第十六話 乙女心
*直也と優子は、楽しくお酒を飲み1夜を過ごした。夜遅くまで2人で飲んだだけに、直也は7時に目が覚めた。
隣を見ると優子は直也の腕枕で寝ていた。
起こさないようにそっと腕を抜こうとしたら、優子が目を覚まして「おはよう」直也君と言いながら、もう少しだけ「腕枕」このままでと言って、直也にくっついてきた。
そんな優子の姿がとても可愛いと感じる直也であった。
直也は腕枕しながら、どうしても前から気になっていた事を優子に聞くのである。
<直也>
・優子さん1つ聞きたい事あるけど?いいかな?
<優子>
・聞きたい事って?何?
(目をこすりながら直也に話す)
<直也>
・えっとお~。昨日って?優子さんと結ばれたの?
(聞きにくそうに話す)
<優子>
・女性にそんな事聞く?まったく直也君。恥ずかしそうに優子は頷いた。
(恥ずかしさから目をそらす優子である)
<直也>
・先月初詣のときって?と何気なく聞いた。
(直也が気にしていたのは、初詣の夜の事だった)
<優子>
・初詣?の時?その時は、まだ付き合ってないじゃない。
(優子は普通に答えた)
<直也>
・そうだよね?まだ付き合ってないもんね。
(直也は笑ってごまかしながら、今回が初めてだったのを確信できてホットした)
<優子>
・直也君朝から変なこと聞かないでよ。笑いながら話す優子。
<直也>
・ごめん。ごめん。と言いながら安心する直也である。
<優子>
・直也君。1つ提案あるの。いい?
<直也>
・いいよ。何提案って?
<優子>
・私達付き合い始めたから、お互いの呼び方を変えない?直也君とか優子さんとかの呼び方をやめない?彼氏彼女なのに他人行儀みたいで。私を優子って呼んでもらってもいいよ。
<直也>
・そうだね。何かあまりにも硬いよね(笑)でもさすがに、優子さんを呼びつけはないでしょ?俺が直也と言われるならまだしも。どうしょうか?
<優子>
・じゃ~。こうしない? 私が直也君を直ちゃんって言うのはどう?私の呼び方は直也君に任せるから。どう?
<直也>
・いいよ。俺は。優子さんは、優ちゃんでどう?
(ちょっと恥ずかしそうに話す直也)
<優子>
・やっぱり優子と呼んで欲しいな?ダメ?
<直也>
・優ちゃんでダメなの?何か理由あるの?
<優子>
・だって直也君、晴美と付き合って居る時に晴美と呼んでたでしょ?何で晴美が呼び付けなのに私が優ちゃんなの?負けたくないのよ。晴美にだけには。
(闘志むき出しに見える優子)
<直也>
・優子さんがそこまで言うなら、優子と呼ぶけど、何で名前の呼び方で、晴美とライバル心むき出しなの?
(そこまでむきになる事かと不思議に思う直也である)
<優子>
・あ?直也君には、話してなかったね?実は、私が高校の時、付き合っていた彼を晴美に横取りされた事あるの。だから、晴美にだけは負けたくなかったの。何か凄い幼稚な理由でしょ?(笑)
<直也>
・そんな事あったんだ。まあ~。俺には女性のライバル心はちょっと理解に苦しむけどね(笑)でも今度は、優子さんが、晴美から彼を横取りした事になるのかな?
勝ち誇れるんじゃない?
<優子>
・女性には女性の戦いがあるのよ。ちょっと変な事言わないでよ?直也君を横取りはしてないよ。晴美と別れたあとだからね。でも付き合っている事を知ったら驚くだろうね(笑)あと。優子って読んで。あっ?私も?直ちゃんと言わなきゃね(笑)
<直也>
・恋愛の乙女心は、俺には良く分かりません。と言うより怖いです(笑)
呼び方は慣れるまで恥ずかしいね。ちゃんと呼ぶ努力するよ。
優子そろそろ起きて、朝御飯食べにいこうよ。
(初めて優子と呼んだ直也である)
<優子>
・起きて着替えて御飯食べに行こうね、直ちゃん起きよう。
(優子も恥ずかしそうに直也を呼ぶ)
*2人は着替えて、朝食の会場に足を運び、バイキング方式の朝食を食べて、部屋に戻り、荷物を纏め帰る準備を始めた。
楽しい時間というのは、過ぎるのは早いもので、チェックアウトの時間となり、チェックアウトを済ませ、旅館からタクシーで駅へと向かい新幹線で自宅へと帰る2人であった。
新幹線で駅に着くと、直也は、優子を車で自宅近くのバス停まで送った。バス停に着くと、優子から、直ちゃん「1日早いけど、バレンタインの本命チョコ」と言って、手渡された。直也は、「ありがとう。嬉しいよ」と言って受け取った。直也は、優子と別れ際に、今度は俺が旅行企画するからと話した。
優子は、楽しみにしてるよと言いながら、「直ちゃん旅行とても楽しかったよ」と言って車を降りて、「手を振ってから」自宅の方へ歩いて帰っていった。直也は優子の帰る姿を見送ってから車を走らせ、自宅へと向かった。直也は、優子との旅行で色んな事を考えさせられる事になった。だが、答えはない。現実と向き合いながら、道を探って行くしかないと思う直也であった。自宅に着いた直也は、優子から貰ったチョコを見たら、リボンの所に、手紙が挟まっていた。短い文面でこう書いてあった。
「大好きなあなたへ。ずっとあなたの隣にいたい。」
優子の気持ちが伝わり幸せに思う直也であった。
2人はこうして旅行も無事に終わり、本格的に付き合いはじめる。
2人にはこれから、様々なすれ違いが待ち受けていた。どうなるこの2人?理想と現実のギャップをこれから肌で感じていく。恋愛の神様は、2人にまだまだ試練を与えていくのである。




