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美術室の見習いお笑い芸人 Ms.堀田

私の名前は相川恵里。

高校生活を満喫している花も恥じらうJKだよ☆

「ほんとに今日もモテてモテてたまらないんだよね。私☆」

「何言ってんの?」

ノリツッコミをしてくれるのは私の相方。柿崎由美。

「ホント私たちって最高のコンビだと思わない?」

「ほんとに何言ってんの?」

「つれな〜い。でも、そんな所もあ・い・し・て」

「きもい。」

「あはっ!流石ノリツッコミ!!」

私たちがそんな会話をしていると毎回周りの人達も笑顔になる。

「ほんとにお前ら面白いよなw」

「あんたら見てると飽きないよw」

みんなが笑顔だとなんだか私も嬉しくなる。

「何ニコニコしてんの?」

「うーん。いやぁ楽しいなぁって。」

「あっそ。」

私は今がいちばん楽しい。

ゆみちゃんも毎回少し嫌な顔をしているけど私にいつも付き合ってくれている。

そんなゆみちゃんのことが私は大好き。


キーンコーンカーンコーン


あ、やばいやばい。なっちゃった。

「お前らー。騒いでないで席つけー。」

まぁでもみんな立ってたし私一人が少し遅れたって、、。

「おい!相川!さっさと座れ!」

「え!?なんで私だけ!?」

「愛川以外は全員座ってるぞ!」

え!?そんな馬鹿な!

そう思い周りを見ると私以外は本当に座っていた。

「、、、裏切られた!?」

私がそう言うとクラスから笑いが溢れた。

「はぁ。ほんとにお前はwったく。今回は見逃してやるからさっさと座れ。」

「はーーい。」

私は少し不満顔で席に座った。

怒られたけどみんなが笑ってくれたからいいかな。


授業が終わるとゆみちゃんのところに行った。

「むーー怒られちゃったよ。

まぁでもそういうこともあるよね!次の授業はなんだっ」

「恵理。」

「うん?何?」

「私恵理のそういう所嫌い。」

「え。」

「私が言った意味が理解できるまでしばらく話しかけないで。」

「ちょっとまっ」

「話しかけないで。」

「、、、、、。」

ゆみちゃんはそう言うと席を離れた。

急にゆみちゃんが怒った理由がわからなくて私はしばらく呆然としていた。

そこからはいつもの通りには過ごせなくて授業に身を入れることが出来なかった。

家に帰ってからも呆けているとたまたま家にいた叔父が話しかけてきた。

「なにやってんの?」

「あ、、。凌也くん、、、。」

「元気ないな?学校で何かあったの?」

凌也くんは私と歳が近いから私と話が合う。

だから仲がいい。正直叔父さんというよりお兄ちゃんの方がしっくりくる。

「、、少し友達に怒られちゃって。」

「ふーーん?なにか怒られるようなことしちゃったの?」

「それが、、私も分からないんだ。」

「どゆこと?」

私は凌也くんに今日あったことを話した。

「あーーー。なるほどね。」

「私の何が悪かったんだろう、、、。」

「うーーん。これは俺が何か言うより恵理が考えて自分で答えを見つけた方がいいと思う。それでないと多分君の友達は許してくれないよ。」

「やっぱそうだよね、、。」

「、、、。」

ゆみちゃんを怒らせてしまった理由、、、。

うぅ、、、。むずかしいよぉ、、、。

そう悩んで1日後。

学校ではやっぱりゆみちゃんには無視されてしまった。

ゆみちゃんと私が仲が悪いなんて珍しいことだから皆から心配されてしまった。

ゆみちゃんは少し忌々しそうに私を睨んだ。

ゆみちゃんに睨まれることなんて初めてだったから少し泣きそうになったけど泣くことはゆみちゃんがもっと嫌がるかなと思いやめた。

家に帰ると凌也くんがいた。

凌也くんは私が帰ってきたのを見ると私のところに来た。

「おかえり。少し話したいことあるんだけどいいか?」

「うん。いいよ。」

そして私の部屋に行くと凌也くんは話し始めた。

「昨日の事なんだけどさ。知り合いに恵理のことを話したんだ。そしたらその知り合いの友達に恵理と似たような状況になった人がいるらしくてその人に会ってきたんだ。」

「そうなんだ。」

勝手に私のことを話されていたのは少しモヤっとしたけど凌也くんは構わずに話を続けた。

「その人はな。俺の話を一通り聞いて言ったんだ。

『人を笑顔にしたい気持ちはものすごくわかる。だけどそれは時と場所を考えなければいけないんだ。私も似たようなことを友達に言われたことがあった。自分では考えれなくてその子が満足する結果を得られることは出来なかった。だけどその子は許してくれた。なんでだと思う?』恵理はどうしてだかわかるか?」

「分からない。」

「俺も分からなかった。それを言うとその人は笑って言ったんだ。

『うん。私も分からなかった。だからね。その人になんで許してくれたのか聞いたんだ。

そしたらその子は自分のためにこんなに考えてくれた。笑顔は時と場所を考えなければいけないけれどいつも笑顔を絶やさないあなたのことは大好き。

私も意地悪じゃないんだよ。そう言ったんだ。

つまりね。相手のことを考えるということが一番大事なんだよ。』」

「相手のことを考えること、、、。」

「あぁ。答えは見つからなくてもいい。でもその友達のことをしっかり考えて自分の気持ちを伝えて見たらどうだ?」

「、、、、。」

凌也くんはそう言うと部屋を出ていった。

自分の気持ちを伝えるか。

確かにそうだ。ゆみちゃんに許してもらうことは大事では無い。

ゆみちゃんに私の気持ちを伝えることが1番大事なんだ。

私は帰ろうとする凌也くんを走って追いかけた。

「凌也くん!!」

「うん?」

「ありがとう!私何とかなりそうだよ!」

「そうか。それは良かったな。」

そういうと凌也くんは帰って行った。

次の日私はゆみちゃんに自分の想いを伝えた。

ゆみちゃんは私の話を全て聞き終わると笑った。

「いいじゃん。それが恵理の答えってことでしょ?」

「うん!今までごめんね!」

「違うでしょ?」

「え?」

「これからもよろしく。でしょ?」

「っ!!!うん!これからもよろしくね!ゆみちゃん!」

そうして私とゆみちゃんは仲直りした。

「ゆみちゃーーーん!」

「廊下は?」

「走らない!」

「正解。」

「えへへ。」

ゆみちゃんとは前よりももっと仲良くなれた気がする。

「お前ら前も面白かったけど今の方が凄いいいよ!」

みんなからもそう言われるようになってクラス中がもっといい雰囲気になった。

めでたしめでたしかな?

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