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17話 痛シャツと果物

 


 ◇◇レンside◇◇



「レーーン!!朝だよぉー!!」


 うーん、この声はハルだな、またいつの間にか寝てたのかー。


「ハル、朝から元気だね、おはよう」


「うん! あ、あのね、朝起きたらあれが置いてあったのぉー!!」


「あれ? ってどれ??」


「蓮くん、おはようございます! 見てくださいこれ!!」


「え、なんじゃこりゃ」


 華憐さんに言われてその「あれ」というものを見るとそれは、


「ただの服じゃない??」


 いつの間にかそんな服を作ったのか真っ白のTシャツを持ってる。


「あ、すみません、こっち側でした」


 と言って、華憐さんが裏返した服には、


「な、なんじゃこりゃー!」


 その服にはキ○トくんが描かれてた。


 いや、結構リアルだな!!


「あと、こんなのもありますよ」


 華憐さんがもう一枚服を見せてくれる。


 そこには大きな文字で、『レン』って書いてあった。


「なんじゃこりゃー!! イターイ、イタイよお母さん!!!」


「レン兄ちゃん、手紙もあるぞ!」


 コロッケが手紙を渡してきます、そこには、



 ■■



 レンさん、カレンさんこの度は野垂れ死ぬところを助けていただいて、本当にありがとうございました。

 それと、ちゃんとお礼も言えず、旅立つことをお許しください。

 形ばかりですが、僭越ながら服を作らせてもらいんした。

 どうか、受け取ってください。


 ■■



「 イターイ、イタイよお鶴さん! 絆創膏もってきてぇー! 人一人包み込めるくらいのぉーー!」


「あっ! 蓮くん、そのセリフ銀魂ですね! 私もあの服見た時思いました!」


 さすが華憐さんよく見てらっしゃる。何話だったか忘れたけれど。


「そうそう……てっ、そうじゃなくてあの服どうするの?」


「え? もちろん着ますよ! 服ありませんもん」


「ええー、ちょっと恥ずかしくない?」


 だって、真正面に自分の名前がドドんって書かれてるんだよ? 目立つったらありゃしない。


「贅沢は言っちゃだめですよ、せっかく作ってくれたんだし」


「レン兄ちゃん着ろよー!」


「そーだよぉー! 」


「………コクコク」


 コロッケたちも薦めてくる、しょうがない、着るかー。


「わかったよ、着るから貸して」


 こうして、みんなで正面に大きく名前が書かれたシャツを着ることになりました。うん、イタイ……。



 ■■



 イタシャツを着て、朝ごはんを食べ、みんなで畑作業に来た。


 もうすっかり農家の生活だ。


「さて、芽はでてるかなー? うん! 出てるね」


 そう、今日は昨日植えた果物と穀物を成長させる。米だ! 米!! 日本人に米は書かせないだろう!


「のびのびダンスするのぉー?」


「んー、ハルはしたい?」


「したいっ!!!」


 まぁ、半ばそんな事しなくても<開花>能力は使える気がするけど、いい笑顔でしたいって言ってるしやるか。


 コロッケもやるかな??


 コロッケと華憐さんとポテトは野菜に水を上げている。


 あの三人も農家の姿が板についてきてる。


「コロッケたちーー! のびのびダンスするけどやるー??」


「やるーーー!!!」


 コロッケはやるみたい、こっちに駆けてきた。


 華憐さんとポテトは見てるみたい。


 ポテトは静かな子だよなー、


「じゃあ、一列に並んでやるよー」


 僕はいつもみたいに伸びて縮んでを繰り返す。



「「「夢だけどぉー!!! 夢じゃなかったぁー!!!」」」



 ちゃんと声も出す。



「「「夢だけどぉー!! 夢じゃなかったぁー!!!」」」



 ちゃんと畑のまわりも回る。




「「「夢だけどぉー!! 夢じゃなかったぁー!!!」」『開花』!!」




 僕が『開花』能力を、意識した瞬間果物が、ぶぁぁぁぁと成長して、立派な果実を付けた。


 付けた実は、パッと見だけでもりんご、みかん、梨、レモン、スイカ、メロン、さくらんぼ、パイナップル、バナナ、ドリアン、マンゴー、ドラゴンフルーツ、キウイ、柿、桃、ぶどう、いちご……etc


「まったく、ほんとにカオスな果樹園だな、季節がごっちゃだよ」


「なんて望んで植えたんですか?」


「ん? 僕の知ってる果物ください!って」


「さいですか、ほんと、いつも凄いですね、蓮くんの能力は。あ、金髪ですよ、スーパーヤサイ人……クスクス」


「はいはい、金髪が似合わないのはわかってますよー」


 昔髪の毛をブリーチした時、すごく彼女に笑われたもん。あと、なにかと都会に行くと不良に絡まれることが増えた。


「そんなことないです、蓮くん金髪も似合ってますよ」


 そんな他愛もないことを華憐さんと言い合ってた時だった、


「レン兄ちゃん! カレン姉ちゃん! 向こうから誰か来るぞ」


 コロッケが誰かが来ると警告してくれた、コロッケの言った方を見るとそこには二十人くらいの人影……。


「あれは……」


「………はっ!! まさか!?」


 これは華憐さんが暴走する!! そう思った僕は華憐さんを捕まえて暴走を阻止した。



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