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身長差50cmの恋  作者: Last Life
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第四十六話 せまり来る恐怖

*優子は、会社帰りに見知らぬ車から後をつけられ怖い思いをした。直也にSOSを出し、

 当分の間、優子のアパートから会社に通うことになった。

 直也は、朝は優子を会社まで送る事が出来るが、問題は夕方だ。1人で帰宅させるのは怖いがとにかく注意するように優子に話す事しか出来ないのである。

 優子も帰りが心配になっていた。また昨日のような事があったらどうしよう?それに、誰が何の為にあんな事をするのか、心辺りすらないからこそ、考えれば考えるほど、恐怖感に襲われるのである。ただ随一の救いは、直也が当分アパートに来てくれる事は、優子にとっては心強いのである、優子は、いつも通り勤務を17時に終えた。今日からは、2人分の御飯を作らないといけないので、スーパーで買い物をする優子。

 せっかく直ちゃんが来てくれているのだから、少しは楽しい事考えようと優子は、買い物しながら、直ちゃんと再出発のお祝いしてなかったと思い、ビール2本と三角ショートケーキも買った。昨日よりは、ちょっと多めに買い物して自宅へと急ぐ。

 

昨日とは、状況が違い、雨は降ってはいない。路面も乾いていたので、足元も気にせず

 歩いていた。どうしても昨日の事が、頭から離れない。道幅の広い道路でも後ろから来る車が気になる。なるべく考えないようにと「直ちゃんに今晩何を作ってあげようか」と別なことを考えながら歩く優子。


 すると昨日追いかけられた、200メートルの暗い路地へと入る。曲がった瞬間から、昨日の事が頭を過ぎり、恐怖感が増し何度も何度も後ろを振り向く優子。そんな恐怖感を懐きながら、200メートル進み、左折した。後500メートル。昨日とは違い、半分まできても何も起こらない。昨日の事は、何だったの?と思った瞬間。暗闇で急に、車のライトがつき、後ろを振り向くとハイビームにされた。え?え?何?また?もうアパートまでは、150メートルくらい。優子が走り始めた瞬間、車が優子の右後ろまで急接近してきて、何度も何度もクラクションを鳴らす。


 優子は、昨日同様に怖くて、怖くて必死に走った。アパートの入口に入ろうとした時、段差に足を取られて、転んでしまう優子。買い物してきた袋を手から離してしまった。

 その様子を、車を停めて見ていた。もう優子は、車から降りてこられて何かされたらどうしょうと言う恐怖心で身体が固まり動けない状況だった。当然、車の方は、怖くて見ることもできなかった。その車が停車していた時間、3分位はあっただろうか?

 怖くて、10分にも20分にも感じた優子なのである。

 車の中でどんな気持ちでこの状況を見ていたかは分らないが、しばらくすると車は立ち去った。優子は起き上がり、買い物した物が散乱したのを袋にいれた。

 優子が転んだ、1メートル先にスーパーの買い物袋がふっ飛んでいた。優子は、「あっ?」

 直ちゃんとお祝いする為に買ったケーキ。とりあえず、そっと袋を持ち上げ、部屋へと急いだ。鍵を空け、電気をつけるとすぐに、袋の中味をみた。ケーキの箱は、転んだときの勢いで、反対になっていた。箱を空け中味を確認すると、ケーキはぐちゃぐちゃになっていた。優子はそれを見て、涙が止まらなかった。せっかく2人のお祝いの為に買ってきたケーキが・・・・。私が何か悪いことしたの?どうして?いつもこうなの?

 優子は、恐怖感で精神的にも辛くなってきていた。だがあまり直也には心配をかけたくない優子は、直也が帰って来たら、普段どおり振る舞おうと思うのである。


 直也は、優子が心配になっていたので、残業はせず、優子のアパートに21時前にはついた。まだ、優子の部屋の合鍵を貰っていない直也は、部屋のチャイムを鳴らす。

 すると鍵が空いて、優子が「直ちゃん。お帰り」と言って、直也を迎える。

 「ただいま。優子」お弁当美味しかったよ。「ご馳走様」と言って、弁当箱を優子に手渡す。今夕飯にするから、洗面所で手を洗って、茶の間に座って。直也は頷き手を洗う。

 

 直ちゃんの口に合うか分からないけど、どうぞと言われて、食事を出してもらう。直也は、優子の手料理をご馳走になりながら、帰ってきて御飯が出来ていることに改めて幸せを感じるのである。


<直也> 

・なあ~。優子。会社帰りは、何も無かったのか?大丈夫だったのか?

  

<優子>

 ・「うん」大丈夫だったよ。何も無かったよ。何も。

  心配をかけまいと明るく振る舞う優子。


<直也>

 ・そうか~。何も無かったのなら安心したよ。んじゃ~。昨日の何だったのかな?

  ただのいたずらか?でもあまりにもいたずらにしては、程度が悪いな。


<優子>

 ・だよね?あんまりにもいたずらにしては、程度悪すぎだよね?(笑)

  必死に隠す優子。ね~。直ちゃんお風呂先にどうぞ?


<直也>

・お風呂?今食事したばかりだから、優子先に入ってきなよ。俺が食器とか片付けるからさ。


<優子>

・「ありがとう」お風呂先に入るね。食器は、私上がったら片付けるから台所に下げていいよ。んじゃ~。お先にお風呂入るね。


<直也>

・食事を済ませた直也は、台所に食器をさげて、優子がお風呂に入っている間に、洗おうとしていた。食器を洗い、食事の時に使ったソースを戻そうと冷蔵庫を開けると、ビールが2本入っていた。おっ?優子気が利くね~と1度は手に持つが、風呂上りにと思うと同時に、随分缶がつぶれているなと思う。もう1本も缶がつぶれていた。

落としたのかと思いながら冷蔵庫を閉めようとした時に、冷蔵庫の置くに、瞑れた箱が入っていた。ん?何だ?と優子には悪かったが、箱の中を見た。とその時。


<優子>

 ・お風呂から上がってきた優子が、「直ちゃん」勝手に何?冷蔵庫見て?

  ちょっとやめてよ~。


<直也>

 ・ごめん。優子このぐちゃぐちゃなケーキどうした?

  そう聞くと、優子の顔色がかわった。何かあっただろう?

  ケーキといい。ビールだって缶つぶれているし。


<優子>

 ・「うん」心配かけたくなくて。ごめんなさい。

  実は、会社帰りに、また昨日と同じ目にあったの。ケーキは、直ちゃんと再出発できたお祝いで買ってきたの。アパートの前まで車でおいかけられて、段差で躓いて転んだの。それでケーキが・・・。その時、ビールも落として潰れてしまったの。ごめん。

  直ちゃん。


<直也>

 ・そうか~。また怖い思いしたのか。転んで怪我はなかったのか?俺の事は気にしなくていいから、隠さずこれからは、話してくれ。それにしても、その車の奴2日連続では、やはり優子への嫌がらせだろうな。警察に相談するか?どうする?


<優子>

・直ちゃん。ごめんね。心配かけてさ。怪我はなかったから大丈夫。これからは、何でも隠さず話すから。警察?相談しても何もされてないから、どうにもならないと思うから、もう少し様子みるよ。

<直也>

 ・そうか~?優子がそう言うのなら。ただ、本当に注意しろよ。いいな?自分の身の安全が1番だからな。んじゃ~。せっかく優子が、ケーキ買って来てくれたから、再出発のお祝いするか?


<優子>

 ・「うん」注意するね。え?お祝い?ケーキぐちゃぐちゃだよ?また別な日に買ってくるから~。


<直也>

 ・優子が俺とお祝いするために、買ってきてくれたケーキだろ?俺は優子の気持ちが嬉しい。形じゃない。優子の気持ちが入ったケーキを俺は食べたい。それに味は変わらないよ。

  だから、食べよう?ビール出して乾杯しよう?


<優子>

 ・直ちゃん。私・・・・。私・・・・。


<直也>

 ・何も言うな。早く皿と、ビール持ってきなよ。俺が、皿にのせて上げるから。

  よし。準備できたぞ。優子も座って、座って。乾杯するぞ。


<優子>

 ・「うん」やっぱり。ケーキぐちゃぐちゃだね?ごめんね~。ビールの缶も凸凹だしさ。


<直也>

 ・いいじゃない。俺は今まで優子を傷付けて気持ちをぐちゃぐちゃにしてきた。それにこのビール缶のように、優子は沢山挫折し凸凹になりながらも、努力してきたじゃないか、どんなに裏切られても一途な気持ちは、変わらなかっただろ?

つまり、このぐちゃぐちゃなケーキも凸凹のビール缶も、どんな形であろうと優子の気持ちそのものなのさ。食べて味は変わらないし、飲んでもビールはビールだしな。

でも、慰めになってないな(笑)原因は俺だしな(笑)


<優子>

 ・まったく、原因は直ちゃんだね(笑)でもありがとう。直ちゃん。そう言ってくれると、私。凄く嬉しいよ。これからも宜しく。乾杯。



<直也>

 ・乾杯。ビールもケーキも美味しいよ。そういいながら、直也は、これからも宜しく。 と一言優子に話しかける。それと、明日は、優子休みだろうから、心配ないけど、

  来週からが問題だな。そいつ毎日現れるだろうか?とりあえず、俺が来週の月、火曜日連休だから、その時は、優子の会社まで迎えに行くよ。それとさ、優子のアパートの合鍵ってもらえないのか?


<優子>

・直也の優しい気持ちを感じながら、ケーキを食べる優子。あっ?合鍵ね?すっかり忘れていた。ごめん。ごめん。今回の事件で、随分前に直ちゃんに渡そうと作っていたの。そう話すと、タンスの引出から合鍵を取り、直也に手渡す。それと、来週の月火は、迎えに来てくれるの。それは安心だ。「ありがとう」直ちゃん。


<直也>

・優子が心配だから、俺がやれる事はやるよ。それと合鍵ありがとう。でさ。この合鍵のキーホルダーって?何?何でハートが半分かけているキーホルダー?


<優子>

 ・あっ?気付いた?その理由はね?合鍵ちょっとかしてと言うと、優子のポケットから自分の部屋の鍵をとり、キーホルダーを見せると、優子も半分のキーホルダーをつけていた。直ちゃん見て。このキーホルダーを2つくっつけるとハートになるの。つまり、直ちゃんが、私の部屋に来てくれる限り、ちゃんとハートになると言う私のお守りなの。


<直也>

・なるほど~。そういう意味か~。わかった。大事にしますよ。って?優子もやっぱ。女性だな、そういう可愛い面ももっているのだと心の中で思う直也なのである。



*こうして、2日連続で優子の帰りを狙った不振な車の同行は未だに分らないまま、日曜休みを挟み、月曜日の出勤に備える優子。日曜日は、アパートから1歩も出ていないので、何も起こらなかった。直也もまた、2日連続で優子の後をつける車を心配しながらも、連休初日の月曜日の朝を迎える事になる。直也は今週が勝負だろうと考えるもその不振な車が現れるのか様子を見る事にするのである。さて、優子に3回目の恐怖は、来るのだろうか?まだ何も見えてこない状況に、不安を感じる直也なのである。

  


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