死人は日記をつけない
いつかの早朝、すっきりと目が覚めた私は、思いつきで彼女の部屋の扉をやかましく叩いてみた。するとどうだ、戸口に出てきた彼女は私を鋭く睨みつけてきたではないか。まあ、彼女が朝から起きているなどということは滅多にないから、怒られるのも当然だったが。そして彼女は寝起きの低い声で言った。
「何か用?」
どんなに頭に来ても、彼女は人を怒鳴りつけたりはしないのだ。教育の賜物だ!
「いいえ、そういうわけでは」
私が答えると、彼女は口元をきゅっと引き結んで扉を閉めようとした。閉まりかけの扉のわずかな隙間に向かって私は言った。
「今朝の天気は素晴らしいですよ」
「私には関係ないでしょう」
扉が閉まった。そこで、私は待った。そよ風が地下特有の湿り気のある匂いを運んできて、私の頬を撫でた。だから、私は待った。扉が開いた。
「用がないのなら、どうしていつまでもそこにいるの?」
「こうしていれば、あなたがお部屋に入れてくださるんじゃないかと思いまして」
彼女はため息をつくと、身振りで好きにしろ、と私に告げてきた。やけに高い位置にある、やけに小さい窓から朝日が差し込んでいる。彼女はつい先ほどまで寝ていたにしてはよく整った髪を撫でつけながら、その部屋で最も大きな家具である長椅子に寝そべった。彼女はそこで寝起きしていたのだ。縦横の幅が十分すぎるほどあるから、きっと特注品だ。私はそのときそのように思ったと記憶している。
私は無断で来客用の小さな椅子―背もたれ付き―に腰かけた。部屋に入れてくれたのだから、文句は言うまい?私たちはしばらくそうして黙っていた。だから私は彼女が眠ってしまったのではないかと、横目で様子を窺った。彼女はじっと天井を見つめていた。
「私、ジスレーヌに会いたいの。彼女にそう伝えてくれないかしら」
「アンドルーに頼めば良いではありませんか」
二人とも疑問符は使わなかった。彼女は姿勢を変えて背もたれのほうを向いた。
「ジスレーヌはどうして私に会いたくないんだと思う?」
「さあ、複雑な事情でもあるのやもしれません」
「知っているくせに」
「朝からふてくされるのは感心しませんね。朝こそは希望の象徴!素晴らしいものであるというのに」
「誰が決めたの?」
残念、彼女はこれ以上私の悪ふざけに付き合う気はなくなってしまったらしい。その後私が何を語りかけても、彼女は寝ているふりで応えてくれた。仕方なく、私は部屋を出て行った。何故こんな話をするのかといえば、こうしたつっけんどんな態度の彼女を思い出すことこそが、私の空虚な日々の慰めとなってくれるからだよ、君。
一行はエッタが用意させた寝床で短い夜を過ごした。その晩、テオは拘束されたままだったが、それはリーンが少しは反省させようと言い出したからであった。そういうわけで、翌日テオは日が十分に高くなってから解放された。彼は集落の中央にある柱に縄で繋がれていた。セレスティアはテオの顔を覗き込み―おそらくは目隠し越しに睨みつけながら―言った。
「次はないわよ」
「気をつけます…」
おや、随分しおらしいではないか。空腹が効いているのだろうか?眠たげなリーンが口を挟んだ。
「もー…セーちゃんが来てくれなかったら、ほんとに危なかったんだからね。ちゃんと感謝しときなよ」
「いや、してるって。これ以上ないくらいに。セーちゃん様様だよ、まじで」
「もう一晩置いておくか、セレスティア?」
と、カイ。テオが慌てふためき、セレスティアは思わず笑みをこぼした。エッタが爪で縄を切り落とした。テオは立ち上がると、凝り固まった身体をほぐす前にエッタに向かって言った。
「あのさ…サラ、だっけ。あの子のことはほんと、その、残念だなって。俺がそう言っても良い立場なのかはわかんねえけど…」
「…感謝する。疑って悪かったな、テオよ」
テオは、いやあ、とか何とか口の中で呟いた。散々やらかしている身だから、この場で彼が使うに相応しい言葉はほとんどなかったのだ。用が済んだエッタは踵を返しかけて、思い出したかのように振り向いた。
「おぬしらのことは皆にもう伝えてある。だが、くれぐれも身勝手な真似はせぬようにな。おぬしの身体が裂かれたとて、儂は同胞を責める気はないぞ」
エッタは主にテオに向かってそう告げると、セレスティアを伴って集落の外れのほうへと歩き出した。彼らはオーウェンの墓を見に行くことにしていた。もちろんこれから墓を掘り起こそうというわけではない。それが死者への冒涜に当たるということを理解できない者などいないだろう?
二人の去り際に、風がわざとらしくテオたちの髪を揺らした。まるで、良い子にしていなさい、とでも言うように。取り残された三人はそれぞれ何をしたものかと思案したが、何しろ彼らがいるのは白狼族の集落で、とても自由が利くとは言えないので、結局何か面白いものでもあるかのようにその場に居続けることしかできなかった。通りすがりの白狼も彼らに声をかけようとしないどころか、揃いも揃って白い目を向けてくるばかりであった。テオが沈黙を破った。
「なあ、アメラに会いに行こうぜ」
「アメラちゃん?何でよ?」
「俺の匂いを辿って居場所を突き止めるくらい鼻が良いなら、他の妙な匂いも嗅いでるはずだからな。手掛かりになるかもしれないし…それに、相手が動き出した以上、じっとしてらんねえだろ?」
「…聞いてみても損はないだろう。探しに行くか」
「よっしゃ!んじゃ早速、汚名返上と洒落こもうぜ!」
「付き合ったげるけど、汚れてんのあんただけだからね」
渋い顔をするリーンをテオは適当におだて、それがますます彼女をむっとさせたが、リーンとて本気で怒っているわけではなく、むしろ心のうちではテオの無事をこの上なく喜んでいるのだった。
当てもなくアメラを探し始めた三人だったが、別段広い集落でもないから、目標はすぐに見つかった。しかし当然ながら、アメラはテオの顔を見た瞬間激しく威嚇を始めた。
「アメラはお前になんか会いたくない!とっとと帰れ、ニンゲン!」
「こう言われちゃうと言い返せないんだよな…どうしよ、リーン?」
こうなることは簡単に想像がついたはずなのに、この男は対策の一つも考えていなかったらしい。テオは頬を掻きながら、媚びるようにリーンを窺った。呆れた!リーンはやれやれとアメラに近づいていき、目線を合わせようと屈んだ。アメラは嫌いなニンゲンの仲間を睨んだ。
「あのね、アメラちゃん。許せないのもわかるけど、サラって子を殺したのはあいつじゃないんだ。エッタさんから聞いてない?」
「ふん。いくらエタがそう言っても、犯人はそいつ以外あり得ないんだ!アメラにはわかる!」
「でも、アメラちゃん―」
とリーンが言いかけたとき、カイはふとその隣に片膝をついた。まじまじとアメラの表情を観察し始める。アメラは警戒するように耳をピンと立て、無表情なカイの瞳に臨んだ。しばらく睨み合った後、カイは咎めるでもなく淡々と言った。
「…お前、嘘をついているんじゃないか?」
「なっ、何だ、お前!アメラは嘘なんかつかないぞ!」
アメラはそう喚きたてたが、この子どもは瞳に映る動揺を隠し切れるほど賢くなかった。カイは、目を凝らせば真実が飛び出してくるとでも言うように、アメラの顔を一心に見つめ続けた。見知らぬ大人が怖い顔をして顔を覗き込んできたとき、子どものすることは大抵決まっている。
アメラは口をぽかんと開けながらゆっくり後退ったかと思うと、素早く回れ右をして、一目散に逃げだした。狼の脚にただの人間が追いつけるはずもないので、三人は唖然としてその後ろ姿を見送ることしかできなかった。カイがのろのろと立ち上がり、続いてリーンが飛び上がるようにして立ち上がった。リーンは間の抜けた表情を相棒に向けた。
「何であんなこと言ったの?」
「そう思ったからだ」
そういうことが聞きたかったわけじゃない。リーンは何か言い返しかけたが、やめた。ふと湧いて出た興味に、質問し直す面倒が勝ったのだろう。少し離れた場所にいたテオは、アメラの立っていた位置までやってくると、真面目腐った顔で言った。
「あの様子じゃ、何かしらやましいことがあるのは間違いないな。がきんちょのくせに、敵様の作戦に一枚噛んでるってか?」
「何言ってんの。あんな子どもを手下にするわけないじゃん。―でも、どんな嘘を、何が理由でついてるのかはっきりさせたほうが良さそうだね」
「同感だ。先にエッタとセレスティアに報告しに行こう」
「いーや。その前に飯の調達だ。腹減り過ぎて、腹減ってるの忘れてたぜ」
「セーちゃんたち、さっきお墓のあるほうに歩いて行ったよね?」
「なあ…」
「ああ。まだそこにいるんじゃないか?」
「おい、こら」
「とりあえず行ってみよっか」
「俺の胃袋が可哀想だと思わないのか?」
「全然?」
二人は突然テオのいる世界へと舞い戻ると、彼のほうを振り向き、声を揃えて答えた。テオはさっさと歩き出した二人にうなだれながらついていき、その途中で渋々命を浪費した。空腹には変えられない、か。
一方その頃、セレスティアとエッタはリヴァの案内で、墓地の最奥にあるベラディール最後の王の墓にたどり着いたところであった。歴代の王族の中でオーウェンだけが、この辺鄙な場所にあるで粗末な墓石の下を死後の住まいとしている。もっとも、彼が望んだからそうなったというわけではないが。
それでも、埋葬してもらえただけ幸運だった。最後の戦で命を落としたベラディール兵のほとんどには最早名などなく、彼らはただ埋まっていて、それを知らぬ者たちに踏みつけられ続けているのだから。
セレスティアはオーウェンの名が刻まれた墓石の前に跪き、静かに祈りを捧げた。エッタは邪魔こそしなかったが、くだらないと言いたげに鼻を鳴らした。墓は建ててやったくせに、やはりオーウェンのことが憎いらしい。セレスティアの祈りが済むと、エッタは苦々しい表情が抜け切らないまま言った。
「おぬしの言うものをここに埋めたのは確かだ。のう、リヴァ?」
そういえば、生命の神秘とも呼べる代物である―と思われる―黄泉忘れの禁が死人と一つ屋根の下とは、趣味の悪い冗談ではないか?
「えっと…遺体のことなら、そうだよ」
事情を知らされていないリヴァは戸惑いながら答えた。おどおどしているのはいつものことである。その返答をエッタは理不尽にも切り捨てた。
「何を寝ぼけたことを。あやつの墓だ、オーウェンが埋まってるのは当たり前だろう。儂が言っておるのは、あやつの遺した万年筆のことだ。死体と一緒にして埋めたであろう?」
「そう言ってくれなきゃ…」
「それをここに埋めたのね?」
焦れたセレスティアが平静を装って尋ねた。
「はい。エタが、置いておいても仕方ないから埋めると言い出したんです。売ればいいのに、なんて僕は思っていたんですけどね」
どうでも良いことを付け加えるのも、彼の癖の一つであるのだろうなあ。
「そうしないでいてくれて良かったわ。―掘り起こされた形跡はないみたいね。誰かがここに来たことはあるの?」
リヴァは記憶を辿ろうと黙り込んだ。少しして、彼は自信なさげに首を振った。
「ない…と思います。そもそも、ベラディール王のお墓がここにあること自体、知っている人はほとんどいないんです。知っていたとしても…ほら、僕たちの場合、彼のためにわざわざここまで来ようとは思いませんし。えっと…あとは、そうですね。この墓地に長居する人もいなかったんじゃないかな?つまり、墓地の最奥であるこの場所まで来て、何かをして、戻ってくるだけの時間…ということですけど」
注釈。オーウェンを毛嫌いしているのはエッタだけではなく、彼が忌み嫌うべき存在であることは白狼族の常識と言っても過言ではない。リヴァは満足のいく回答だったかどうかセレスティアの顔色を窺った。あのような目隠しがあってはほとんど何も読み取れないだろうに。確かに彼女は微笑みを浮かべてはいたが。
「そう…わかったわ。教えてくれてありがとう。―どうしましょうか、エッタ?ここならひとまず安全だと思うのだけれど。下手に取り出すわけにもいかないし」
大方、彼女もこの代物を持ち歩きたくはないのだろう。彼女とて、いつ死んでもおかしくないのだ。そんな不注意で、神秘への鍵を落としては堪らない。
「おぬしの好きなようにすると良い。儂はおぬしがこの場でこれを破壊したとしても文句は言わぬぞ。何なら、儂が叩き割ってやりたいくらいだからのう!」
「…それは、遠慮しておくわね」
エッタが豪快に笑う横で、セレスティアは苦笑した。リヴァもまた苦笑していた。墓守としての威厳は、族長の笑い声に吹き飛ばされてしまったのか。彼らは集落に戻ろうと踵を返した。途中、ふとエッタが立ち止まる。道の脇にある茂みが揺れ、静寂の中、独奏を始めたのだ。演奏はすぐに止んだ。エッタは鼻を利かせてみたが、異常はなかったらしい。首を傾げて前方を見やった。
「セレスタ?」
セレスティアが周囲を探ったことにも気づいていないリヴァは、訝しげにエッタを振り返った。セレスティアは歩みを緩めなかった。
「気にしないで。やってみただけだから」
テオたちは墓場の入り口でちょうど戻って来たセレスティアたちに合流した。リーンが彼女に駆け寄る。
「あー、いたいた!」
「あら、リーン。何かあったの?」
「まあね。大したことじゃないけど」
セレスティアは髪を耳の後ろに撫でつけながら、軽く首を傾けて話の続きを促した。
「実は、アメラちゃんのことなんだ。確信はないんだけどね、ひょっとしたらあの子、何か隠し事があるんじゃないかと思って」
「おぬし、それはどういうことだ?」
エッタが不服そうな顔をして近寄って来ると、リーンは後ろめたいことなどないはずなのに、すっかり狼狽えてカイに助けを求めた。威圧的なエッタに苦手意識があるのだろう。カイは不思議そうにリーンを見つめ返してから、エッタに視線を戻した。
「さっきアメラに会って来たところなんだが、俺にはどうもあの子どもが嘘をついているように思えたんだ」
「アメラが?」
と、リヴァ。信じられないと言いたげな顔をしていた彼は、すぐに口を挟んだことを後悔するように俯いた。エッタはますます不機嫌そうに顔をしかめた。同胞に関するこういった類の話は聞きたくないと見える。
「何故アメラが嘘をついておると?」
「直感だ」
「根拠にならぬぞ」
カイには迷いがなかったが、エッタの指摘を素直に認めた。そして自身の直感をゆっくりと吟味した。自分の中にある感覚を表すに相応しい言葉を、丁寧に厳選しているようだった。
「…口を開けばテオがやったの一点張りなところが引っかかった。それでいて、こいつが犯人だと確信しているようには見えなかったからだろうな。どちらかというと、犯人をテオにしないといけない、と焦っているようだった」
「つまり、おぬしはあやつが勘違いをしたわけではなく、わざと儂らを貶めようとした、と…そう言いたいのだな?」
「ああ。だから何とかして事情を探りたい。そのためにあんたの力が必要だ」
「ふぅん…」
エッタは顎に手を当て、足元を見つめながら考え込んだ。リーンは完全に腰が引けていて、カイに隠れるどころか、テオまでもを引っ張ってきて盾の代わりにしている。そして二人の肩の間から顔を出し、そわそわとエッタの結論を待った。
エッタは難しい顔をして、まるで目力だけでそこに穴を開けろとでも言われたかのように、凄まじい目つきで地面を見下ろしている。決して大地が憎いと思っているわけではない。突然エッタは嘆くように大声を上げた。ぎょっとしたセレスティアが呼びかけると、エッタはうなだれて言った。
「儂にはわからぬ!」
「…?」
「仮におぬしらの言うことが正しかったとしても、何故アメラはそんなことをしたのだ?あやつは…あやつは、頭の足りぬところもあるが、悪に走るような子どもではないぞ!」
エッタは天空を仰いだ。どうやら本当に混乱しているらしい。もとより、彼女は賢いほうではない。リーンがおずおずと口を開く。
「あの、エッタさん…あたし、アメラちゃんが悪意を持ってそうしたんだとは思ってないよ」
「どういうことだ?」
驚くべき反応速度だ。
「あたしも勘で言ってるから、上手く言葉にできないんだ。でも…あのね、あたし、カイに言われてからアメラちゃんの言動を思い返してみたの。最初は子どものおふざけっていうか、騒ぎに乗っかってるだけなのかなって思ったんだけど…今になってみたら、なんか違うかも、みたいな…?もっとこう、必死な…あー、駄目。よくわかんないや」
エッタは落胆して耳を垂らしたが、すぐに目を上げた。目線の先はリヴァを捉えている。
「おぬしはどう思う?」
「えっ、僕?僕は、そうだな…。うん、でもこの人たちの言うことにも一理ある気がする。昨日のアメラはいつも以上に聞き分けが悪かったんだよ。何回やめようって言っても無駄で。ほら、ちょっと前に、エタの外出に何が何でもついていこうとしたことがあったでしょ?あれよりも断然頑固だった」
「最終的にテオを連行することにしたのはあなたなのよね?」
セレスティアはリーンから聞いた話を思い出して尋ねた。リヴァはばつの悪そうな顔をしてテオのほうをちらりと見た。テオが苦笑いを返す前に目を逸らし、セレスティアに向き直る。
「ええ…まあ。彼からサラの匂いがしたので、アメラが正しかったんだと思いました。…今思えば、軽率でしたね」
「であれば、おぬしがサラに会ったのは本当のことなのだな?」
「まあな。男の性ってやつで」
カイとリヴァの視線が異議を申し立てている。セレスティアはテオの余計な一言を聞かなかったことにした。
「サラにテオの匂いがついていた、というのは?」
「儂が確認した。確かにこやつの匂いがしたわ」
エッタがテオを顎で示し、彼は顔を引きつらせた。その顔のまま口を挟む。
「確認したとき、別の匂いはしなかったのか?」
「どうかのう。あのとき儂はおぬしの匂い以外気にしておらんかった。嗅覚だけならアメラのほうが上でな…あやつを信じ切っておったわ」
「それってさ、やっぱりアメラなら犯人の匂いを嗅いでいる可能性があるってことだよな?」
「だが、何らかの事情でそれをなかったことにした…」
カイが呟くと、その場にいた全員が頭を悩ませるように黙り込んだ。エッタは考え疲れたとでも言いたげに頭を振ると、手を当てて肩を回しながら歩き出した。
「エタ?」
「考えてわからぬなら、あやつに聞いてみるしかないであろう?―なあに、案ずるな。儂になら素直に話してくれるからのう!」
と、エッタは楽観的に哄笑した。セレスティアは了として白狼の長に従った。残された一同は顔を見合わせたが、こうしていても仕方がないと思ったのか、駆け足で後を追い始めた。
2025.1.24




