36話 織り鶴たち歓迎会
私は今、キッチンで蓮くんの手伝いをしています。
私だって料理くらい出来ますからね!
毎日蓮くんの料理を見ているうちに料理の何たるかを知って、火を通せばだいたいなんでも料理になると思っていたあの頃とは違うのです!!
今日は結構豪華な料理!
お鶴さんたちの歓迎会だからお鶴さんたちの知らない料理をたくさん作ろってことになった。
まぁ、うちにある野菜とか果物とかこの世界にないものも多いから割と大体初めて食べるものになると思いますが
「蓮くん、今日は何を作るの?」
「今日は、何にするかなー、まぁとりあえずゲンコツコロッケと春巻きとフライドポテトは作るか、あとはそうだなー、鶴だし川魚のお刺身とか?」
そう! 小麦を作ったから蓮くんがパンを作ったの!
それでパン粉を作って揚げ物もできるようになった!
まぁ、お肉がないから野菜の天ぷらとか魚のフライとかしか出来ないけど、初めの頃よりはすっごい充実した料理が出るようになりました。
「ハルー、じゃがいも切っといてー」
「はーーい!!」
ハルちゃんはすっかり蓮くんの助手です。
包丁の扱いがうまいし、蓮くんに料理も教えて貰っていてどんどん上手くなっていきます。
私も前に野菜切る手伝いをしようと思ったけど、包丁で指を切ってから包丁を握らせてもらえない、もう切らないのに……
「華蓮、これ味見してみてー」
「はいはーい、ペロッ……こ、これはソース! おいしい!!」
「それならよかった!!」
蓮くんに調味料の味見を頼まれたら『ペロ○○』の真似すると喜んでくれる。
蓮くんも身体は子供で頭脳は大人な名探偵見てたんだね
ソースの作り方は私が教えてあげた。
ていうか、最近こう蓮くんの料理姿がかっこいいからついつい見とれてると味見として色々渡してくれるんだけど、味見せがまれてると思われてるのかな?
そのせいで最近体重が心配。
でも、かっこいいよね! 料理男子!
「よーし、出来たから持ってってー」
「はーい」
私は配膳を手伝う。
うん! 今日も美味しそう!!
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最近、人数が増えて食堂にみんな入れなくなった。
だから、大食堂でご飯を食べることになってる。
「はーい、みなさん料理は並びましたかー? 並びましたね! それではお手を合わせて、この世の全ての食材に感謝を込めて……」
「「「「「いただきます!」」」」」
うん! この挨拶も様になってきたね!
あー、でも、お鶴さんたちはちょっと困惑してるみたい、新参だもんね、後でちゃんと教育してあげよっと
「おっしゃー!! ゲンコツコロッケだぜ!!」
「ほらコロッケ、今日はこのソースかけてみな」
「何だこの茶色いの、うまいのか??」
「うまいからかけてみ」
コロッケは初めてゲンコツコロッケを食卓に出してからすっかり好物になってる。
お鶴さんたちも美味しい美味しいと蓮くんの作った料理を食べてる。
なんだか蓮くんが褒められるとわたしもうれしくなっちゃうなぁー
ていうか、織り鶴さんたちは本当にカラフルだクレヨンの箱に詰めたら面白そう。
ひろしさんも楽しそうにしてくれててよかったよかった、今朝は本当にやらかしたと思ったし、今度からはもっと考えて名前をつけなきゃ
「あ、そうでありんした、レン様、カレン様、今朝伝え忘れたことがありんす。」
「なんですか?」
「はい、私たちは割と近くの湖からきたんでありんすが、そこで共存してたリザードマンにもここのことを話したでありんす、だから近いうちに来るかもしれないでありんす」
リザードマンかー、ファンタジーものの定番キャラの一種族だね! 来てくれないかなー
「あ、そうだ、華憐、魚の生簀作ろうと思うんだけどどう思う??」
あ、蓮くんリザードマンから生簀を連想したでしょ、ちょっと失礼じゃない、でも生簀作りは賛成かな
「いいと思うよ! どこら辺に作るかはあとで決めよ」
「あ、もしリザードマンがきんしたら鶏を持ってくると思うでありんす、リザードマンは鶏肉が大好物でありんすから」
「じゃあ鶏舎も作らなきゃだなー」
「それなら明日は生簀と鶏舎作りですね、鶏舎の方はエルフに任せてください!」
ミーナたちは鶏舎を作るみたい、なら私は蓮くんと生簀かな?
明日の予定を大まかに立てたあとも、楽しく織り鶴歓迎会の時間は過ぎていった。
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歓迎会が終わって、自分の部屋に戻った私はナスをもって悩んでいます。
「うーーん、ナス……うーーん」
蓮くんにものに名前を付けてって言わた時はビックリしたけど、その理由は、なるほど私も気になりました。
だから、ナスをとってきて名前を考えています。
さっき、しっかりと考えて名前をつけると決めたばっかです。
下手な名前は付けられない!
「決めた!! あなたは今日から『こなす』ちゃん!」
こなすちゃんにしました。
なんだか可愛いし結構いい名前じゃない??
「こなすちゃんだけだと可哀想だからもう一個なんか友達を作ってあげよ、んー……きゅうりでいっか」
私はきゅうりにも名前を付けることにしました。
「きゅうり……きゅうりー、、、『きゅう』ちゃん! きゅうりのキューちゃんっ♪ってあった気がするし」
それから私はこなすちゃんときゅうちゃんに割り箸で足を作ってあげた。
「あれ? これ見た事あるや、お盆の時のやつだ! まぁいっか、今日からよろしくね! こなすちゃん! きゅうちゃん!」
こうして私は新しい友達と黒歴史を作り上げた。




