図書室のダンサーMr.志村 [閑話]
私の名前は田中真理。
一昨年から夢の教師になった。
自分のクラスを持ち、生徒にも気軽に話しかけられるようになりとてもいい始まりで私の教師生活は始まった。
そんななかある生徒が私に相談をしてきた。
彼女は志村冷。
確か中高一貫のこの学校で珍しく受験をする子だ。
――――それと私の元彼の妹だ。
私は元々この学校に通っていた。
私は人見知りであまり人と話せなかった。
だからすぐに一人になった。
そんな時私に話しかけてくれたのが私の元彼で今相談をもちかけてくれている彼女の兄。
そう志村幽だった。
幽くんはそんなに明るい方ではなかったけど優しくて聞き上手で一緒にいて楽しかった。
その後私たちは付き合って楽しい学校生活をすごしていた。
だけど彼は彼が高校一年生の時に、ある大きな地震で本の棚に押しつぶされて死んでしまった。
私はその時たまたま図書室に向かおうとしていた時だった。彼が待ってるから早く行かなければと思い少し走って向かっていた。
そのとき地震がきた。結構大きくて大体の物が倒れた。
揺れがなくなったとき私は直ぐに図書室に向かった。彼のことが心配だった。今すぐにでも会いたかった。
だけど私が図書室に行った時全てが倒れていた。
直ぐに彼を探した。けれどもう遅かった。
その後彼の葬儀が行われた。私は人目もはばからず泣いてしまった。その時彼に妹がいることを知った。
彼女は私が泣きじゃくっている姿を見て自分も辛いはずなのにハンカチを差し出してくれた。
彼女は私に言ってくれた。
「兄は、私にあなたのことをよく話していました。
とても優しくて可愛い。ってだから、あんまり気に病んじゃうと兄は悲しむと思います。」
それから私は彼が夢だと言っていた教師を目指した。
勉強は難しかったけどそれでも彼の夢を叶えてあげたくて。私だけでも叶えてあげたくて。だから頑張れた。
おかげで教師になることが出来た。
教師になるきっかけとなった彼女にはほんとに感謝してる。
だから彼女の言うことは比較的平等に。でもできるだけ解決できるようにしたい。
「どうしたの?」
「先生夜の校舎の鍵を開けて欲しいんですけど、、。」
ぐっ。この子のお願いは基本的に叶えてあげたい。
でも、、さすがにそれは新任の私1人にはきつい。
「えーっと、、。ごめんね。さすがに私一人じゃ無理かな。」
「そうですか、、。( ´・ω・`)」
うぅ、、。そんな顔されるとなんでもしたくなっちゃう、、。
「あ、あー。い、一応校長先生と掛け合ってみたら行けるかもしれないよ。」
「ほんとですか!?( *°∀°* )」
「う、うん。」
ぐぅ、、。や、やるしかないよね。こんな笑顔見せられてやらないという選択肢はないか、、。
その後校長先生に掛け合ってみたら何故かオッケーが出た。ほんとに何故か分からないけど。
彼女にその事を伝えたらすごく喜んでた。
彼女の本当に嬉しそうな笑顔を見たらやってよかったなぁって気持ちになれた。
これだから教師は好きなんだよね。
ちなみになんで行きたいか聞いてみたら
「、、、。ちょっと確認したいことがあって。」
と言われた。
確認したいことがなにかは分からなかったけど彼女は真剣な顔をしていた。生徒を信じるのも教師の役目!だからそれ以上は何も聞かなかった。
――――――――――――――――――
次の日彼女は少し嬉しそうな顔をしながら私にお礼を言ってきた。
「ほんとにありがとうございました。」
「いいのよ。なにかしゅうかくはあった?」
私がそう聞くと彼女は少し微笑んで
「はい。」
と言ってくれた。
「先生にもいつか教えますね。」
「?そう。楽しみにしてるわ。」
彼女が何を見たのかは知らないけれど私はそのいつかが来るまで待ってようと思った。
冷が学校に乗り込むまでのやり取りです。
Mr.志村の人物像もどんどん見えてきましたね。
そして冷。案外無茶振りして学校に乗り込んだみたいです。
次回は新しい七不思議の回です。
Mr.志村も出てくるかも!?