姉妹の再会
魔神官ジェファー、そしてその部下達をとり逃がしたものの、なんとかリーザを救出する事に成功したギン達は洞窟を脱出したタイミングでウィルが馬車で迎えに来る。
体力を消耗しているリーザと共にギン達は馬車に乗り、ピトリの王宮へと戻る為、移動を開始する。
馬車内でギンはループを御しているウィルにこれまでの状況を伝える。
「何てことだ、奪うだけ奪ってそのまま逃げるなんてよ」
「体力が戻れば奴は、魔神官ジェファーは強力な魔物を使役・召喚できるようになる」
「その前に奴らの根城を見つけねえと」
その後は話しも続かず、無言のままピトリの王都までたどり着く。
王都に到着するとムルカが一同に声をかける。
「ルルー、ギン殿達、ん?リーザ殿も無事であったか」
「ムルカ様、申し訳ありません、魔族達にリーザさんの魔力を奪われてしまい、とり逃がしてしまいました」
「何?それはまずいな」
「どうにかして魔族の根城を見つけ出さないと強力な魔物の使役と召喚を許してしまいます」
ルルーの言葉を聞き、ムルカは現状の整理の必要性を訴える。
「ここで論じても仕方あるまい、まずは現状をピトリ女王陛下にもお伝えした方が良いだろう、リーザ殿もピトリ女王の元に我らと来てくれるか?」
「……はい、でも皆さんのおっしゃる通りならばピトリの女王様は私の姉という事になりますよね」
「うむ、戸惑うであろうが今貴殿を保護できるのもピトリでないと不可能だからな」
「……そうですね、分かりました」
リーザがムルカの言葉を受け、ギン達と共にピトリの王宮内に入る事を了承するとムルカとルルーが王宮の門番に事情を説明し、王宮内に入る許可を得て、ギン達も王宮内へと入る。
城内の兵に案内され一同は玉座の間にたどり着き、入室する。
全員が入室するとピトリ女王ヴェイシャはまず幼き頃に離れ離れになったリーザに反応する。
「あなたは……リ、リーザ……ご無事だったのですね……」
「ピトリ女王様……あの、女王様が私の血のつながった姉なのですよね?」
「ええ……ですが、あなたもすぐに受け入れるのは難しいでしょう、私はただ今はあなたがご無事であったことが嬉しいのです」
「……はい……」
姉妹の再会ではあるが、リーザは体力と精神力を消耗している事もあり、戸惑う事しかできていないが、ヴェイシャの気遣いに感謝していた。
そんな中、ルルーがヴェイシャに声をかける。
「お話の途中で失礼します、女王陛下、どうにかして魔族の根城を探さなくてはいけません、ご協力をお願いします」
「いや、その必要はない」
「この声は⁉」
突如玉座の間に響く声。その正体とは?




