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19話 神気とベット

 


 ◇◇レンside◇◇



「いやー、しかし驚きました。レン様は神気が使えたのですね!」


「ん? 神気? なんじゃそりゃ」


「さっき出てたじゃないですか、キラキラと」


「ああー、あれって神気っていうのか、華憐さんの<知識>の力でも分からなかったから神様のあれ的なパワーだとは思ってたけど」


 ニギリメシコシヒカリを食べ終わって、果物を持って家に移動中ミーナが謎だったキラキラの正体を教えてくれた。


 予想どうり神様のあれ的なパワーであってたみたい。


<知識>の力でわからなかったってことは、あの神、絶対隠してたな、今度会ったら問い詰めてやる。


「僕だけじゃなくて、華憐さんも使えるよ」


「あら! そうなのですか! すごいですね!」


「はぁー、ありがとうございます」


 華憐さんはさっきからちょっとご機嫌ななめ、そんなにニギリメシコシヒカリが嫌だったのか? 結構美味しかったのに、ちょっと罪悪感。もっとちゃんと祈ってあげればよかった。


「神気使える人って珍しいの?」


「はい、私が知ってる人ですと……」


「神気が使えるのは神に見初められた勇者、魔王、神龍、あとはエンシャントと言う方達です」


「は、はい、その通りで! カレン様はご聡明ですね!」


「なんてったって私は<知識>の力をもってますから」


 怖いよぅ怖いよぅ、さっきから華憐さんが刺々しいよぉ、今晩は白いご飯をなんとしてでも作ろう。


「それで、私の曾お祖父様がエンシャントエルフで神気を使ってることがあったので知ってました」


「なるほどなー、まぁ何かと便利だしね、華憐さんの<知識>の力なんてたくさんの能力ついてていつも役立ってくれてるし、いつもありがとう」


「えへへー、そうですかー? 蓮くんこそ不器用な私に変わっていつも助けてくれるじゃないですか」

 

「じゃあ、お互い様だー」


「はい!」


 よしよし、褒めてご機嫌取りだご機嫌取り、機嫌を治してもらおう!


「お二人は仲がいいですね!」


「はい! 一緒に死んだ仲ですから!」


 あ、華憐さん、それ言っちゃうと変な誤解が……。


「え? 死んだってどういう……」


「えーと、つまりですね……」


 華憐さんが口を滑らしたせいで自分たちの経緯を話すことになった。まぁどうせ一緒に暮らしてたら不思議に思う部分もあるだろうし早いか遅いかの違いだった気がするけどね。


 元の世界で死んだこと、神様に生き返らせてもらったこと、この世界になんのために来たか、これまでにあったことなどなど別に隠す必要もないし、聞かれたら答えようってことは華憐さんと事前に話してある。


「なるほど、そんなことがあったのですか、波乱万丈な人生ですね」


「まぁ、元の世界は毎日退屈で飽き飽きしてたからこっちの世界に来れたのはよかったかなー」


「私も、死ぬのは嫌でしたけど、こっちの世界で毎日楽しい生活なので後悔はありません!」


 そんなことを話しながら倉庫に果物たちを置いてきて、家具を作ってるエルフたちのところにやってきた。


 この世界のエルフは森で生まれ、森と共に生きていくらしい、だが普通に火も使う。


 印象と違かったのは、魔法を使うことはあまりないらしいこと、理由は魔法の適性があまりないから、極稀に魔法使いになるエルフもいるらしいが。


 そのかわり、その分剣や弓矢の扱いは誰でも一級品、さらに木を扱うのが上手い、だから木であれば材料があれば家具などは基本なんでも作れる。


「おお! ベッドだ!」


「はい、布は生活必需品ですし沢山持ってきたので全員分のベッドくらいは作れますよ!」


 ベッドは既に二個ほど完成していた。


 布を袋状に縫ったやつの中に乾燥させた葉を入れて柔らかくして布団をつくり、木で作った腰くらいの高さの台にのせればベッドの完成。


 僕も台までは作ったけど布がなくてそこから先は断念した。


 布……前に華憐さんが言っていた生糸蜘蛛を探さなきゃならないだろうか? でも蜘蛛苦手なんだよなぁ、過去のトラウマっていうか、巣に触ることもできないし。


「できたベッドを運んじゃいましょう、二個あるのでレン様とカレン様でどうぞ」


「おっけー! あ、でもこういうの運ぶのはコロッケたちが得意だし最初のベッドはコロッケたちのにしよう」


「はい? コロッケくんたちが運ぶのですか?」


 ミーナは不思議そうな顔をしたけど、頼られた本人たちはすごくうれしそうな顔をしてる。頼ってもらえたことがうれしいんだろう。あとは、僕的にコロッケたちのほうが小さいんだから雑魚寝じゃなくてしっかりとしたところで寝てほしいしね。


「おう! これくらいなら余裕だぜ! レン兄ちゃん、これ運べばいいのか?」


「そーだよ、いつも寝てるとこに持って行って、ポテトもよろしくね」


「……コクコク」


 コロッケたちはベッドをもっていつもの部屋へと向かっていった。


 それから僕達もベッド作りに参加して、できたベッドからコロッケたちが運んでいくことを日が暮れるまで続けた。


 今日から体を痛めないで寝れるぜ!



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