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身長差50cmの恋  作者: Last Life
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第五十二話 優子の返事

*優子は、直也にプロポーズされて、返事を保留にして悩んでいる内容を由紀に相談した。

 そして「厳しい助言」を貰い、我にかえった優子は、由紀に相談したことを直也にぶつけることにした。その内容を直也が聞いて、どんな反応をするか?心配ではあったが、由紀が背中を押してくれた事で、勇気がでた優子なのである。


 人生の中で、誰もがどうして?自分だけが?何で?こんなに運が悪く、不幸なの?

 こんなに一生懸命努力してきたのに・・・・。なんで?どうして?

 私が?何か悪いことした?こんな事を思うことは、人生の中で必ずある。


 私は、こう考える。確かに、負の連鎖が生じた時、誰しもどうして?何で?自分だけがと思い込んでしまう。しかし、考え方をかえれば、この負の連鎖は、良いことをむかえいれる為の通過点だと考えたらどうだろう?仮に、自宅で掃除していたら、1円拾った。

 私は幸運がきたと考える。人それぞれ考え方は、色々だろうけど、1円を10回拾ったら、幸運が10回来たと考える。私は1回で10円拾うより、価値は大きい。同じ10円でも1円を10回の方が、喜びも10倍!


 優子の恋愛もまさしく、こんな状況だった。直也と出会い挫折無で来たら、本当にここまで、辿りついただろうか?何度も挫折し裏切られ、色んな事があった。でも直也に対する気持ちは、一途!だからこそ、プロポーズの言葉も1円を10回拾った気持ちと同じ!だからこそ、幸せが手に届く所まで来ているからこそ、迷いが生じた。贅沢な悩みといえばそうだが・・・。結論から言えば、努力した事に無駄はない!確かに結果は大事だ!だが、そこに辿りつくまでの過程が大事で!必ず得る物は大きいはずだ!


 仕事を終えた直也が、帰ってきた。普段どおり、弁当箱を台所のテーブルに置いて、

 先にシャワー浴びてくるよと言って、脱衣所に行く直也。

 

 優子は、台所で食事の準備をするのであった。直也が帰宅後、15分が過ぎ、着替えて、

 台所に来て、「お腹すいた」といいながら、自分の席について、食事を食べようとする。

 冷めないうちに食べて頂戴。食事終ったら、話があるの、いいかな?

 

 「うん」わかった。食事終ったら聞くよ。では、「いただきます」と言って、直也は食事にはしをつけて食べ始める。


 その間、優子は、テレビを見ながら、久しぶりに緊張してきたのである。由紀に背中をおされたものの、実際直也を目の前に、由紀に相談した事を話して、直也がどんな反応をするのか、物凄く不安だった。優子の不安を隠し2つ返事でOK出すのは簡単だけど、

この先、長い人生、ずっと自分の気持ちを隠したまま不安を抱えながら進むより、素直な

気持ちを話してモヤモヤを取り除いて、直也と次なるステージに進みたいと考える。

そんな事を考えていると、そういう時の時間の経過は早く、あっと言う間に15分が過ぎ

直也が食事を終えようとしていた。はしを置き、「ご馳走様でした」と手を合わせる。

「お粗末様でした」と優子は、流しに食器を運ぶ。

優子は、テーブルを拭いた。直也が、立ち上がり、洗い物俺も手伝うから、片付けてから、

ゆっくり話しきくからと、早く片付けようと言って、2人で、台所に立ち片付けをするのである。いつもの倍のスピード5分で片付けは終了した。

さあ~。優子話聞くから・・・・。座ろうよ・・・・。

で?話って?何?


<優子>

・「うん」この前のプロポーズの返事だけど、私ね。凄く嬉しかったよ。それと同じくらい、現実的な事を考えてしまったの。こんな背の小さい、しかも身長差50cm、それに5歳年上、こんな私と結婚したら、直ちゃん苦労するだろうな?と考えてしまったし、それに、好きな人の子供だって産みたいけど、でも産めるだろうか?そんな不安が一気に襲い掛かってきたの・・・・。だから・・・・。私・・・・・。


<直也>

・で?優子の返事は?YESかNOか?どっちだよ!俺が聞きたいのは、それだけだ!

 俺と結婚してくれるのか?それとも結婚出来ないのか?どっち?

 

<優子>

・それは・・・。私・・・・。直ちゃんのお嫁さんになりたいよ。

 でも・・・・。私・・・・。


<直也>

・プロポーズは、「OK」なんだな。俺の嫁さんになってくれるな。

 俺が聞きたかったのはそれだけだ!

 でも・・・とか、これからは、NGだ!優子の悩みなんかどうでもいい!

 俺は、優子の全てが好きで、一緒に人生歩いて行きたいと思ってのプロポーズだから、悩みなんか知ったことか!

 優子の悩みは、俺の悩みだ2人で悩めば、悩みも半分になる。喜びは2人で喜べば、2倍になる。この言葉?覚えているか?優子に言ったこの言葉は、昔も今もこれからも変わらない!優子は、俺の前で自分の弱さを認めたのだから、あとは2人で手をつなぎながら、1段1段、階段を登ればいいさ!いいな!


<優子>

 ・悩みは2人で悩めば半分、喜びは、2人で喜べば倍になると言うのは私も覚えているよ。「ありがとう」直ちゃん!こんな私だけどこれからもずっと宜しくお願いします。

正直!直也に全部気持ちをよまれていたと感じた。直也からの返答に驚きを隠せなかった。まさか2つ返事の答えだけを求められるとは思いもしなかったからだ。


<直也>

 ・「はい・了解」そんな優子をこれからもずっと宜しくお願いされます(笑)

  俺も全力で、優子を幸せにするから、宜しく。

  直也は、優子が何を考えて悩んでいたのかは、予測はしていた。プロポーズする前から、一途で優しい性格だけに、絶対に2つ返事ではこないと感じていた。だからこそ、

  知らないふりをして、優子に考えさせ、悩みを吐き出させ、不安を解消させる事が、直也の最大の目的でもあった。これが直也の優しさでもあったのだ。

  

<優子>

 ・なんか凄く、気持ちがすっきりした。直ちゃんのお嫁さんになれるなんて、何か夢みたいだよ。私さ、小さい頃から、お嫁さんになるのが夢だったし、現実になるのね?

  

<直也>

 ・俺のほうこそ「ありがとうな」こんな俺を選んでくれて、2人で幸せになろうな。

そうだ。今度の休みに指輪を買いに行こうか?優子のサイズ分らなかったし、

  2人で選んで買いに行こう。それとさ、両親に挨拶に行きたいけど、取り次いでもらっていいかな?


<優子>

・「うん」楽しみだね。何か本当に現実的になってきたね。2人で幸せになろうね。

私の実家に先に来るの?

 お母さんに先に話を通して、お父さんに話して貰って日程決めるから!いいかな?


<直也>

・日程は、実家の両親の都合の良い日に合わせるからさ!お父さんが、厳しい人だよな?俺としては、両方の親に祝福して貰って結婚するのが1番いいと思うし、それに、俺が優子を嫁さんで貰うからには、先に優子の両親に結婚を承諾得てから、俺の両親に合わせる手はずでいいかな?きちんと挨拶して筋は通さないと!


<優子>

・わかった。今度の週末の休みに。実家に帰って、お母さんに先に話して根回しして、お父さんにも話してもらって、日程決めてもらうからさ!私お母さんにちゃんと話せるか緊張してきたよ!何とか頑張るからね!


<直也>

・なんか!俺も緊張してきたよ!でもさ、優子は頑張らなくていいから、とにかく日程だけ何とか決めてもらえるようにだけお母さんに相談してみて!後は、俺が頑張るからさ!


<優子>

・「うん」お母さんに相談してみるよ!


*直也は、優子と結婚するという事は、自分達のことだけ考えたら、何の問題もない!しかし世の中というのは、2人の気持ちとは違い、周囲からの見方は、賛否は色々だ!だが、そこで、周囲の風当たり、視線?頼んでもいないのに、持論を勝手に話すお節介な知人や同僚!どんな逆境でも2人の気持ちが1mmのぶれもなければ、そんなのは壁にもならない。時に寄り添い、時に突き放す。それでも、目に見えない、強い絆さえあれば、そこには必ず明るい光が見えてくることは間違いない。

今後起こりうる新たなる試練で、2人の絆が試される事になるのである。

2人は、「結婚」というゴールにむかって、やっと走りだしたのである。こうして、結婚への第1歩のスタートは、優子が両親への報告で、直也の挨拶の日程を決めることなのである。

週末の休みに優子は、実家に報告をしに帰るのである・・・・。



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