僕とは誰か
これは僕による僕のための物語だ。
僕は自分でいうのもアレだが、成績優秀・スポーツ万能・高身長の誰もがうらやむ要素を兼ね揃えた中学生だ。そんなわけで当たり前だがすごくモテる。だが誰かと付き合うつもりはない。だってそれはすごく大変だから。
「あ~あ。本当に疲れる。ま、人気者だから当然だけどさ。」家のソファーに腰を掛けつぶやく。
そう、僕は決して誰からでも好かれるような性格ではない。むしろ敵が多いかもしれない。そんな僕が誰にも憎まれないのは、大人のおかげだろうな。僕の周りの大人はみんな誰かにこびへつらう。そんな彼らを真似することは簡単でなおかつ効果的だった。今ではかっこいいだけでなく鼻にかけない人物として教師も僕に信頼を置いている。
そんな僕にも苦手なことがある。それは総合学習の時間だ。「未来の自分に手紙を書いてみよう」だの、「自分のことを自己紹介しよう」だの考えても答えの見つからない問いが本当に嫌いだ。
僕はかつて真剣に考えたことがあった。僕は男子で、高身長で、成績優秀で、スポーツ万能で、謙虚で、モテて…。でもどれも僕を表すにはあまりにも不十分だった。
他の人の発表を聞くと、ある人は自分のことを元気な人だというし、別の人は自分の夢を語ったりする。でもいつだって元気な人はいないし、いつまでも夢を追えるわけではないことくらい周りの大人を見ればわかるだろう。
結局、僕は自分のことが良く分からない。僕は誰なのだろうか。
続きをいずれ書きます。
もっとも、今回の物語は難しいです。
私の稚拙な文章では思うほど表現できるのやら...とほほ。