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JK作家 は テンプレ小説を書いた!

 「SSS級の弟を捨ててから成り上がる貴族五女はハーレムを作りたい」

 

 半年前、私はこの小説でデビューした。今だから言えるけど、元々書いてた時のタイトルは

「私は弟にハーレムを作らせたい」

 だったんだよね。


 まあ要するに、自分の書きたいものを書いてたんだけど、書籍化の話が来た時に大幅に改稿させられてさ、その時に

 ・貴族要素

 ・SSS級

 ・成り上がり

 この3つと、あとハーレムを姉が作るなら売れます! って言われて、当時の自分は言われたままに書いたんだ。


 今読んでると、あぁ、ただのテンプレ小説書かされてたんだなあ、って思うよ。


 けど当時は必死だった。夢の小説家になれる、みんなに自慢できるってね。でも結果は惨敗。50万部刷ったらしいけど、実際は10万部くらいしか売れなかったらしい。


 もちろん10万部も買ってくれたのは嬉しい。だけど40万部が売れなかったのも事実。


 編集者の人たちは、表面上は優しかったけど、徐々に、徐々に電話が減り、メールが減り、なんの連絡も来なくなった。


 だから私は、この 

「SSS級の弟を捨ててから成り上がる貴族五女はハーレムを作りたい」

 をもう一回作り直そうと思って、私の全てを注ぎ込んだ。今まで以上に考えて、調べて、悩んで。そんなふうにしてできたのは、

「異世界でも妹を甘やかしたい」だった。


 ただ妹を甘やかすだけじゃ面白くないと思ったから、妹の年齢を16歳にして、お姉ちゃんの年齢を29歳にした。


 こうすることで、もっと大人な、緻密な心情が書けると思ったから。


 妹はすぐに書けた。私と同い年だから。けど、29歳の人を書くってのが難しかった。アラサーになったことなんてないし、働いたこともない。ましてや異世界も行ったことないし。


 インタビューもした。お母さんにも当時の話を聞いたし、ネットでも色々と聞いたりした。本当に女性だったかは知らないけど。



 そうして苦節3ヶ月。私は作品を完成させた。

 だけど、編集者の人たちは見てくれない。


 そんな時に私が見つけたのが、某小説投稿サイトだ。


「なるほど……ここに私の小説を投稿すればみんなが見てくれるんだ……」 


 私はウッキウキで小説を投稿していた。  


 タイトルはちょっとアレだけど、内容はいたってシンプルで、お姉ちゃんが妹へ惜しみなく愛情を降り注ぐ、そして妹はそれを倍以上にツンデレで返す、と言う話の構成だった。

 

 お姉ちゃんは29歳、妹は16歳。2人が仲良く暮らしていく話はスローライフ好きの人たちに刺さるんじゃないか、と私は呑気に考えていた。


 

 だけど、現実はそんなに甘くなかった。

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