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身長差50cmの恋  作者: Last Life
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第三十五話 真実の告白と次回の約束

*駅で会った2人は、駅が閉まるアナウンスを聞き、直也の車へと向かった。

優子がなぜ、突然会いに来たのかは、直也は聞かなくても分かっていた。優子も彼女(菜々)とどうなったのか、気になって、気になって仕方がなかったのである。お互いに、聞かなくても直也も優子もこの状況は理解出来ていたのである。

車に乗った2人は、優子が先に口を開いた。


<優子>

 ・直ちゃん。急にごめんなさい。私・・・。私ね。彼女(菜々)との事がどうなったのか、気になって、気になって、電話しても出てくれないし、折り返しかかってくるわけでもないし、どうしていいのか?分からなくて、会いに来てしまったの。

  勝手な事して怒っているよね?


<直也>

・優子、ごめんな。俺の方こそ結果が分かったら連絡すると約束していたのに・・・。

すまない。怒るどころか、俺のほうが、約束していたのに、優子に足運ばせてしまって申し訳なく思っているよ。


<優子>

 ・で?直ちゃん!彼女とは、どんな話になったの?優子は、電話にも出てくれない直也は、絶対に何かあったと、確信して問いかける。

  もちろんどんな返答が帰って来るかなど分からないから、不安がなかったわけではない。


<直也>

 ・結論から先に言うと、彼女とは別れた。もう終った。それと、裏切られた優子の気持ちがいまやっと分かったよ。本当に優子には申し訳ない事をしたと心から反省しているよ。


<優子>

 ・彼女と?別れたの?ほんとに、ほんと?私に謝らなくていいから!別れたと聞いて、直ちゃんにとっては、不幸かもしれないけど、私は、嬉しい。直ちゃん私との事もう1度考えてくれるでしょ?優子のテンションはあがった。


<直也>

 ・あのさ。優子との事だけど、すまない。優子と戻る事は俺には出来ない。だから、今日で終わりにして欲しい。今まで散々優子を傷つけてきたのにも関わらず、こんな俺をいつまでも思ってくれて、ありがとう。優子には、本当に心から感謝しているよ。

  優子の気持ちに答えてあげる事は俺には出来ない。


<優子>

・え?どうして?彼女と別れたのでしょ?それなら私ともう1度やりなおしてよ!

 直ちゃん!ねえ~。ねえ~ってば。どうして終わりにしないといけないの?何で?

 私の事?嫌い?嫌いになったの?


<直也>

・優子の事、嫌いではないよ。でも戻る事は出来ない。理由はない!とにかく優子は、俺よりももっといい人見つけて幸せになって欲しい。優子のように相手を気遣う優しい気持ちと、自分の信念を貫くことが出来る強い意志をもっていれば、必ずいい人と出会えるよ。だから、分かってくれよ。


<優子>

・私!全然理解できないし、直ちゃんの話わからないし、理由ないなら、終わりにしない。

 それに、何?俺よりいい人?見つかるわけないし、見つけようとも思わない。ずっと直ちゃんしか私見ていないから、他の人なんて考えた事もないし、これからも考えることはないよ。何?直ちゃんそんなに元カノ(菜々)あの女の事未練タラタラなの?


<直也>

・元カノ?もうあいつとは、終ったことだし、それに未練なんてねえ!あんな事目の当たりにして、未練なんてあるものか!

(目の前での出来事が脳裏に焼きついて離れなく口からつい!)


<優子>

・あんな事?え?何あったの?

(優子は、何か絶対あると思っていただけに、何か隠していることに気付く。それに、元カノと別れた結果だけ聞けばよかったのだが、どんな話を(菜々)にされたかは、1度元カノ(菜々)と会っているだけに、気にならないといったら嘘になる優子なのである)


<直也>

・あっ?何でもない。忘れてくれ!

(しまったというような顔つきで、つい直也は、口をすべらせしまったと思う)



<優子>

・何さ!そこまで言っておいて!散々私の事は傷付けておいてさ!自分の事は話さない

なんて、直ちゃんずるいよ!本当に終わりにしたいのなら、その話聞かせてよ!

そしたら、考えてあげてもいいよ。だから話して楽になりなよ!ぐずぐず考えてないで、男ならはっきりしなさいよ!

(優子は、直也の口から何があったのかを聞きだしたく、終わりにしたいならと直也に条件めいた事を言う。しかし、優子の心の中には当然終わりなんて事は、全然考えてない)


<直也>

・優子、随分ずけずけ言ってくれるな!まあ~俺が言えたぎりもないけどさ!

 分かったよ!話すよ!話せばいいんだろ!

 この前、会社の会議があった事は、優子に話しただろ!その時のことだよ!

 俺は、元カノ(菜々)に結果を聞くため、会議が終った後の宴会で聞こうとした。そしたら、とんでもない光景を目の当たりにした。元カノが、同じ店舗の妻子もちの上司とイチャイチャベタベタ堂々と人目気にせず。俺の同期に何気なく聞いたら、2人付き合っていると聞かされ、頭が真っ白になった。もう頭には来るし、元カノと話してきた。俺とは、遊びだったと!それに、完全に裏切られて惨めだったよ!そんで別れた!それが全部だ!優子!笑っていいぞ!結局さ、俺が優子にした事をされた!裏切られてはじめて優子の気持ちわかったよ!いい気味だろ!天罰がくだったのさ。

 全部話したから、今日で終わりにしよう!


<優子>

 ・直ちゃんそんな事あったのね?苦しかったでしょ?ね?分かったでしょ?私の気持ち?本当に裏切られたときの気持ちって?もう言葉では言えないほど辛いよね!

  誰かを本気に好きになったからこそ、そんな気持ちになる。笑っていいって?

  笑えるはずないよ!私同じ思いしたのよ!直ちゃんが逆の立場になってくれた事で、少しでも私の心の痛みに気付いてくれただけでいいよ!

  え?終わり?本当に終わりっていたのは、元カノ(菜々)と終わりと言う意味だよ!私が、直ちゃんと終わりにする理由がないじゃないの!私と直ちゃんは、今日からまたスタートだよ!


<直也>

・おい!優子ちょっと待てよ!ちゃんと話しただろ!それはないよ!優子の気持ちは、嬉しいけど、俺がもう1度優子とやり直す自信もないし、それに俺にはそんな資格はもうないよ!

<優子>

 ・自信とか資格とかは、関係ないの!私が直ちゃんの今までの傷を背負うから、直ちゃんは、私の今までの傷を背負ってよ!直ちゃんが、もし今でも、元カノが好きでもいいから!その気持ちがあっても、それも全部私が背負うから!お願い直ちゃん!

  私のそばにいてよ!私ね。直ちゃんを今度失ったら、もう二度と人を好きになる事はない。だから私にとって、直ちゃんは、特別なの!


<直也>

・本当に優子の気持ちは嬉しいよ!しかし、俺本当に自信がない!また同じ事の繰り返しになったらと考えたら、怖くてさ!これ以上、優子を傷つけることは俺には出来ない!だから分かってくれよ。


<優子>

・私を傷付ける?直ちゃんが、傷つけないようにしたらいいだけの事じゃないの?

 簡単な事だと思うけど?


<直也>

・そうだけど!それが自信ない!


<優子>

・ん?ちょっと理解に苦しむね~?直ちゃんが、私以外の人に目が行かなければ、私が傷付くことはないのだよ!それがそんなに難しい事?


<直也>

・違う!そうじゃない!俺自信がないと言っているのは、優子との時間の事!

 俺の休みは、不定期だし、優子は、土日祝だろ。休みもすれ違いだし、デートする時間 も会う時間も少なすぎる。それで付き合う自信がないという事。また同じ事の繰り返しになってしまい、会えない事を理由に、優子を傷付けることになったら、と考えると!だから難しいと思うよ。優子に言わせたら、そんなの自分の勝手だと言われそうだけどね?


<優子>

・ん~!そう言われると!結局それが、一番自信がない事なの?それなら、直ちゃんが、それを解決出来る事を考えて私に言ってよ!そしたら、私も考えるから!

 ね?いいでしょ?直ちゃん?


<直也>

・ん~。とりあえず、今日は遅いし送るからさ。もう0時回っちゃったよ?

優子いいだろ?


<優子>

・また、話がとちゅう何だけど!じゃ~直ちゃんが解決策考えて私に後日会って話してくれるなら、今日の所は、帰ってもいいよ!優子は、とにかく絶対に直也を離すまいと心に決めていたので、直也が戻ってきてくれるまで諦めないと自分に言い聞かせる優子なのである。


*何か、前に優子に会った時と同じ展開だと思い出した。けじめをつけようと思ってきたはずが、優子の展開になってしまう。けど時計を見ると0時を回り、もう優子を送らないといけないと思い、今回も優子に約束させられる直也なのである。


<直也>

・優子わかった。考えてみるよ。だから送るよ。いいな?何をどう考えればいいか分からないけど、優子を諦めさせるような事を考えようと思う直也なのである。


<優子>

・考えてくれるのね。「ありがとう」直ちゃん。次に繋げる事が出来た優子は、今日の所は、満足できたので、素直に直也に自宅へと送ってもらうのである。


*こうして、直也は、当初考えてきた事とは違う展開になる。本来なら、優子に元カノ(菜々)との事を報告して、優子ともけじめをつけるはずだった。こういう方向になってしまい、結局また、優子に会う事になってしまう。

 優子は、彼女と別れたと聞いて、もう遠慮することはないと考え、直也へのアプローチをどんどんしていくのである。

 次回会う約束も出来たし、優子としては、繋げる事ができたので良かったと思うのである。直也は、優子を送り届けた後、車を運転しながら、優子には考えるとは言ったものの、どうしたら、俺を諦めてくれるのか、その答えを見出せないままでいたのである。

 考え事をしながら運転していたら、無意識に海の方に車を走らせていたのである。

 ○○海岸の交通標識の看板を見たとき、我に戻り、あっ?海まで来てしまったと独り言をいい、海辺の近くに車を停め、波打ち際まで行き、月灯りに照らされた夜の海を見ながら、今後どうするかを考え始める直也なのである。海を見ながら、考えだした答えとは?さて直也は、どうするのだろうか???


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