第一話
深夜…
車が不自然に揺れて目が覚めた
地震か…?
しかしもうおさまったという事は地震ではないらしい…
助手席では娘が寝ている
あの揺れでまだ寝ていられるとは…
誰に似たのやら…
寝ている時は天使だが起きたら大変だ…
そのまま寝とけ
もう一度寝ようと思ったが妙に目が冴えて眠れそうにないな
仕方ない…
車の外に出てタバコでも吸うか…
あれ?
確か隣にトラックいたよな…
まさかさっきの揺れは当て逃げか…?
伸びた雑草を踏み分けながら車の外に出て懐中電灯でキズがないか見て回る…
良かった…
キズはなかったか…
ん?
雑草…?
何で?
道の駅に停めたのに?
イヤな予感しかしない…
急いで車に戻りラジオをつける
が…何も受信しない…
携帯は…圏外…
一体何なんだ
何故道の駅が草むらに変わる…
何故ラジオも携帯も使えない…
落ち着け僕
状況を冷静に整理しろ
Q.陰謀?
A.僕みたいな一般小市民を巻き込む陰謀って何よ…
Q.イタズラ?
A.知り合いにこんな手の込んだイタズラする馬鹿はいない…と思いたい…
Q.実は天国…?
A.4歳の娘と一緒に死ななきゃならん理由がない…
その他諸々の状況を考慮して…
ここはドコよ?
夜だから周りは全く見えんな…
下手に動くよりは夜明けを待つしかないか…
最悪の場合車で移動しなきゃならんが…
ガソリンは満タンだしトランクには予備のガソリンタンクも積んでる…
山口から北海道まで行くつもりだったのが幸いしたか…
こういうの不幸中の幸いって言うのか?
とにかく何が起きるか分からんからな…
ガソリンは節約しないとな…
とにかく夜明けまで寝るか…
夜は明けたが…
結局眠れんかった…
で周りの状況は…
目の前には大海原…
背後は見渡す限りの平原…
目の前の海は良いとして…
今の日本に見渡す限りの平原?
改めて言おう…
ここはドコ?