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レボリティー・レポート  作者: アルフ
魔法学院編
37/55

『魔法科学院の転校生』

プロローグ



「う~む今日もいい天気だぁ!」


 青い空、白い雲、広い海。爽やかな朝の陽ざしを受けながら伸びをする特にこれといった特徴のない平凡主人公、柊晴人の視界には見渡す限りそのような光景が繰り広げられていた。


「……晴人よ」


 やたら怠そうに晴人へと話しかけてきたのは彼と共に行動をしている謎多き女、エルナだ。腰まである金色の髪に、本来自信と余裕に満ちている碧緑の瞳。今の彼女の瞳には輝きが感じられないのだが、晴人はあまり気には留めなかった。


「おおエルナ、お前も起きたのか。それより今日もスゲーいい天気だと思わないか? 朝一でお日様の日差しを浴びるっていうのがこんなに素晴らしいこととは生まれてこの方一回も思ったことないぜ!」

「……」


 朝からハイテンションの晴人と打って変わって、彼の相方? のエルナは頬をげっそりとさせていた。目も半開きである。

 まるで死人のようなエルナは、飛んでしまいそうな意識を抑えながら、やっとの思いで口を開いた。


「余は初めて主に尊敬という感情を抱いておるかもしれん」

「なんだよ朝っぱらから」

「適応能力というか……単に神経が図太いだけか、余はまだこの生活に全然なれん。昨晩は一睡もできなかったのじゃ」


 エルナはうめき声をあげながら頭を押さえた。どうやら相当参っているようだ。


「あれまぁ。どうりで死にかけみたいな顔をしてると思った。眠気がないのか?」

「眠気というよりかは、吐き気というか……うぅ、なんかまた気分悪くなってきた」

「おいおいここで吐いてくれるなよ? 折角の朝に汚物なんて見たかねーぞ」


 どこそこの業界ではご褒美なのかもしれないが、生憎晴人にはそっちの気はない。いたって普通の感性なのであしからず。


「心配いらん。余が人前で戻すなどするはずなかろう。この余が――」


 ニタリ、と冷や汗をかきながら晴人に笑みを見せた瞬間、大きな揺れを感じた。

 その揺れがエルナにとどめを刺した。


「……っ! ……っっ!!!」


 エルナは口元を抑えドアの向こうに消えていった。


「ふつう一日過ごしたら慣れると思うんだけどなぁ」


 晴人がエルナの走り去っていく後姿をボーっと眺めていると通路の奥から新しい人が出てくるのが見えた。

 肩にかかるぐらいの真紅の髪に、同色の赤き瞳。あまり強調をしたがらない胸を持った女の子。


「おはよー晴人君。さっきすごい顔をしたエルナさんとすれ違ったんだけど、大丈夫なのかな?」

「昨晩は一睡もできなかったんだってよ。まあ昨日からずっとあんな感じだし、大丈夫なんじゃねーかな」

「昨日も思ったけど、何でも出来そうなエルナさんがまさか船酔いする人だとは思わなかったよ。それもかなりの重度だし」

「エルナ自身も実際に船に乗ってみるまで知らなかったみたいだな、自分が船酔いするって。乗船する前は大はしゃぎだったのになー」


 そう、彼らは現在遥かなる大海原を豪華客船で航海していた。

 目的地は南半球の海に君臨する超大規模教育施設、正式名称『私立ランドレット魔法学院』。オーストラリアの大地はすべてその魔法学院のものなのである。


「でもエルナさんは手段より目的というか、船に乗ることよりうちの学院のほうを楽しみにしてたっぽいけど」

「あれ? そうなの、意外だな」

「うん、何でも『魔法とは随分とわかりやすく例えたものじゃ! 余はその学院の生徒がどれほどその魔法とやらを使いこなしているのか楽しみじゃ!』とか」

「あぁ、エルナが言いそうなことだ……」

「私だって魔法使えますよって言ったら、その程度じゃまだまだ青二才だーとかなんとか」

「そういや、リナも魔法使えたんだったな。暫くだったからうっかり忘れてたよ」


 晴人の目の前にいる少女、リナは件のランドレット魔法学院の生徒であり、三つの魔法を有している。


「えぇー晴人君ひどーい! あの夜、あんなに激しくしたのにっ!!」

「ちょっと待てその言い方はあらぬ誤解を招きかねない!」

「じゃあお互いの体を癒し合った!」

「じゃあってなんだよ! 見え透いた嘘をついてんじゃねー!」


 晴人の言葉が終わるのとほぼ同時に船内放送が聞こえてきた。

『お客様にご連絡申し上げます。当船、ユーベリー・ベリーシップはオーストラリア、私立ランドレット魔法学院時刻、翌日早朝六時を予定しております。今日一日、快適な船上ライフをお送り――』


「最悪じゃ~今日で目的地に着かないとは……」


 船内放送の途中に、エルナがトボトボと二人の前に姿を現した。


「大丈夫ですかエルナさん。酔いが激しいなら係りの人に言えばお薬ぐらいは貰えるかもですよ?」

「心配させたのうリナよ、しかしもう大丈夫じゃ。だいぶ船というものを理解してきた。いい加減この不思議な感覚にもなれるじゃろう」

「不思議なのはお前の感性だって。俺的には今より刀剣モードでぶんぶん振り回されてるときのほうがよっぽど酔いそうなんだが」


 ふと、晴人の発言を聞いたエルナは目を見開かせた。


「……その発想は無かった」

「え?」


 晴人が何か言う前にエルナはいつもの刀に変身していた。自動的に晴人の手に持たれるオプション付きだ。


「ちょっとエルナ! 人前でこれはヤバいって。凶器、危険物所持で見つかったらヤバいって!!」

「なんじゃそれくらい。余の酔いを抑える為じゃ、我慢せい」

「ムリムリ! 早く元に戻れ!! どうなっても俺は責任とれねーぞ!?」

「晴人君、責任って……ポッ//」

「ポッ、じゃねーよ!! お前ら全員馬鹿か! 馬鹿の上に三つくらい超が付く馬鹿かァァァァァァァ!!」


 晴人の咆哮は果てしなく広がる大空に木霊していった。


                ☆


 晴人たちがオーストラリアの大地を目指し始めて某日、世界最大の教育機関、ランドレット魔法学院ではとある謎の転校生の噂が広まっていた。


「こんな時期に転校生なんて……」

「普通じゃまずありえないよなぁ」

「何でも、理事長の特別待遇らしいぞ」

「あの理事長が!? これは嵐の予感だぜ」


 学院のあちらこちらで転校生の話題が絶えない。

 そんな中、その転校生をおもしろく思っていない生徒が一人いた。


「特別待遇? 謎の転校生? あーあ。舐めてるとしか思えない」


 彼はその感情を表すかのように黒色の炎を揺らめかせ、拳に力を込めた。

 そして、にたりと口を歪ませる。


「出る杭が打たれるのは仕方ねえ事だからね。調子に乗ったパッと出のクソには僕が直々に潰してやろう……」


 ハハハハハ!! と笑い、彼は校舎の影に消えていった。


 シナリオは、一週間ほど加速していく――

『一週間にわたる長旅、真にお疲れ様でした。本時刻を以ってユーベリー・ベリーシップはオーストラリア、ランドレット魔法学院へと到着いたしました。船からお降りになる際には、お荷物のお忘れのないようお願いします』


 早朝も早朝、朝の五時の船内にオーストラリアへと到着したという旨の放送が流れた。

 こんなに朝早くから到着したなどと放送しても、まだ寝ている人のほうが多いのではないか。そう思うかもしれないが、このユーベリー・ベリーシップは今日と明日オーストラリアに停留してからイギリスへと航行する予定だ。もし寝ていたから「気付いたらイギリスへと戻っていた」なんてことにはならない。

 しかし、皆がまだ起きるにはちょっと早いこの時間に、晴人は既に起床していた。

 元々彼は早起きが得意なタイプであり、また早起きすることに慣れている。いつもの癖というやつだ。


「さぁーてと、他のやつらはもう起きてんのかね? オーストラリアまで無理やり連れてこられたわけだけど、その理由がなんでかはまだ聞いてないんだよな~」


 晴人はこれから何が起こるのか、リナが何故自分たちをここまで連れてきたのかを全く知らなかった。

 晴人は、船に乗船してすぐにどうして自分たちが魔法学院へと行くのかリナに問いかけたのだが、


「着いたらわかると思うから、それまで楽しみにしてて!」


 と言って教えてくれなかった。

 着いたらわかるってことは裏を返せば着くまではわからないということ。

 というわけでもないが、どうせ後でわかるのなら今ここで考えても無駄だ。そう思った晴人はさっさと船を降りる準備を進めることにした。


 晴人が船の甲板でオーストラリアの町並みや今まで航海してきた大海原を眺めていたら、エルナとリナが二人一緒に出てきた。


「またせたな晴人。ちと準備に時間がかかってしまってのう」

「おせーぞお前ら。何分待ったと思ってる」

「女の子にそんなこと言うのはいただけないなぁ。そんなんじゃこれから先やっていけないよ?」

「俺は今までもこれからも紳士だぜ? やっていけないわけないだろう」

「晴人の場合変態紳士のほうがお似合いだと思うのじゃが」

「ほんとだよ~、晴人君は時々人が変わったみたいに変態になるからね。一緒にいて気が抜けないよ」

「俺に変な属性つけようとするのはやめて下さりませんかねぇ!?」


 三人は雑談を交えながら船の停留所をあとにした。

 しばらくオーストラリアの町を歩いていると、どうも不自然に思えることがあった。


「なあリナ、なんか同じような制服着たやつがそこらじゅうにいるのはなんでだ?」


 七月のオーストラリアは冬の真っ只中なので、上に何かしらの防寒服を着てはいるが、ちらほらと見える制服はすべて統一されていた。

 それ以前に町を歩いている人間のほとんどが晴人と同じかそれ以下の年齢のように見える。


「前に話さなかったっけ? ランドレット魔法学院のこと」

「いや、聞いてるし、知ってるけども……」

「確かに晴人の言う通り、不自然じゃのう。イギリスは……例には挙げられんが、エールスランディアと比べると変に感じる。俗に云う学生という部類の者ばかりだからじゃろうか」

「オーストラリアは学生の国だからね。それこそ、総人口の八割以上は学生だと思うよ」


 八割以上が学生……なんだそれは。

 常識はずれな言葉が出だしてきて、なんとなく嫌な予感を感じてしまう。


「それって国としてどうなんだよ」

「それで何とかやっていけてるのが現状だからね。大丈夫なんでしょ」

「ちなみに、総人口ってどれくらいなのじゃ?」

「確か……一千万人ぐらいだったような」

「」


 総人口一千万で八割は学生。ということは約八百万人が学生という計算になる。やったねロリ○ン大歓喜!


「多すぎて規模がわかんねーな。結局なんでこんなに制服が統一されている?」


 晴人は外れかかった題目をもう一度提供した。しかし、彼は既に自分の質問に答えを見出していた。それでも質問したのは質問というより確認に近かった。


「それはね、オーストラリアにある学校はただの一つ『私立ランドレット魔法学院』だけ。人口の八割を占める学生はすべてランドレット学院の生徒だからだよ」


                ☆


 オーストラリア。

 大勢の人間が賑わいを見せる商業地帯を三人は歩いていた。


「早朝だっていうのにすごい人だかりだな。さしずめ、眠らない街とでも言ったところかね」

「ここはオーストラリアの入り口、学生だけじゃなく大人の人たちまで入り乱れた通称外殻エリアと呼ばれる場所。私もよくは知らないけど、たくさん娯楽施設があるとか」

「へぇー、娯楽か……」

「言っておくけど、今の晴人君が払えるような金額じゃないと思うよ」

「……」


 晴人は一瞬押し黙った。


「我が主は金銭など持ち歩いておらんからのう。先の船旅で残りの金も飛んで行ってしまったわ」

「無計画なんだね。晴人君は」

「お前の分まで払ってやったんだからそれは言い過ぎだと思うぞ」

「まあ旅行代ぐらいは理事長に頼めば必要経費としてくれると思うし、心配する必要はないよ」

「理事長って、ランドレット学院のか?」


 リナから短く、そうだよ。と返事が返ってくる。

 そこで晴人は自分たちがどこへ向かっているのかすら知らないことに気付いた。


「そろそろ教えてくれてもいいんじゃないか? 一体俺たちはこれからどうなるのか」

「余も気になって仕方ないぞ!」

「あっちに着くまで隠しておきたかったんだけど、そこまで気になるのなら……教えてあげる」


 リナは二人の前に躍り出て、振り向いた。



「あなたたちは、一時的にランドレット魔法学院の生徒になるのです!!」



「「……」」

「アレ? 意外と反応薄い……」


 予想外の反応に困惑するリナ。しかし二人も無反応というわけではない。何やら高速で芝居の準備を整えていた。


「なあなあエルナさん」

「なんじゃ主よ」


 二人は芝居口調で話し始めた。見た目は齢85程のじーさんばーさんだ。


「まさかとは思わないが彼女、リナ=クレイドルはわざわざそんなことの為にわしたちに一週間の船上航海を強いたというのだろうか」

「何をおっしゃるかと思えば、あのリナさんがわざわざ帰国しようとした余らを生け捕り、あまつさえ大海洋冒険ロマンを無理強いしたなんてこと、あるわけがなかろうなのですじゃ」

「そりゃあね、ランドレット魔法学院は俺だって行きたいとは思ってたよ」

「じ、じゃあやっぱり連れてきてよかったん――」


 リナの言葉は「しかぁし!!」という晴人の言葉で遮られた。その言葉と同時に芝居は強制終了される。


「物事には順序というものがありけりまする。リナ御前だって知っていると思うが、俺たちは曲がりなりにも英国のレジスタンスに参加して、今の今まで決死の戦いをした直後だった!! そこにリナ御前は疲れを癒す暇すら与えずに颯爽登場し俺たちを誘拐するかのように連行した!」

「そしてその結果が魔法学院に仮入学? ……いささか割に合わん、というやつじゃのう」

「俺たちは許されても良い筈だ―!! 休みを寄越せー!!」

「ボイコットじゃ!! 労基違反じゃ!!」

「俺たちは――」


 風が吹いた後に、サクッという効果音。


「さくっ?」


 瞬間、晴人の右の頬が裂けた。


「GYAAAAAAAAAAAAAA!!!!」


 追い打ちするかのように鋭い痛みが晴人の腹部を襲った。

 リナの拳だ。


「ごめんねひぃ君ちょっと黙ってて」

「きゅー」


 晴人は沈黙した。

 リナは次にエルナのほうに首だけ向けた。まるで機械仕掛けのようだ。


「ま、待つのじゃ! お主と余の仲じゃろう! 話せばわかる!!」

「さぁーて、それはどうかしらねぇ……」


 エルナは背筋に身の毛もよだつような冷気を感じた。別に今がオーストラリアの寒い時期だからではない。

 自然と発生したリナの風の魔法がそうさせていたのだ。


「リナ様……どうかご容赦を!」

「問答無用!!」


 エルナの抵抗も虚しく、リナの攻撃は一方的な逆襲劇で幕を下ろすのだった。


                ☆


「ん……ここは」


 晴人は目を覚ました。後頭部には何やら柔らかい感触がある。


「目が覚めたか、晴人よ」


 晴人の目線の先には見覚えのあるようなないようなかわいらしい女の子の顔があった。どういった経緯かはわからないが、晴人は彼女に膝枕してもらっているらしい。


「……なんとか言ったらどう?」

「あぁっ! ごめん!」


 言われて飛び起きる晴人。その心境はもう少し膝枕していたかったという不純なものだ。


「晴人君ってば情けないわねぇ、女の子のパンチ一発で意識を失うなんて」

「うっせーよ。あんなのを不意にくらったら気絶もするって」

「あんなの? ふーん……私の愛の鉄拳をそんなふうに言うんだ」

「なんだよ暴力魔法少女」

「もう一発行っとく?」

「申し訳ございませんでしたリナの姉御」


 なんて恐ろしい女だ。ってかリナってこんな性格でしたっけ!?


「そんなことはさておき、早く魔法学院に行こうぞ。この調子では日が暮れてしまう」


 流れをぶった切るように喋ったのは先程晴人に膝枕していた少女である。


「おう……と言いたいところだが誰だお前は。リナの知り合いか?」


 リナは苦笑いで謎の少女を見ている。


「そういやエルナはどこにいった? トイレか?」

「え? あ、うん! エルナさんはさっきフラフラ―っと歩いて行ったよ!?」

「なんだ。いつものことだな……ところで」

「論点をずらすなーッ!!」

「あべしっ!!」


 話が一向に進まない。痺れを切らした膝枕少女は晴人の頬を殴った。


「何すんだよ膝枕ちゃん!! 痛いじゃないか!」

「お主はまだ余がわからぬのか! 余じゃ、エルナじゃ!!」

「なん……だと」


 目の前のエルナを語る少女は、美的服装センスゼロのエルナと違ってちゃんとした制服を着ている。さっき街で見かけたランドレット学院の制服だ。髪の長さだってロングからショートになっていて、何よりかわいい!


「俺の相棒のエルナがこんなにかわいいわけがなひでぶ!!」


 言い終わる前に晴人はエルナ(仮)にぶたれた。

 だが、ここで引き下がる晴人ではない。


「し、証拠を見せろよ、エルナである確たる証拠をよぉ……」

「はん! 忘れたわけではあるまい。余は変身能力を有していると!!」


 瞬間、エルナの体が光に包まれ、元のエルナが姿を現す。

 出現したのはエリマキトカゲのような服装の彼女。


「この服装センス……やはり本物か!」

「服装で判断するでないわっ!」


 そう言ってエルナはすぐにランドレットモードに変身する。


「すまんなエルナ疑って」

「どうせ余は壊滅的な服装センスしかとりえのない女じゃよ」

「逆に考えろって。服装さえどうにかなればエルナはかわいいんだよ。現にいまのエルナかなりかわいいし」


 ド直球で褒めまくる晴人に、エルナは心なしか顔を紅くしていた。


「ええいうるさいのじゃバカ晴人!!」

「えぇっ!?」


 と晴人。


「死ねクソ晴人君」


 とリナ。


「なんでっ!?」


 と晴人。


「とにかく! これから余はこの地に滞在する間はこの姿でいることにする。そっちのほうが何かとやりやすそうじゃからな」

「ああそうだった、それだよそれ。なんでわざわざ変装する意味があるんだよ。客人なら客人らしく振舞ってればいいんじゃねーの?」

「余はただ先取りしただけじゃよ」

「先取り?」

「それは私から説明させてもらうわ」


 リナはいつの間にかランドレット魔法学院の制服に着替えていた。本当にいつの間に着替えたというのだ。


「エルナさんには晴人君が気絶している間に説明したんだけど、今回あなたたちにオーストラリアまで来てもらったのはただ単に観光してもらいたいってわけじゃないの」

「……」


 晴人は喉まで出かかった「別に好きで観光しに来たわけでもないけど」という言葉を封殺した。今が真面目パートだということを雰囲気から感じ取ったのだ。


「あなたたちに来てもらった、本当の理由は――」

ども、私です。

久しぶりに投稿です。

これからちょいちょい投稿していくので、閲覧していってくださいませ。

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