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身長差50cmの恋  作者: Last Life
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第八話 予想もしない出来事


*直也は、優子の彼と話した夜。23時に電話をしなければならない。

彼に電話を切られ、公衆電話を出て車で自宅に向かう。車を運転中に俺も彼の立場なら、同じ事を言うだろうなと思う直也であった。彼の気持ちを聞き出す事も出来ず、優子には、申し訳ないと思う直也ではあが、どうする事も出来ないのも事実である。予測はしていた事ではあるが、彼を怒らせてしまったし、直也は、正直に結果を伝えて、もう深入りはしないと心に決める直也である。

自宅に着くと車を車庫に入れて、部屋で着替えて食事を済ませ、約束の時間が来るまで、部屋で寛いでいた。

優子もまた、連絡の来る今日1日は、落ち着かない1日であった。それに、昨日の夜、直也にお願いした後、ほとんど寝れなく、寝不足であった。

20時頃には、彼との電話どうなったか?気になる優子であり、食事もあまり進まず、優子も部屋で時間が来るまで、待っていた。


      

*優子への報告の時間23時になる。直也は約束通り23時にワンコールして、電話を切る。優子から折り返しすぐ電話がくる。


<優子>

・もしもし。直也君?こんばんは。優子です。

(声のトーンはいつもとは違い、声も1段階ぐらい低い)

<直也>

・優子さん。こんばんは。体調でも悪いの?

(声のトーンが低い事に気付いた)

<優子>

・昨日直也君と電話切ってから、ほとんど寝れてなくて、ちょっと頭が痛いんだ。

ごめん。ちょっとこのまま切らないで待ってて・・・。薬飲んでくるから。

(優子は受話器をいったん置いて台所で薬を飲む。直也には水を出す音が聞こえる)

・もしもし。ごめんね。

<直也>

・大丈夫?体調悪いなら、明日また電話しようか?休んだ方がいいんじゃないの?

(直也は優子の体調を気遣い優しく話す。)

<優子>

・大丈夫だよ。きっと精神的なものだから、心配しないで。

(優子は、自分の事で頼んだので体調は、悪かったが、我慢した)


<直也>

・精神的な?だよね?俺も晴美と別れるのに、あんなに精神的に疲れたしね?

優子さんは、結婚の事だしね?

(優子が精神的にきているのは、声でも分かるし、しかもあの小さな体でと?考えると物凄く心配になる)

<優子>

・直也君。彼何て言ってた?私何聞いても大丈夫だから、言われた事をはっきり伝えてほしいんだ。

(優子は、結果が分かっているようにさえ思う直也である)

<直也>

・ごめん。優子さん。2つの質問はちゃんとしたけど。俺には関係ないから、話せないと言われたよ。予測はしていたけど。それと男ならはっきりしろ?と言ったら、一方的に電話切られてしまった。だから、優子さんの立場が悪くなったと思うよ。

(直也は、俺の力不足でごめんなさいと電話越しに何度も頭をさげる)

<優子>

・私の方こそ嫌なお願いして、ごめんなさい。直也君が謝る必要ないよ。逆に私の為に、ここまでしてくれた事に感謝しているよ。それに男ならはっきりしろ?とまで、言ってくれたなら、彼の方から何かしらの連絡があると思うからさ、待ってみるよ。

私ね。直也君にお願いして、彼が動かなければ、ある程度覚悟を決めようと思っていたしね。

(優子も予測した通りで、直也には申し訳なく思うのである)

<直也>

・俺の出来る事は、ここまでだから、彼とちゃんと話して進むべき道を決めて頑張ってほしいな。優子さんなら必ず幸せになれると思うからさ。とにかく彼と話してみるしか道はないよ。何かまた俺で相談乗れることあったら、遠慮なく連絡頂戴。

体調もはやく治さないとね?睡眠が1番だからさ。休もう。

(優子の体を気遣う直也)

<優子>

・体も心配してくれてありがとう。直也君。また何かあったら、相談乗ってね。

今日は休むとするね。お休みなさい。

(優子は直也の優しさを感じる)

<直也>

・うん。ゆっくり休んでね。おやすみなさい。

(直也は電話を切る)



*直也は、電話を切った後に、優子の彼がどんな行動に出るのだろうかと考える。

自分がもっと上手く話しを持っていけたら良かったのにと、後悔しつつプライベートの問題だから、後は2人で話して何とかなるだろうと思う直也である。

優子も直也には、迷惑かけたけど、直也に頼んだ時点で、彼の気持ちを確かめる意味での最後のかけでもあった。この事で彼が行動してくれる事を願うのである。2人はそれぞれの気持ちを持ちながら、季節は11月の末になり、今年も後1ヶ月になろうとした時、直也へ新たな出来事が待ち受ける。

それは、直也が月末で仕事が忙しい時に、レジのバイトの女性が、直也が休憩していた時に話しかけてきた。右手にはメモのような物を持ち、元気なさげの声で、

直也さんすいません。昨日私伝言を預かって、すっかり伝える事忘れていたのです。

昨日店に電話来て、私が受けて出たら、女性の声で直也さんに話があるから、夜20時に店の斜め向いの本屋で待っているからと伝えて下さいと言われて、後で話そうと思って忘れてしまってて、直也さんすいません。来てくれるまで待っていると伝えてとまで言っていたので、閉店の23時まで待っていたと思います。

直也は、その女性の名前聞かなかったのと?問いかけると、聞きませんでしたとレジの女性は話した。直也は優しく用事があれば、また連絡寄越すだろうから、気にしないでいいよと話、仕事に戻った。

直也は、レジの女性にはそうは言ったが、優子ではないだろうか?と気にはなったが、もし用事があればまた連絡来ると思いながら、気持ち切り替えて仕事に専念した。月末は何かと締めの関係で忙しい直也である為、1時間残業して、20時半仕事を終えて、店を出て駐車場に向かった。

駐車場に着いて、運転席のカギをあけ、ドアを開けて乗り込もうとした時、3メートルくらい前からこっちに向かってくる、女性の姿が見えた。

車の手前に来た時、街頭で照らされた女性は、驚く事に晴美だった。晴美は、直也の方まで近づいてきて、こう話しかけた。


<晴美>

・直也お久しぶり。昨日店に電話してレジの女性に伝言お願いしたんだけど聞いてなかった?

(直也は、今日聞いたなんて言って、レジの女性に何かされたらと思い、こう答える)

<直也>

・伝言は聞いたけど、仕事忙しくていけなかったんだ。晴美と俺話すこと何もないけど。

(直也は、晴美の話が何なのか?不安に思う直也)


<晴美>

・そう。仕事がね。私23時閉店まで待ってたんだけど。3時間も。

(怒り口調で話してくる)

<直也>

・約束もしてないのに、勝手に待ったのは晴美のほうだろ?それに待ち伏せのようなことしてさ。それにもう別れたんだから。

(直也は怒り口調で逆襲する)

<晴美>

・ごめん。待ち伏せしたことは、謝る。でもこうでもしないと会ってさえくれないでしょ?私見て何か気付かない?

(晴美は突然、自分を見て直也に何かを気付いて欲しいらしい)

<直也>

・何も気付かないよ。あのさ。俺仕事で疲れているから、早く帰りたいんだけど。

(直也は、口調と態度でこの場をから早く去りたいと思う)

<晴美>

・直也。お願い。私との事もう一回だけ考えてくれない?私にチャンス頂戴?

私ね。髪切ったんだよ。気付かない?

(晴美は寄りを戻したいのと、長かくしていた髪をばっさり切った事を直也に伝えたかったようだ。)

<直也>

・寄りを戻す事はない。それと髪を切った事も晴美の勝手、俺には関係ない。

(直也は、優しい言葉を掛けて、何度も晴美から痛い目にあっているのを知っているから、絶対に甘い言葉に誘われることはなかった)

<晴美>

・女性が失恋して髪を切るという意味分かってない。

私は直也でないとダメなの。お願いもう一度だけチャンス頂戴。お願い直也。

(晴美は、目に涙をためて膝から崩れ、直也に頼みこむ)

<直也>

・すまない。晴美とは戻らない。だから今日のような事迷惑だから。それに俺好き人いるし。

(好きな人と言わないと諦めて貰えないと思い嘘をつく)

<晴美>

・どんなに私が頑張っても無理なんだね?

<直也>

・無理だ。分かったらもう帰ってくれ。


<晴美>

・うんと首を立てに振って。晴美は、直也にこれで本当にさよならなんだねと言って暗い夜道を寂しそうに帰っていった。



人は誰しも出逢いがあり別れもある。恋愛とは人それぞれ色んな物語があるに違いない。

だが、心で思って頭で考える恋愛それが理想の恋愛ではないかと考える。

お互いのパートナーを信じ、思いやる気持ち、そして人を好きになる事に理由などない。

誰でも、口先では良いことは沢山言う、言葉と行動が伴わないところに本当の幸せは、絶対ないと感じるのである。




*11月末になり、今年もあと1ヶ月とせまり、直也は晴美と別れ仕事に専念する毎日。

 優子もまた、彼との結婚の進展は?直也と優子の運命はいかに・・・。

 


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