61話 第一回 種族代表会議
昨日はあの後、僕は大忙しだった。
まず、ミーナとお風呂を洗った、やっぱり広すぎてめちゃくちゃ時間かかる。
毎回毎回お湯を入れ替えないで済むのが救いだな。
次にリザードマンの歓迎会のため料理作り、いくらエルフや折り鶴たちの手伝いがあるとはいえ、いつもの人数+リザードマン30人と獣人族の人達数名の料理を作るのは骨が折れた。
しかも、リザードマンも獣人族も食べまくること食べまくること、特に我が自慢のお米ニギハヤミはいたく気に入られてシロ様が大忙しだった。
一番食ってたのは、中ホールに集まった時質問してきた子供だと思う。
ああ、それとルンの仲間が増えた………のかな?
リザードマンたちが持ってたあのラーメンの出前の箱みたいなやつにはニワトリ以外にスライムも入っていたらしい。
リザードマンがスライムを持ってきたからぜひ使ってくれと言われて、とりあえずいつも掃除してるルンに預けたら「吸収スラ!」って言ってスライムを自分の体に取り込んでた。
そしたら、「分裂スラ!」って言ってルンが二人に増えた、あとちょっと成長してた。
華憐に『鑑定』してもらうと、スキルに『吸収』と『分裂』か増えていたらしい。
前に華憐が『スライム統一論』みたいなの言ってたけどあれ実は本当なんじゃないかと思った。
そのあと、二人に増えたルンにさんざん「汚物スラ」「汚いスラ」って罵倒され廊下の隅っこでちょっとしょげた。
あと、サイカの才能の確認をした。
サイカの才能は槍の才能だった。
それはもう、凄かった。
一騎当千という言葉が似合うくらいにエルフたちと模擬戦をしてボッコボコにしていた。
ガルさんとザリュさんとも戦ったがこっちは経験の差かギリギリ負けてた。
まぁ、まだ開花したばっかだし確実に最強の域にまで達するだろう、まぁ僕が『開花』させたんだしそれくらいしてもらわなきゃ!
今日はそのサイカの力を最大に生かすためにひとつの組織を作ろうと思う、そのために
「では、第一回 種族代表会議を開始する! いぇーい! どんどんどんパフパフどんどんどんパフパフ」
記念すべき第一回目だから口で効果音を付けただけなのにみんな僕に白い目を向けてくる。
やめてよ!! なんか反応して!! 僕が馬鹿みたいじゃん!!
まぁ、いいかとりあえず……
説明しよう!
種族代表会議とは昨日、歓迎会終了後、華憐がガルさんから聞いた事はもしかしたら自分たちの畑でも起きるのでは? って思った。
なので、巡回隊を作ろうと言うことになって、それなら種族みんなも交えて話し合うことが必要だろうという結論に至った。
「だから蓮くん種族会議を開きましょう!」という華憐の言葉に料理の作りすぎで何も考えたくなかった僕は「( ᐛ)バナナ」って頭の悪い人の真似をして華憐にぶん殴られて開催が決定された会議である。
「それじゃあ華憐、昨日僕達が考えたことをみんなに伝えてくれ」
「わかった、昨日蓮くん頭の悪い人になってたから何話したか覚えてないんでしょ?」
「そ、そんなわけないやん!」
「ほんとかなー? まぁいいよ、私が考えたことだし、えーーと、皆さん、私が考えたことは……」
華憐がみんなに説明を始める。
僕はそれを耳にしながら小ホールに集まった会議出席者たちを見てみる。
まず、僕と華憐。
エルフ代表、ミーナ、リーアさん、レーアさん
折り鶴代表、お鶴さん、ひろしさん
リザードマン代表、ザリュさん、サイカ
お掃除隊隊長のルンと米公方のシロ様とおまけのクルアも一応いる。
コロッケたちは子供だから不参加。
あと獣人族の人達も客人だから不参加。
「………というわけで巡回隊を作ろうと思うのですがなにか意見はありますか?」
「ふむ、概ね賛成でありんす」
「そうだな、ガルたちの里とは割と近めだし警戒した方がいいだろう」
「カレン様、巡回隊は何人かでわけて3つくらい作ってはいかがです?」
「カレン、もし何かあった時のために警報を作った方がいいと思うわ」
みんながどんどん意見を言って会議がどんどん進んでいく。
そうしてまとまったことは以下のこと
・巡回隊は希望者を募って3つ隊を作る、隊長はそれぞれリーア、レーア、サイカとする。
・折り鶴たちは定期的に空をから地上を警戒、何かあった際、鐘を慣らしてもらう
・獣人族たちに巨大な鐘の依頼
大きなことはこの3つ。
うん、実に有意義な会議だったと思う! 定期的にやってもいかもね!
「では、今日の会議はこれで終了とする! 今日決めたことはそれぞれでみんなにも伝える事を忘れないようにね、お疲れ様でした」
「「「「「お疲れ様でした」」」」」




