表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/236

71話 少し前へ

 


「はーーい! みんなー笑って笑ってー!」


 僕は今、華憐、ミーナ、クルア、コロッケ、ハル、ポテトを写して自撮りしてる。


 僕は、ゆいりによく自撮りのカメラ役をやらされたから自撮りするのは割とうまい、と自称してる。


 昨日の夜、スマホが神気で充電できることがわかった僕は、とりあえず何が出来るのか検証した。


 出来たことは、カメラ、時計、ストップウォッチ、計算機、カレンダー、メモ、とかとか元々スマホに入ってたアプリ一式。


 僕としては、カメラが使えるのが何よりも嬉しかった!


 せっかくだからみんなで写真とか思い出残しておきたかったんだよね!


 それと音楽ダウンロードアプリ!


 僕、音楽聞くの好きだったから人気曲からマイナーな曲まで割と沢山ダウンロードしてある。


 そして今日の朝、いつも通り朝一で食堂に行って、オリアたちに手伝ってもらい朝食をつくって華憐が来るのを待った。


 華憐が来たら少し席を外して、僕は昨日分かったことを華憐に伝えた。


 そしたらもう、華憐は大喜び、全力ダッシュで部屋に戻って自分のスマホをもってきた。


 華憐のスマホも僕と同じで主に初期アプリしか使えないみたい、ただ華憐の場合は動画のダウンロード量がすごかった、それはもう凄まじかった。


 え? あなたこのアニメの世代じゃないよね?って思う作品も多く、あらためて華憐がガチのアニオタだったことを知らされた。


 なんか、ラノベばっか読んでアニメを語ってた僕が恥ずかしくなってくるよ……


 それで、携帯番号とメールアドレスを交換した。


 電話はできた、がメールは出来なかった。


 なぜ? 神様もしかしてメール分からなかったとか? あの文章に4時間とか書いてあったしな、ありえそう。


 電話はなんで電波ないのにできるんだ? って思ったけど、どうせ神的なアレな力だろうから気にしないことにした。


 それと、スマホの存在をどうするか話し合った。


 まぁ、今写真撮ってるから結論は普通に隠さないことにした。


 隠しきれるとは思えないし、今更ミーナたちに隠し事はしたくないってことで決まった。


 そんなこんなあって、今は撮影大会、種族別とか全員集合写真を撮った。


 みんな、最初スマホの存在に驚いてたけど、風景を切り取って保存する魔道具ってことで納得してくれたみたい。


「じゃあ、撮るよー……はい、チーズ!」


 僕はシャッターをきる。


「レン様、綺麗に写りましたか?」


「ほい、確認してみな」


 ミーナにスマホを貸してあげると、写ってた人達が群がる。


「蓮くん、それにしてもよく神気で充電できるなんて見つけたね」


「昨日、写真見て物思いにふけってて、メモのアプリ見てたら神様からメモが書いてあったんだよ、華憐のほうには何も書いてない?」


「うん、何も無かったよ、それにしてもイ〇スマになっちゃたね」


「あそこまで便利なスマートフォンじゃないけどねー、改造とかしたら便利になるかな?」


「どうかな? 一応設計図はわかるけど、今じゃ、道具も何もないからできないかな」


 スマホの設計図わかるんかい、さすが<知識>の能力持ちだ。


「レン様、カレン様、こっち向いてください!」


 ミーナがスマホのレンズを僕達に向けてくる。


 とりあえず、ジョ〇ョ立ちしとこう。


「え? 蓮くん、それでいくの? なら私も」


 華憐もジョ〇ョ立ちした。


「二人とも、相変わらずね、なんなのそのポーズは」


「「ジョ〇ョ立ちだよ!!」」


「はい、チーズ! 上手く撮れましたよ!!」


 ふぅー、ジョ〇ョ立ちって結構きついよなー


 ミーナとはお風呂掃除事件から気まづくなるかな? って思ってたけど全然そんなこと無かった、いつも通り話しかけてれる。


 むしろ僕の方がちょっとドギマギしてて気持ち悪いくらいだ。


「それにしても、レンとカレンは不思議な物を持ってるわね、こんな魔道具見たことないわ」


「まぁ、実際魔道具じゃないし、みんなにはそう説明した方が納得しやすかったでしょ?」


「ああ、なるほどね、これはレンたちの前の世界の物なのね」


「そういうこと、昨日昔の写真を見てたら神気で充電できることが分かったんだよ」


「へぇー、そうなのね、時間もすぐ分かるし便利な道具ね、魔道具として作れないかしら?」


 クルアがぶつぶつの魔道具で再現できないか検討してる。


 そういえばクルアは魔法科学者なんだったけか。


「写真、プリントアウトしてみんなに配ってあげたいなー」


「プリンターかぁー、作れるかもしれないけど今の私たちの文明技術じゃ難しいかな、神様から送ってもらえたりしないかな?」


「んーー、無理じゃないかなー、祭壇は一方通行らしいし、あとプリンターって言ってもあの神様わからないと思うぞ、機械音痴っぽいから」


「じゃあ、作るしかないですね」


「作り方わかるの?」


「私を誰だと思ってるの? 華憐様だよ? 私に分からないことなんてないの!」


「さっすが! 頼りにしてるよ!」


「うん! 頼りにしてね、プリンターを作るにさしあたってまずは金属だね、こんど獣人族の人達が来たら頼もっか」


 そうやって、華憐とプリンター製作計画を立ててると


「レン様! もっと写真いっぱい撮りに行きましょう!」


 ミーナがそう言って僕にスマホを返して腕を引っ張って催促してくる。


「わかったわかった、ちょっとまって!」


 それから今日一日はみんなで色んな人と写真を撮った、リーアさんとレーナさん、ザリュさんにサイカ、ルンにシロ様、お鶴さんとひろしさん、オリアたちとも撮って、僕の写真アプリのアルバムは二年ぶりに新しい写真で埋まった。


 なんだか少しだけ気持ちが前に進めた気がする!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
https://ncode.syosetu.com/n3707gq/『父さんが再婚して連れてきたのは吸血鬼な義妹でした』
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ