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どうでもいいようなこと

作者: タマネギ

テカテカした曇り空の真下、

うすっぺらい太陽の光だけど、

それでも少しの間、浴びたら、

鼻先が赤くなっていた。


予定外の日焼けに、

例えば照れていた。

誰に対してではなく、

自分自身に照れていた。


それほど人は見なくても、

まるであなたは子供ねと、

太陽には言われているような、

そんな気分だった。


ボランティアに張り付くことは、

やぶさかではなかった。

ただ、曇に油断した日焼けが、

悔やまれてしょうがない。


いちいち、顔赤いですよ、

どうされたんですかと、

尋ねられるだろうし、

そのたびに、えっ、赤いかな……


うん、頼まれてね、などと、

説明するのが面倒くさいし、

例の、あなたは子供ねという声が

今度は陽炎みたいに揺れ出すだろう。


いや、深く考えることではない……

確かにどうでもいいような、

そんなことだから、そんなことです。

わかってますから、わかってます。


梅雨時の中途半端な日差しは、

時に人を不快にさせる。

どうでもいいようなことにも、

気だるい熱を塗りつけてくる。



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