部屋での会話
ミニルはブロッス帝国の本城で宿泊する自分の部屋に兄であるウィル、そしてブライアン、ヨナを呼んで今日のエイムの行動や表情からエイムがギンに好意があるのではないかと思う事をその場にいる者達に尋ねるが、一同からはこれといった反応が見られない。
「どうしたのみんな?なんか反応薄いんだけど!」
「ああ、いや……」
「俺達多分……」
「そんな事考えたこともなかったから……」
3人がそんな事を考えた事もないと聞いて、ミニルは驚きのあまり声をあげる。
「うっそ⁉そんな風に考えていたの私だけなの?」
ミニルの発言に対しウィルが更に尋ねる。
「その前に俺から聞きたいことがある、その話ならギンとエイムを呼べないのは分かった。だけどなんでルルー様達も外したんだ?」
「この話にルルー様やムルカ様を呼ぶのはなんか悪い気がしたし、ジエイさんはどうせ大した反応なんてしないだろうし」
「なるほどな、それで俺達ってわけか」
ミニルの説明を聞いて、ウィルは納得し、話を続ける。
「確かに最近お前はプラナやヨナの恋心に気付いていたりしたけど、エイムがギンをか……」
「ち、違うかな……、でも兄さん、ギンさんと兄さん達とじゃ何て言うのかなエイムの表情や声色の違いに気付かない?」
「まあ、そもそも俺ってエイムとギン程話したかなあって思うんだけど」
「そこも結構な違いかもね、意外とあの子積極的な面があるんじゃないかな」
ミニルの発言に対し、ブライアンがまた違った意見を述べる。
「だけどよミニル、お前も見たと思うけど、カイスとプラナが抱き合っているのを見てめちゃめちゃ顔を赤くしたから積極的とはいえないんじゃねえのか?」
「確かにすごく照れてはいたけど、それとこれは別だと思うんですが」
ブライアンの意見にヨナも同調し、ミニルに言葉を発する。
「あたしもブライアンの意見に賛成だよ。そっち方面がウブな奴が好きな相手にぐいぐい行けるとは思えないよ」
「ヨナも人の事言えないじゃない」
「今はあたしの話じゃないだろう!どさくさに紛れてからかおうとしないでよ」
ヨナがミニルに対し、声をあげるとウィルが制止し、更にミニルにも声をかける。
「落ち着けよ、ヨナ!なあミニル、俺達はそうは思えないが、もしお前の言う通りだとして一体何がしたいんだ?」
「その、エイムはギンさんに自分の気持ちを伝えなくていいのかなって思って……」
「なるほどプラナの事もあったしな、だけどそれを決めるのはエイムだろ」
ウィルが放った言葉にミニルの答えは?




