今の俺には無いのだ。
「いいから敵対しねぇならどけって! 今の俺には時間がねぇんだ!!!」
夜空の切羽詰まった状況に、流石にその場にいる全員が異変を感じたのか、城下町の鐘の方を見てから口を開く。
「お前ただの赤印のガキじゃねぇな、このクソ帝国が消したがってる理由があるんだろ?」
「...本当になんだお前」
「お前の目的は?」
一瞬戸惑った。
夜空はこの人とは一切の面識が無かった、助けてくれる理由すらそこには無いはずなのに...。
「待て、信用できねぇ! なんでお前らがわざわざ動くのか動機を教えろ!」
「フッ警戒するな、当然か。 2区の女のガキ...いやお前にとっちゃ迫害されそうになった子供といった方が分かりやすいか。 ......その顔、思い出したみたいだな、そのガキのことだ」
「あの飯くれてやった子供のことか...それが?」
「俺はな、1.2.3と区で分かれているこの貧民街を統括してる実質的なボスでな、ここの連中を常日頃から案じているんだ。 だから、嬉しかったんだぜ。 外に居た奴が貧民街の人間に、自分の銭をはたいてまで良くしてくれる奴がいたことにな」
「あのガキ嬉しそうにしてた、あんなに美味しいもの初めてお腹いっぱい食べたってな。 あの日の辛いこと全部忘れたように笑ってたよ」
リーダーの男が片目を嬉し涙でにじませる。 それを見て夜空は、すべて本音であると確信する。
周りに居た取り巻きの一人が、夜空が話を聞きながらずっと、蒸気機関車の停車駅を見ていることに気づいたのか。 『ちょっと掃除してきますわ』と言って、数人の男と共に駅に向かって行った。
「目には目を歯には歯を、恩には恩をもって報いる、それが俺のモットーだ。 ガキ、駅にもとい列車に乗りたいんだろ? ついてこい、俺達が国から送り出してやる!」
「....あぁ頼む!」
リーダーの男は名乗らなかった、自己紹介すらもはや必要ないと感じるほど思考に親近感を覚えたからだ。 そんな夜空とリーダーの男が駅に向かって走っていると、空から何かが飛んできて、夜空たちと駅の間に阻むように立ちふさがった。
何かが着地の際に生じた土煙が、その姿を隠すが。
「あぁ、しゃらくせぇぜ!!」
リーダーの男が何かのスキルを自身に付与してから手を叩くと、風圧が起きて土煙を全て吹き飛ばし、そこに立っていた人間の姿が見えるようになった........そこに居たのは。
「「イスカルッッ!?!?」」
何故かそこには、夜空を庇ってくれたハズの友人の姿があった。 イスカルはこちらに青く光る眼を爛々と輝かせてそこに立っていた。 その立ち振る舞いは、とても助けに来てくれたとは言い難いプレッシャーがあった。
「イスカル...久しいな、あの憎たらしい面をもう一度拝むことになるとはなぁ」
「知り合いなのか!?」
夜空はリーダーの男に対して驚いたように聞く。
「昔は友人だった。 今は敵だ、安心しな」
話す夜空たちに向かってイスカルは、何も言わず黙って拳を握り両手を前に出し、右腕と左腕に別々の強さの重力を張り付け、胸元あたりに、いつぞやに見せてもらった黒色の玉を生成する。
「スキル『ラビティライフル』」
イスカルは無機質にそう言った。
黒色の玉は、右腕と左腕に別々の強さの重力の影響で加速し、大砲並みの威力で腕から射出された。
「ガキ! 頭下げろ!」
夜空は反射神経で言われた通りに頭を下げる。 それと同時にリーダーの男は全身に、スキル『身体強化:大』を付与して飛ばされた黒い球を握りつぶして破壊する。
「なんで、なんでだよイスカル! 友達じゃなかったのかよ!」
裏切られた夜空が怒鳴る。 その目には薄く涙を浮かべていた。
「随分とまぁ...敵とはいえ旧友におざなりな扱いじゃあねぇか!」
「...いや...だ、...殺したく...ないッ...」
イスカルが何かに抗うように、言葉を発した。
「そうかよ! じゃあテメェを土に埋めたらァ!!」
「スキル『覚醒型、グラビタイツクォーン』」
先ほどとは違い、まるで周囲に知らせるように、無機質にスキル名を言った放ったイスカルは、近場にあった引力を手で掴みリーダーの男に向かって投げつける。
「うおッ! 容赦ねぇなッ!」
飛ばされた引力は回避したリーダーの男には当たらず、付近の貧民街の民家に当たり民家が一撃で崩壊する。 粉々になった瓦礫が周囲に飛び散り、他の民家の屋根や壁に穴を開ける。
二人の間に、互いに様子見の時間ができる。
「......ガキィ、駅の掃除が終わった頃合いだ、行け。 旧友との決闘を邪魔してくれるもんじゃねぇ」
「イスカルは友達...だったんだ」
リーダーの男は、友達という言葉を聞いて走り去る夜空からイスカルへと視線を移す。
「また俺の時のように裏切って、切り捨てたのか...自分と自分の家族を言い訳にして...」
イスカルは何も話さない。
「最近の口癖だったよな、家族の為、民の為...そう言って自分の罪の意識を軽くしてたんだろ?」
イスカルは何も、何も話さない。
「少しは怖いとは思わなかったのかよ、他者を切り捨てて得る幸せの形って奴を」
イスカルは何も話さないが、一瞬眉が動いた。
「俺は少なくと、当時親友だったお前だけには、連れて行かせまいと帝国を否定して欲しかった」
「でもお前は、俺と俺の家族を裏切った。 そして何も学ばずにまた同じことを繰り返しやがった」
イスカルは肩を震わせているが、動かない上に何も言わない。
「お前は何も変わって無ェなイスカルッ.......ん?」
イスカルは何も言わなかったが、その頬を...涙が伝った。 その涙を見て、リーダーの男は顔を少し伏せ...何か思い当たったのかそっと顔を上げた。
「少し言葉ァ撤回するぜイスカル、お前も少しは変わったのかもな」
その言葉を最後に二人は衝突し、貧民街に巨大な爆発が起こった。
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護衛の騎士たちは貧民街の強者共によって倒され、死屍累々と横たわる騎士の傍を駆け抜けていく夜空。 夜空はそのまま、発射しそうになっている蒸気機関車に乗り込み、邪魔な貨物を外へと投げ出す。
「おいガキィ! この蒸気機関車は完全自動化されてる、列車を止めたいときは操縦席に行ってブレーキレバーを思いっきり下ろせよー---!!!」
発射し始めている列車に向かって、貧民街の男が叫ぶ。 なんでお前がそんなこと知ってんだよとか、無粋なことは言わないでおいた。
きっとあの男にも色々ある、そこに口を出す気にはなれなかったからだ。
「あぁ色々ありがとう! 最後にあの子供によろしく伝えといてくれ!」
「あぁお前の旅の無事を祈ってる、色々頑張れよ!!!」
なんて花の無い出発だろうか...駅のホームに居るのは、名前も分からないむさくるしく小汚い男たちばかりだったが、自然と悪い気はしていなかった。
当然だが、東大陸に居場所がない通告された直ぐだったので、まだ混乱はしているが。
列車が警笛と共に発射し、徐々にその速度を速めていく。 イスカルとリーダーの男が戦っていた場所では、いまだに斬撃と爆発音...それにスキルが発しているであろう未知の音が聞こえていた。
徐々に駅のホームが小さくなっていく...オニキス帝国から離れていく。 テルテルや大庭先生、山田先輩やクル爺たちから離れていく...イスカルから...離れていく。
「最後にアイツらの顔くらい見たかったな、お礼も言いたかったし」
夜空は力なく近場にあった木箱に腰をかけ、ため息をつく。 これからどうしようとか、どこで降りようとか...。
確かこの列車は東の中央側...つまりオニキス帝国から北の方角へと向かっているハズだ。 東大陸は横にしたひし形のような形をしている...東一番の国はオニキス帝国から、北東の方向へと進んだ場所にあるから、この路線は正確には、北東の方角に進む線路ってことでいいのか?
「正直言って、北大陸に渡るのは得策じゃないと思う、遠いし。 中央大陸に関してはそもそも渡れるのかな...全ての大陸と隣接してるわけだし、何も対策してない訳じゃないと思うんだよなぁ」
「一番有力候補は南大陸への大陸線突破かな...しばらくこの荒野を進んだら列車を減速させて降りよう」
列車を止める気は無い。 あの宰相なら、止めた位置から時間と徒歩の速度を逆算して、位置を割り出すくらい容易にやってきそうだ。
「保険はかけられるだけかける...まずはそうだな、食料を少し借りパクしていくとするかな」
普段ならいい子ちゃんな俺は盗みなんてしないが、事が事なので既に感覚は麻痺していた。 フレイムバッドの手柄横取りとか、そんなの俺は知らないことだ。
ガチャガチャと積み込まれた荷物をぶちまけ、中を漁っているとふと面白いものを見つけた。 見た目が黄色いポーションを2瓶...ラベルには麻痺ポーションと書かれていた。
夜空は何も言わずに、その麻痺ポーションをポケットの中に入れた。
「この感じならスキル手引書とかあるんじゃないか? 俺は使えないけど金になるみたいだし」
しばらく探していると思惑通りにスキル『クイック』手引書を一冊見つけたが、封入されていた手紙を見て流石に罪悪感で手が止まる。
(パパへ...まちでのおしごとがんばってね! これをつかって、はやくかえっていっしょにあそんでください)
...幼い貴族の子供が、母親と一緒に書いたような手紙が入っていた。
「これは無理です、盗んだら罪悪感で今日眠れなくなりそうだ」
開いた箱を元に戻して、その場を離れしばらく座りながら待機していると。
ふと空から何かが降ってきた。 ドカン!と大きな音がして、音がした屋根の形が変化する。
音がした方向を向くと...そこには今一番会いたくない男の姿があった。
「....イ...イスカル...なんで...」
見たこともないような目をしたイスカルがそこには居た。
==☆次回予告☆==
はい10話の閲覧お疲れさまでした。 結構重い感じになってきましたね。
イスカルのロケットペンダントの描写に関しては個人的に結構好きだったりします。 とまぁ、そんなことはさておき、夜空絶体絶命ですね。 最初に言っておきますが、今の夜空が保有しているスキルは『火炎耐性』と『超音波』のみです。 これらでどう対抗していくのか見ものですね?
今回のプチ話は、話に出てきた国防技術の件についてです。
一国を守護する技術、兵器、スキル、人物....ect、などの総称を指します。 難しく言いましたが、簡単に言うとようは【この技術、国守れるほど強いんだよ】ってだけです。 それを恰好良く国防技術と呼んでるだけです、この国防技術に関しては今後作中で結構登場しますので要チェックです!
いよいよオニキス編も佳境!
次回、短かったですがオニキス編最終回ですッ!!
次回、11話......その繋がり 崩壊につき!
是非次回もご朗読下さい!
ではでは~




