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身長差50cmの恋  作者: Last Life
72/72

第72話 救ってくれた優子からのプレンゼント

*佐伯の改ざんが重大問題に発展したとは知らず、直也は普段どおり出社する。

 仕組んだ日から3日後、何も佐伯からアクションは来ない!今回は、何かの理由で、

 中止になったのかと思っていた矢先に、佐伯が直也に声をかけてくる。今日午後、本社から専務がくる「同席しろ」13時に会議室に来い!それだけ伝える。なぜ?同席?と聞くも何も言わず、佐伯はその場を立ち去るのである。この時点で、直也は、何が起きているのか分らない!ただ、佐伯の態度を見てもただ事ではないと感じるのである。

 直也の協力者である内田もこの3日何も起きない事に、不安を感じてはいた。それと。今日の店長は、表情がいつもとはかなり違うと気付いていたのである。

 偶然にも午前休憩が同時のタイミングで軽く直也と内田は言葉を交わすのである。


<内田>

・お疲れ様です。副店長!周囲を気にしながら、誰も居ない事を確認して、3日立ちますが、何も動きはないのですか?何か、今日の店長は一段と機嫌が悪そうでした。


<直也>

・内田も気付いたか!確かにいつもになく佐伯は機嫌が悪い!今日本社から、専務がくるらしい!13時に会議室に呼ばれている!佐伯と同席しろとの事だ!いったい何が起きているのか俺にもわからない!ただ、何かは起きていると思う!


<内田>

・えっ?本社から専務が?わざわざ?確かに何かありますよね?ただ事ではなさそうですね?この前の件から3日過ぎても何も無いし、専務が来る事と何か関係があるのですかね?まさか、専務と店長が組んでいるなんて事はないですよね?


<直也>

・俺にも全然わからない!専務がなぜ、来るのか佐伯に聞いても、何も言わないし!

 専務と組んで?それは無いと思う!佐伯の態度見ていたら、それだけは俺にはわかる。

 とにかく、13時に専務と会えば何かがわかるはずだから!


<内田>

・副店長!何もない事を祈っていますね!誰か来るとまずいので、仕事に戻ります。


*専務が来る理由は、佐伯だけしか分らないのであった。佐伯は、直也をおとしめようと森原と手を組んで計画を進めていたが、改ざんの数値の記入を1桁間違って本社にFAXし、重大案件に発展し、専務が店舗訪問する事態になった事が、大きな誤算になっていた。自分の保身の為なら、どんな汚い手を使っても自らを必ず守る佐伯には、とにかくこのピンチを上手く使い、副店長に過去の恨みを晴らそうと考えるのである。

こういう時の時間の流れは早く、専務との面談の13時となるのである。

  12時50分過ぎ、直也は、先に会議室に行き、専務と佐伯を待つのである。

  すると・・・・会議室の扉が開いて、専務と佐伯が入ってきた。


<直也>

 ・「お疲れ様です」と会釈をしながら挨拶をする。


<専務>

・副店長「お疲れ様」!忙しい時にすまん!椅子に掛けなさい!

店長も副店長の脇に座りなさい!

  副店長!なぜ私が、今日来たか店長から聞いているな?


<直也>

 ・専務!「申し訳ありません」店長からは、何も聞いておりません!


<佐伯>

 ・副店長何を言っている!ちゃんと今朝、話しただろ?ここに来て、聞いてないだと?

  どの口がそんな事を言うのだ!お前!専務の前だぞ!失礼ではないか?


<直也>

 ・大変すいませんが!店長!あの・・・・


<佐伯>

 ・質問したのは、俺ではない!専務が聞いているだろ!すいません!専務!私の指導力不足で!専務に謝れ!


<専務>

 ・まあ~いい!佐伯店長そうガミガミ言うな!なあ~副店長!誰にでもミスはある!だがな、会社組織では、許せるミスとそうではないミスがある!ましてや店舗の役職者であれば、尚更の事だ!佐伯店長は店舗の総括責任者だから、1番責任は重いが、今回の件は、店長が不在時の事案の為、副店長には、責任を取ってもらう事になった。

  本来であれば厳しい処分になるのだが、佐伯店長の計らいで、重大事案の処分にしては、異例の処分に収まったのだから、店長には御礼を言わないと!

  反省はしてくれな!副店長!いいな!


<直也>

 ・専務!大変申し訳ございません!私は、専務が何を言われているのか?全然理解できません!重大事案とは何ですか?私がどんな事をして、責任を取らなければいけないのですか?

 

<佐伯>

 ・何をお前は、グチャグチャ言っているのだ!専務の話をちゃんと聞けよ!


<直也>

・あの!店長!うるさい!俺が専務と話しているのだから、黙って聞け!

 専務!すいません!専務と2人で話をさせて下さい!お願いします!きちんと話をさせて頂いた上で、私の責任であれば、そのまま処分を受ける約束を致しますので、専務と2人で話をさせてください!


<佐伯>

・何だ!お前その口の聞き方は!


<専務>

・店長!店長!冷静に話す為にも、副店長と2人で話すから佐伯店長悪いが、席を外してくれ!


<佐伯>

・ですが・・・!わかりましたと席を立ち会議室を後にする!


<専務>

・副店長!これで、いいかな?1つ言いか?いくら年下の店長でも上司にあの口の聞き方は、いかがなものかと思うぞ!少し反省しろ!それで、お前の話を聞いてやろう!話せ!

 ただし、嘘を付くことは、自分を苦しめる事になるのだから、発言はよく考えてするようにしてくれ!いいな!


<直也>

・専務申し訳ございません。口の聞き方は反省いたします。それと、自分の発言には責任を持つ事を約束いたします。それでは、先程話されていた重大事案の件ですが、本当に店長からは何も聞いておりません。それに私の責任とはどういう事ですか?専務の方から、御説明いただけると助かります。


<専務>

・店長から、何も聞いてないとは驚きだな?私が今日来たのは、重大事案が発生した

からだ!その内容は、これだ!と専務は自分のカバンから書類を取り出して、直也に向けて書類をみせた。その書類は、レジの経費決裁発注書だった。

レジの内田さんのサインがあり、その下に君のサインがあるね?この書類にサインしたのは、間違いなく君だね?この書類が問題になったのだ!


<直也>

 ・確かに専務の言われる通り、経費決済発注書の副店長欄のサインは私のしたサインに間違いございません。それの何が問題なのですか?私は、サインをして、店長のデスクの上におきました。


<専務>

 ・副店長の話が本当なら、辻褄があわない!君も知っているとは思うが、店長不在時は副店長の決済だけで通る事は知っているな?この発注書を見てみろ?と直也に手渡す。


<直也>

・見た瞬間!まず!発注数値が全然違うし、それに、店長欄にサインもなく、この書類だけでは、俺が決済した書類に思われても仕方が無いのであった。これは、まさしく、佐伯が仕組んだ事だと確信した!改ざんされた数値を見たときには、唖然とした!間違いなく1桁多く記入したのだと!この数値では、問題になるのは当然だ!

専務!この数値で私が決済する事はありません。それに内田さんもこんな発注書を見たら驚くと思います。少なくてもこんな数値で決済して店長に上げる事は絶対ありません。

自分の進退かけても断言します。

  

<専務>

・わかった!副店長がそこまで言うなら、誰がどのようにすれば、こんな発注書が届くのか調べる必要があるな!では、レジの内田さんからも話を聞きたいので、会議室の

電話からレジに内戦して内田さんを今すぐここに呼んでくれ!すまないが今まだ君も

疑っているので、内田さんが来たら、隣で話を一緒に聞いてくれ!

副店長!呼んでくれ!


<副店長>

・レジに内線をいれて、内田を電話口に出してもらい、「悪いが今すぐ会議室に来てくれ」

専務がお呼びだ!頼むとだけ伝えた。


<内田>

 ・「トン・トン」会議室の前に立ちノックすると中に入れと声が聞こえた。

 「失礼します」レジの内田です。


<専務>

 ・君が内田さんか?忙しいのにすまないね!ちょっとだけ、君に聞きたい事があるのだ!

  副店長の脇に座りなさい!内田は腰掛ける!

  早速だが、副店長が持っている書類を内田さんに見せてやってくれ?書類を内田に渡す!その書類に見覚えはあるよね?経費決済書の発注者に君の名前が書いてあるが、

  君がサインした事に間違いはないな!


<内田>

 ・間違いなく私が発注者欄にサインを致しました。ただ、こんな数値を記入して副店長にあげた覚えはありません。それにこんな数値であれば、副店長が気付かないはずがないと思います。何かの間違いではありませんか?


<専務>

・この数値は君も知らないと言うのだな?それと副店長が気付かないはずかがないと言うのは、何か根拠はあるのか?


<内田>

 ・副店長は、いつも厳しく指導されていますから、こんな数値であげたら、必ず叱られます。それに根拠はあります。


*ここで、佐伯は席を外せと言われてから時間は立つし、内田が会議室に入っていく姿を見て、いても立っても居られず、会議室に戻る為、ノックをして入室しようとする。

 

<佐伯>

 ・専務そろそろ!私も宜しいですか?総責任者は私ですし、面談に戻して頂いて、宜しいですか?状況が気になって仕方ない佐伯である。


<専務>

 ・副店長!店長がそう言っているが、いいか?


<直也>

・私は構いません!

<専務>

 ・そうか!それなら、店長もそこに座れ!但し、2人とも冷静に話せ!いいな!

  内田さん!途中ですまなかったな!その根拠とは何だ?


<内田>

 ・「はい」私は、いつも経費決済の発注書は、数値を記入し副店長に上げてサイン頂いたら、必ずコピーをとるのが日課で、証拠として保管してあります。それを確認頂ければ、今ここにある書類が改ざんされた事が証明されますよね?今それを取りに行きたいのですがいいですか?それを見て頂ければ、副店長の身の潔白が証明されると思います!


<専務>

 ・分ったいいだろ!そのコピーを取ってきて見せなさい!


*内田はコピーを隠していた女子更衣室の自分のロッカーに急ぐのである。

ロッカーを開けて、ポーチを開けると入れておいたはずのコピーが無くなっていた!

ロッカーの中を全部出して何度も見直して確認したがなかった!頭の中が真っ白になる!とりあえず会議室に戻ろうとロッカーを閉めようとした時に、ロッカーの内ドアの

角に細い紐が見えた。すると紐つきのキーホルダーが挟まってあった!何これ?と手に取ってみると、それは森原が会社の鍵につけてあったキーホルダーであった!

そのホルダーには森原のMが彫られていたのですぐ気付いたのである!

何で?私のロッカーに森原のキーホルダーが?と思ったが、時間が無くとりあえず、ポケットにキーホルダーを持ち会議室にもどるのである。

  その時、佐伯は話の流れはおおよそ予測が出来た!ロッカーに行ってもコピーの証拠などあるはずがない!と心の中で笑う佐伯である!

  その時、直也は、内田が持ってきたコピーで佐伯を専務の前で落すことが出来ると確信さえしていた。

  そこに内田が戻ってきたのである!

 

<内田>

 ・専務すいません!コピーが無くなっていました。私のロッカーから紛失しました。

  きっと誰かが!絶対そうです!


<専務>

 ・内田さん!コピーしたのは間違いなかったのかね?勘違では無かったのかい?

  それに、証拠もないのに、誰かが内田さんのロッカーから盗んだような事は、軽はずみにでも言ってはいけないぞ!同じ職場の同僚を疑う事になるのだからね?

 それに、女子更衣室のロッカーの鍵は、掛けてあったのか? 


<内田>

・専務!では!それなりの証拠らしき物があれば、調べてもらえるのですか?

 更衣室の鍵は、当然施錠はちゃんとしております。


<専務>

 ・内田さんの話を全面的に信用するとすれば、証拠らしき物があるのなら、徹底的に

  調べてあげるよ!ただ施錠されていたのであれば、盗まれるとは、考えにくいな?


*佐伯はこの状況を腹の中で笑いながら見ていたのである。

 *直也は窮地に立っていたのであった。

  内田に託したもう1枚のコピーの証拠も無くなり、もう駄目かとまで思ったとき!


<内田>

 ・ここまで追い込まれると、掛けに出るしかなかった!

  専務!証拠らしき物と言いましたよね?では、これを見て下さい!と専務にキーホルダーを渡す!そのキーホルダーにMのイニシャルが彫られていますよね?

  それは、社員の森原君の物だと思います。ここに呼んで頂いて、なぜ!私のロッカーに森原君のキーホルダーがあるのか、専務から聞いて頂きたいのですが?

  私気味が悪くて仕方ありません。お願いします。


<専務>

 ・今回の一連の事件に関係あるかは分らないが、内田さんが言う通り、はっきりさせるか?モヤモヤがあるようであれば、業務に支障が出るからな!

  店長!内線で森原を会議室に呼んでくれ!


<佐伯>

 ・森原ですか?確かあいつは、今忙しいはずですが~?来れないと思いますよ!

  佐伯は状況がまずくなってきたので、多少焦りがでていた。


<専務>

 ・大事な事だ!すぐ来るように言いなさい!と店長にそう指示をするのである。

  早く内線して会議室に呼びなさい!


<佐伯>

・まずい!まずい!と感じながら、内線して森原を会議室に呼ぶのである。

 

*数分後森原が、会議室の前に来て「トン・トン」とノックするのである

すると中に入れと声がかかる!


<森原>

 ・「失礼します」お疲れ様です!森原です!何かお呼びでしょうか?

  会議室の中は、空気が重い雰囲気で息が詰まるようなようきさえ漂っていた。


<専務>

 ・君が森原君か?早速だが、私の質問に答えてくれないか?いいかな?

  立ちながらではなんだから、そこの椅子に掛けなさい!

  君に聞きたいのは、このキーホルダーの件だ!これは君のか?


<森原>

 ・それは、私のキーホルダーです。どこかで落して無くしてしまいました。なぜ、専務が持っているのですか?


<専務>

 ・キーホルダーどこにあったと思う?内田さんのロッカーのなかだよ!

  何で女子更衣室のロッカーの中にあるのだよ?教えてくれないか?


<森原>

 ・すでに!頭の中が真っ白になる森原は、分かりません!俺は何も分かりません!

  何で?内田さんのロッカーのポーチの脇になんか落ちていたのですか?


<専務>

 ・どうしてだろうなあ~?森原!お前今自分がやりましたと、自ら自白したのだぞ!

  俺は、内田さんのロッカーの中とは言ったが、ポーチの脇なんて一言も言ってないし、

  ロッカーをあけた奴でない限り、ポーチがあることが分かるはずないだろ!


<森原>

 ・いえ!専務!違うのです!ポーチは、女性なら誰でも持っているではないですか?

  たまたま、そう言っただけですよ!私は知りません。


<専務>

 ・この場に及んで、まだ認めないのか?今正直に、この場で認めたら処分は軽くしてやるのに認めないなら、警察呼ぶしかないな!お前が犯人なら、諮問も付いているはずだしな?さあ?どうする?事実であれば正直に全部話せ!


*佐伯は、森原が追い詰められている姿と顔色を見ると、もう限界で真実を話そうとし

ていることが通じてきたのである。


<森原>

 ・専務!すいません!内田さんのロッカーの中を開けた時に、自分のキーホルダーを落した事は、間違いありません!すいません!


*森原!あんたね!最低!と内田から罵声が飛ぶ!


<専務>

 ・内田さんのロッカーから何を盗んだのだ?森原!正直に答えなさい!


*ここで佐伯は、かなりまずい状況に、少しだけ休憩にしませんか?お茶でも入れます。と専務に話すと少し休憩するかと話す!

内田さん悪いが入れてくれるか?

紙コップにお茶を入れて、全員に渡す!副店長に渡すとき、手がすべり書類にかかってしまった!あっ?すいません!すぐ拭きますと布巾で書類とテーブルを拭く!

その時、書類を見た直也は、内田にありがとうと話す!直也のありがとうには、別な

  意味があった。


<専務>

・それでは、お茶飲みながらでいいから、はじめるか?森原、答えなさい!


<森原>

 ・内田のロッカーの中からは、色々物色したのですが何もありませんでした。でも、ポーチの中に、経費決済書のコピーがあって、何でこんなのがあるのだろうと?不思議に思い、何かの役に立つかとポーチから抜き取りましたが、足がつくのが怖くてすぐ焼いて処分しました。


<専務>

・女子更衣室のロッカーの鍵はどうしたのだ?合鍵は店長の管理のはずだが?

<森原>

・店長がいない隙に、合鍵を店長の机から抜き取って、居ない間に戻したのです。


<専務>

 ・合鍵の管理をそんなずさんな管理をして、佐伯店長は責任者失格だな!

  森原がしたことは犯罪だぞ、本当に自分1人でしたことなのか?

こんな事を1人で出来るはずがないだろ!森原!俺が何年、専務して不正を暴いてきたと思っているのだ?協力者はだれだ?誰の指示で、何のためにした?

もう一度言う!正直に話せば!警察には通報しない?どうする?

誰かをかばって、犯罪者になるのか?それも人生だ!さあ!どうす?


<森原>

 ・下を向きながら、店長すいません!もう限界です!専務!全部店長の指示でやりました。すいません!理由は、副店長をおとしめる為に協力したら、昇格をさせてやると言われて、店長に協力しました。すいません!俺がバカでした。


<専務>

・この馬鹿者が!なぜ!自分を見失うような事をするのだ!ちょっと考えればわかるだろう?それに、昇格と言うのは、努力して掴む者だ!そんな、権力を利用し、昇格しても何の意味もない!森原には追って処分を言い渡す覚悟しておけ!さあ!店長!今度は君の番だ!なぜ、森原にそんな事をさせた?ん?副店長をおとしめる為?お前!店舗の責任者で模範とならなければいけない立場なのに、個人的な恨みかどうか?知らないが、肩書きを利用して、部下を使い部下をおとしめるとは、責任者として、失格だ!

店長!お前の口からはっきり聞きたい!正直に答えろ!


<佐伯>

 ・専務!大変お言葉ですが、私は森原に指示したつもりはございません。それに、おとしめる?などとは、そんな事も森原には言った事は、ございません。全て森原の作り話です。まあ~100歩譲って、私が指示・命令したとします。どこにそんな証拠があるのかね?森原君?出しなさい!証拠も何もないなら、私は一切分りません!

  ただ!専務!合鍵の管理は私の責任ですので、ずさんな管理で森原に盗まれたのですから、その処分は受けます。私から以上です!


<専務>

・店長!森原が、女子更衣室に入り、内田さんのロッカーの中を物色したのは、店長は、一切関わっていないと言うことだな?森原1人の責任だな?

<直也>

 ・専務!ちょっとだけ!宜しいですか?今新しい事実が分りましたので、ここで、お話させて頂いて宜しいですか?今お話されている、店長と森原の件と繋がるか分りませんが、少なくても改ざんした証拠が今出ました。専務これをと書類を専務に渡した。


<専務>

 ・何だ?この書類?私が最初に渡した決済発注書の原本じゃないか?それにこんなに汚して、濡れてぐちゃぐちゃじゃないか?これのどこが証拠と言うのかね?

  副店長?


<直也>

 ・専務!その発注書の数値の右側の「0」つまり1の位と10の位の2つの「0」が

  滲んでいますよね?それが、紛れも無い、証拠なのです!実は、私のこのボールペン

  何ですが、妻からこの前、プレゼントで貰ったのです!このボールペンは、水に濡れても滲まないボールペンで、今回だけは、内田さんに頼んで、発注個数は私が記入するからと、妻から貰ったこのボールペンで書いたのです。だから、私の後に、普通のボールペンで数値を記入した人が、改ざんした張本人だと思います!

  どうでしょう?専務?

  内田がさっきお茶をこぼして書類を汚してくれなければ、この事は、直也も気付けなかったのである。


<専務>

 ・副店長!いい奥さんだな!なるほど?この書類が証拠で副店長が改ざんしたのではないとはっきりしたな!この改ざんは誰だ?なあ~店長!お前もこの書類見てみろ!店長は、誰が改ざんしたと思う?


<佐伯>

 ・誰でしょうね?まあ~この書類を見た感じは、専務が言う通り間違いなく副店長ではないという証拠になりますね?

  佐伯は、とにかく知らないふりを続ける。


<専務>

 ・どうやら、もう奥の手を使うしかなさそうだな?と言いながら、専務は会議室の電話で本社の経営管理部に電話するのであった。

  「岩松課長を電話口まで頼むと電話する。


*会議室にいるこの4人は、専務の奥の手とは、いったい何か?この結末は、いったい

どうなるのだろうか?

直也は、優子に感謝するのであった。ここに来て、優子にプレゼントで貰ったボールペンが直也の疑いを晴らしてくれた。心の中で「ありがとう」とつぶやいた。

そして、この一連の事件の結末は?専務が出してきた奥の手とは・・・・?



  


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