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少年の答え

探偵と別れて1週間後。


オイラ廃人ゲーマーさんに会いに行こうと決意した。

丘守りさんたちが言っていた条件に合うところを探して、会いに行こうと思った。


それで相談してみよう。そう思った。みんなが幸せになる道を。


オイラはまず北側のエリアに行った。

そこで白い屋根の家を探す。

そして一つずつしらみつぶしに、家を見ていった。


そして最終的に、

『青の柱 赤い壁 北 白い屋根 黒のライオン 金の剣 白い聖杯』

条件ぴったりの家を見つけた。


青の柱に赤い壁に白い屋根。


入り口には黒のライオンの像が二つ。

扉の上には金の剣のモチーフがあった。


庭の噴水は白い聖杯の形をしていた。



ここで間違いない。


オイラは玄関のドアを叩く。


中からは若い男の人が出てきた。


「あの。あなたはBさん?もしそうなら探偵さんが探してて……」

オイラはそう言った。


「君はなんで、そのことを私に教えてくれるんだい?」

男の人は言った。


「もしかしたら、家が嫌で家出したのかなって思って……」

オイラがそう言うと、


「君はそれは可哀そうだなって思ったのかい?」

男の人は不思議そうな顔をして言った。


「そうだね。可哀そうだし、あと探偵さんも悪い人じゃないから、なんかうまくできないかなって思って」

オイラはそう言った。


男の人は考え込んでいる。


「探偵は廃人ゲーマーさんを見つけると沢山お金が貰える。

でも廃人ゲーマーさんは不幸になるかもしれない。


でも探偵は廃人ゲーマーさんを見つけれないと、お金があまり貰えない。


廃人ゲーマーさんは幸せかもしれないけど、探偵は不幸かもしれない。


なんかな。


そういうの……。

嫌だな。

そう思ったんだ」

とオイラは正直にそう言った。


「君は仕事は何をしてるの?」

と男の人は言った。


「一流の靴磨きさ」

とオイラは言った。


「月に1Gで食事とお菓子とゲームとおもちゃ付きで、うちで働かないか?」

と男の人は言った。


「いいの?」

とオイラは言った。


「うん。いいよ。

それでその探偵さんも、いずれこっちに来るだろう。

その時に話しあったらいいんじゃないかな?」

と男の人は言った。


「わかった。そうするよ」

とオイラは言った。


「でもなんでココがわかったの」

と男の人は言った。


「ヒントの通りだったから、占い師のね。婆ちゃんが言ったんだよ。素直に行くことだねって。だから素直に来た」

とオイラは言った。


すると男の人は笑った。

「ハハハ。そうか。そうか。素直に来たのか。そうだね。あれは秘密めいた暗号のようだからね。逆に探偵なんかは混乱するものさ。君のように素直に来るほうが珍しい。すごいよ。気に入った」



少年は本物の廃人ゲーマーと出会い、秘密を守り、一緒に暮らしだす。たくさんのおもちゃとゲームとお菓子と本当の自由に囲まれて……。


END

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