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身長差50cmの恋  作者: Last Life
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第十話 新たなる展開

*優子から彼と別れたと報告を受けた直也は、お互いにフリーになった事もあり、一緒に初詣に行く約束をした。直也は、彼と別れて気丈に振る舞う優子を見て、応援したくなったし、ただ素直な気持ちで、そばに居てあげたいと思うのであった。


優子も直也の優しさを感じていた。2人はお互いに、年末忙しい仕事をこなしていった。優子の会社は、年末は29日からお正月休みで年明けは6日から仕事である。


直也は、仕事柄年末は31日まで仕事で、3日から初売の仕事である。約束の31日は、大晦日でお店も17時閉店で、18時までの勤務の為、優子との約束の時間までは、十分余裕がある。直也が優子に気分転換に誘った初詣が思ってもいない展開になっていく。2人はこの先どうなっていくのだろうか?


31日約束の当日、直也は18時に仕事を終らせて、18時半には会社を出て、駅へと車で向かった。駐車場は、大晦日で満車表示が出ていて多少待ったが運よく、19時前には、入ることが出来た。

駐車場に車を停めて約束の時間まで、1時間もあったが、駅の改札近くまで向かった。改札の上の時刻表を見ると、約束の20時前に着く電車は、19時20分着と19時50分に着く電車の2本と確認した。

直也は時計を見たら、19時10分過ぎだったので、そのまま駅改札出口付近で、優子が来るのを待った。時計が20分を指そうとした時、駅構内放送で、電車が到着するアナウンスがあった。


直也は改札付近に移動して、優子が見つけやすいように出口正面で待っていた。

すると、大勢の帰省客に紛れてロングコートとマフラーを巻いて、小さな体で小走りに改札を出てきた。右手には少し大きめのバックを下げて、優子は直也に気付いて左手を胸付近まで上げて、直也に手を振って合図した。


*優子と直也が会って、改札出口で立ち話をする。


<優子>

・直也君。こんばんは。約束より30分も早いね~?

(優しい笑顔で挨拶する)

<直也>

・優子さん。こんばんは。俺も今ついた所だよ。寒くない?

(優子を気遣う直也)

<優子>

・今日は厚着してきたから大丈夫。直也君夕食は?

(直也を気遣う優子)

<直也>

・夕食は、まだだよ。優子さんは?



<優子>

・私は、休みだったから、自宅で済ませてきたよ。直也君まだなら、私おにぎりとサンドイッチ作ってきたから、食べてと右手に持っていた少し大きめのバックを差し出した。

(優子は、直也が仕事で食事してないのは分かっていたので、予め準備してきた)

<直也>

・え?おにぎりとサンドイッチを?すいません優子さん。ありがとう。(優子の優しさに直也はびっくりする)

<優子>

・私が作ったから口に合うかどうか分からないけどね?お腹すいたでしょ?

早く車に行って食べてから、初詣に行こうよと話す。

<直也>

・直也は「うん」と頷いた。立ち話はこれくらいにして、車に移動しようと話す。

バック俺が持つからと言って、優子に右手を出し、優子はありがとうと言いながら、直也に手渡した。


*2人は、駅を出て車の停めてある駐車場に移動した。外は雪こそ降っていないが、かなり冷え込んでいた。直也は駐車場に着くと車の鍵をあけて、助手席のドアを先にあけて優子を乗せて、それから運転席のドアをあけて乗り込みエンジンをかけた。


<優子>

・直也君。車暖まる間、私の作ったおにぎりとサンドイッチ食べてとバックから取り出した。後、暖かいコーヒーとお茶も水筒に入れて持ってきているからとバックから取り出した。どっちから?食べる?と聞かれた。

   

<直也>

・おにぎりから、頂きますと直也は答え。おにぎりを優子が手渡す。手渡されたおにぎりは、凄くデカイおにぎりだった。直也がおにぎりを食べはじめる。直也は、今まで付き合った女性の手作りは、はじめてで嬉しく思う。

<優子>

・直也君?美味しそうに食べてくれるね?口に合ったかしら?

(直也が食べている顔をみながら話す)

<直也>

・美味しかった。直也は、優子が作ってきてくれた、おにぎりとサンドイッチを全部完食した。優子さんご馳走様でした。

そろそろ車も暖まったので、初詣に向かうとしますか?

<優子>

・お粗末様でした。直也君に全部食べて貰って私も嬉しいよ。お腹いっぱいで、車の運転大丈夫?安全運転で行こうね。ところで、初詣に行く神社は、車で何分位かかるの?

<直也>

・大晦日だから、安全運転で行くよ。到着の時間は、道路状況にもよるけど、1時間位で着くとは思うよ。車も暖まったしそろそろ優子さん出発するから、シートベルト締めて下さい。もし途中で眠くなったら寝ていいですからね。着いたら起こしますから。


<優子>

・直也君ありがとうね。もし車に揺られて寝てしまったらごめんなさいね。先に謝っておくから~。(優子は笑いながら答えた)


*出発してから、最初の20分くらいは、話をしながら現地に向かっていたが、少し吹雪になってきて視界が悪くなってきたので、少し運転に集中するからと優子に話し直也はハンドルをいつもより力をいれて握り締めた。優子も直也の言葉に頷いて、しばらくの間無言の時間があった。吹雪も一時的で10分位で収まり視界も良くなり、直也は優子に話しかけた。


<直也>

・優子さん?返事がなく、赤信号で停車して、助手席をみると優子は眠っていた。

着いたら起こそうと思い、そっとシートを少し斜めにして、自分の着てたコートを優子にそっとかけた。


*別れて間もない優子だけに精神的な疲れはあると思い、優しく気遣う直也である。

しかもこんな小さな体で結婚の寸前まで行っての別れは、きっと直也の想像を遥かに越え計り知れないほどの悲しみや苦しみがあったに違いないと助手席の優子の寝顔を横目にみながら感じる直也であった。

運転しながら直也は優子さんも来年こそは良い1年になるように、初詣で新たな出発をお互いに出来るようにとお参りしようと思うのである。

時間は過ぎて、渋滞もなく順調に神社の近くまで車を走らせて、歩いて15分位の所の駐車場に車を駐車する事が出来た。

駐車場に車を停車させても、優子は気持ちよさそうに寝ていて、その寝顔はとても可愛いと感じる直也である。

時計を見たら年越しまでまだ時間があるので、起こすのが可愛そうなのでもう30分位そっとしてあげようと直也は思った。直也も運転で少し疲れたので、少しだけ仮眠を取るつもりで目を閉じた。

ちょっとだけ熟睡してしまったのだろう。助手席のドアが開く音がして目が覚めた。すると優子が車の外に出ようとしていた。直也はその姿をみて優子に声をかけた。


<直也>

・優子さん。俺寝てしまって。ごめんなさい。

<優子>

・私の方こそ寝てしまって。私自販機でコーヒー買ってくるね。と言って駐車場の自販機で優子は、ホットコーヒーを2本買って車に戻ってきた。

これ飲んで目を覚まして、初詣に行こうと言われて2人でコーヒーを飲んだ。


*直也は車に鍵を掛けて、優子と神社に向かう。年越しを30分前にして、参拝客がぞろぞろと歩いていた。辺りを見渡すとほとんどがカップルで、気温もかなり寒い為、皆腕を組んでくっついて歩いていた。

当然優子もその光景は目に入っていた。


優子とは、若干の距離はあけて歩いていた。5分位歩いた時、優子が直也君寒いよと言いながら、くっついて来て右手を直也の左のポケットに入れてきた。

直也は正直驚いたのと、心臓がドキドキした。優子の右手は冷たく、直也のポケットの中の左手で小さな右手を左手で握った。そのまま神社まで普通のカップルのように向かった。


神社について、2人でお参りをして、おみくじをひいた。

2人とも大吉をひいた。

お互いに良い1年になるねと話しながら、神社を後にして車へと戻った。

戻る途中も優子は直也に無言でくっついてきて直也もまた優子の行動にドキドキしながらも無言で車まで戻った。


車に戻り、直也は優子にこれからどうする?帰るなら送るよと問いかけると優子は、直也君と朝まで一緒にいたいといわれた。

え?朝まで?今日2回目のドキドキだと心の中で思う直也は、とりあえず駐車場を出て、車を走らせた。

すると優子が、どこでもいいから2人でいれる所に連れて行ってといわれた。運転しながら直也は、今日3回目のドキドキだとまた心の中で思う。


直也は走りながら探すよといいながら、車を走らせること1時間、道路沿いには、何件かのモーテルはあったが、大晦日でもあり満室表示ばかりだった。

直也の本音は、満室で入れない事を祈っていた。

それは、決して優子が嫌いな訳ではないが、別れて日が浅い優子と一線を越える事は、直也の良心が許さないからである。

どこもいっぱいだから、どうする?と直也が問いかけると、県庁も近い都心まで来たから、駅の駐車場に入って少しだけ歩いて探そうって言われて、直也は駐車場へと車を走らせた。出来れば満車を期待していたのだが、偶然にも空いていた。駐車場に車を停車させて時計を見ると、もう午前1時半になろうとしていた。


直也は、こんな時間ではどこも空いてないから、朝まで車の中で話そうと言ったが、優子は、とりあえず、少しだけ歩いて探してなければ、諦めて車に戻るからお願いと言われて、直也も頷いて車を降りて2人で歩き始めた。

ちょうど10分歩いて行くとタクシーが止まっていて、優子が運転手に聞くからと言って声をかけると、無線でどこかに確認しているようであった。


すると運転手が降りてきて、タクシーで5分位の旅館なら空いてると言われ、優子はそこまでお願いしますと言って2人でタクシーに乗って旅館まで言った。

その旅館は、まるで都心にあるような旅館ではなく、築50年は経っているような古い旅館であった。

フロントには、深夜にも関わらず、おかみさんらしき女性が出てきて、301号室ねと鍵を渡されて、飲み物だけは冷蔵庫の中にあるから、飲んだ分は朝精算して下さいと言われた。

2人で部屋に入ったのはもう2時であった。



*直也と優子は2人で旅館に入る。2人はこれからどうなるのか?

この宿泊が意外な展開になるとは、まだ2人は知らない。



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