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52話 鶏舎とシロ様

 


 華憐にお説教をくらって、僕とミーナとクルアでなんとか宥めて機嫌をなおしてもらった。


「ミーナ、ここに座って」


 今は、ミーナの髪をショートカットにするところだ。


「ば、バッサリやるんですか?」


「バッサリやるよ」


「カレンは髪の毛切れるの??」


「できるよ、弟の髪の毛とかよく切ってたから」


 へー、すごいな、そんな特技があるとは


 ミーナは短くするのは初めてなのかちょっと緊張してるみたい。


 僕は安心してる、ミーナくらい可愛ければショートカットでも絶対似合うよ、てか僕はショートの方がロングより好きだし。


「じゃあ、切るよー」


 華憐がミーナの髪にハサミを入れてバサリと切った。


 おおお、やりよった、ほんとにやりよった。


 なんかなーがい髪の毛切るのって抵抗ない?


 華憐はそのままチョキチョキと顎くらいの長さに整えていく。


「あ、ああああ、髪の毛が……私の髪の毛が……」


 ミーナはバッサバッサ落ちていく自分の髪の毛を見て涙目になっていく。


 大丈夫だと思うけどなー


 しばらくチョキチョキと華憐のハサミを使う音が響いて


「できた、二人ともどう?」


「いいんじゃないかしら? 悪くないわよ」


 僕も見てみる。


 おお!! 思った以上に可愛いじゃん!!!


「うん! 大丈夫!! 似合ってて可愛いよ」


 ミーナは俺ガ〇ルの戸塚〇加みたいな髪型になっていた、ふつーに似合ってる。


「そうですか? えへへ、ありがとうございます! 」


 あと、長い耳が見えるようになった。


 エルフの長耳ってなんか息吹きかけたくならない?


 ふーーってちょっと長めに……今度やってみようかな、怒られるか、やめとこー


「レン様レン様、ちなみにレン様は短いのと長いのどっちが良かったですか?」


「ん? うーーん、僕は個人的に髪の毛は短めの方が好きだけど、まぁ、にあってる髪型が一番だと思うよ」


 うん、だって東京とか言って髪の毛短めの美人そうな後ろ姿の人とかついつい目で追っちゃってたし。


「そうなんですか? なら私髪の毛伸ばすのやめます!」


 うーーん、それはそれでなー、たまには長い髪型のミーナも見て見たい。


「私も髪の毛切ろうかな……」


 華憐が自分の髪の毛を見て呟いてた。




 ………………………………………………………………




 ミーナの髪を切り終わって、僕達はエルフたちが作ってくれた鶏舎を見に行くことになった。


 今のところ鶏舎になる予定だが、これからも家畜は増やしていくと思うので鶏以外も入れられるようになってる。


 今はまだ動物が何も入ってなくて寂しいけど、もう少ししたらリザードマンが来てくれるみたいなのですぐに鶏が入るだろう。


「おーーー、立派なの作ったねー」


「エルフのみんなは張り切ってましたから」


 中に入ってみるとピタ〇ラ〇イッチよろしく卵がコロコロと転がって外に行く装置が出来ている。


 外には卵を溜めるところがあって、朝取りに行けば朝イチに採れたて卵を食べれる。


 早く食べたいなー、卵料理好きだし。


 次に、鶏舎に併設してある豚とか牛とかを飼えそうなところをみる。


 一区切りずつ、不備がないか見ていくと、ひとつの所に動物がいた。


 鉄色の熊、あれはーー、コロッケだな、なにしてるんだ? あんなとこ入って


 なーにやってるのかなーって観察してると後ろからパタパタと走ってくる音がした、音の方を見ると黄色い髪の女の子、あれはお江だな。


「あれ? レン様こんなとこで何してるの?」


「視察だよ、お江とコロッケこそこんなとこで何してるの? まだ何もいないけど」


「私たち? 家畜ごっこだよ!」


 何その斬新な遊び……大丈夫だよね? 社会的だよね??


「はい、コロッケご飯ですよー」


 そう言って、ニギリメシコシヒカリをコロッケに食べさせるお江。


「今はねー、餌付けの時間なの!」


 満面の笑みでそんなこと言ってくる、大丈夫かな? 教育間違えてないよね?


 もしかして、コロッケはそういうのに目覚めたのかな?


 まぁ、いろいろあるお年頃だしな、もしそうだとしてもそっとしておいてあげよう。


「レン様もやる? やるならレン様も家畜役ね!」


「う、うーーん、遠慮しとこうかな、ほかに見なきゃ行けないとこあるから」


 僕はそういうの目覚めてないから間に合ってます。


「そっかー、じゃあ今度やろうね! そーいえばニギリメシコシヒカリの木のところに知らない人いたよ」


「え? 知らない人?」


「うん、見たことない人、なんか木を見ながら立ってた」


 うーーん、誰だ? 行ってみるか


「ありがとう、行ってみるよー」


「はーい、行ってらっしゃい! ほら、コロッケお手!!」


「がう!」


 あー、やっぱりコロッケは目覚めた?


 僕達はお江が教えてくれた情報の確認のためにニギリメシコシヒカリの木に行くことにした。




 ………………………………………………………………




 僕達はニギリメシコシヒカリの木に来た、はたして人影は………あった!!


 そこにはおかっぱ頭で袴? 着物? 分からないけど特徴的な服を着た背格好は僕より少し小さいくらいの男の子がいた。


「なぁ、華憐、あの後ろ姿もしかしなくてももしかする?」


「間違いないと思う、だって私たちの仲間にあんな人いないもん」


「とりあえず、話を聞いてみようか」


「それがいいと思う」


 僕達はその人影に近づいた。


 んー、なんて話しかけようか……


 そんなこと思ってると、向こうが気づいた。


「おや? この木は君たちのかい? 立派な木だね、あんなにも元気が出るまじないがかかってるニギリメシが実ってる」


 おかっぱ頭の少年は木に実ってるおにぎりを見ている。


 いや、おにぎり実ってる時点でおかしいと思わないのかな? まじないかかってるとかいってたし、やっぱりハ〇様なのか?!


「あのー、あなたのお名前は?」


「私は自分の名前が思い出せないんだ」


 と、おにぎりをみて切なげに言う。


 やっぱりそうだ! 〇ク様だ!!


「あなたの名前は琥珀川……」


 そう言うとハ〇様は一瞬ピクっとしたと思ったらこっちを向いて


「思い出した、ありがとう! 私の本当の名はニギハヤミコシロヌシだ!!」


 え? 今なんて……


「コシロヌシ…??」


「ニギハヤミ、コシロヌシ!」


 ん、んん?? えーと、あ


「白違いだったァァァーーー!!!」


 えー?! シロ?! はくじゃなくてしろなの?!シロ様だったのか……


「それにしても、ここの米はいい米だね、せひ私に握らせて欲しい!」


「え? えーと、はい、どうぞ」


 僕達は米が握りたいという〇ク様じゃなくてシロ様を連れて我が家のキッチンに向かった。


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