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14話 『探知能力』

 



◇◇カレンside◇◇




 異世界に来て五日目


 私は今、コロッケと一緒に東の森のなかで石鹸になる木の実ムクロジと服を作るためにカラムシという植物を探しています。


「カレン姉ちゃんこれは?」


「それはシナシナソウ、しなしなしてるでしょ?」


「じゃあ、あれは??」


「あれも違うかなー」


 なかなか見つかりません、うーーこういう時<知識>の力でどこにあるかわかればいいのですが、なかなか上手いこといきませ……ん?


  なにか視界に矢印が現れました。


「え? なんでしょう、これ」


「なぁ、カレン姉ちゃん髪の毛金色だよ」


「え? ほんとだ!!」


 髪の毛を見ると、金髪になってました。


 今まで染めたことなんてないのに、つまりこれも神的なあれなパワーってことでしょうか?


 とりあえず、矢印の方に行ってみましょう。


「コロッケ着いてきて」


「おう!」


 矢印が指していたところには探してたカラムシがありました。


「やった!! 見つけた!!」


「カレン姉ちゃんが探してたのこれ??」


「そうだよ、これで繊維がとれるの!」


「繊維??」


「服の材料よ」


 私とコロッケで両手いっぱいにカラムシをもって一度家に戻りました、それから何往復かしてカラムシを集めました。


 家にカラムシを置いて蓮くんが作っている畑を見てみると木が一帯ほとんど無くなってました、とても見通しがいいです。


 横幅は湖と同じくらいなので80メートルくらいでしょうか?


  縦は50メートルくらいですね。


「蓮くんたちすごいなぁー、ちょっとやりすぎな気もするけど」


「レン兄ちゃんたち早すぎない??」


「まぁ、蓮くん集中しちゃうと周り見えなくなるとこあるから」


 昨日も夜遅くまで何か作ってたし蓮くんが働きすぎてブラックになる想像ができます。


 そうならないうちに私が止めてあげなきゃ!


「蓮くんちゃんと休んでる??」


「ん? ああ、華憐さん大丈夫だよー」


「でも、頑張りすぎじゃないですか??」


「そうかなー? 楽しいからいいんだよ!」


「レン、どんどん切ってくから私たちがつかれるよぉー」


「……(コクコク)」


 蓮くんよりハルちゃんとポテトのほうがまいってるみたいです、まぁ、あの丸太の山を運んだのが2人ということは容易に想像できますし、ポテトなんて疲れて声出てません。


「あちゃー、ごめんごめん、じゃあ少し休憩するかー」


「やったぁー!!」


「じゃあ、私たちはムクロジを探しに行ってきます」


「いってらっしゃぁい!」


 私たちは再び森に入りムクロジを探します。


「『探知』ムクロジ!!」


『探知』の能力を使うと一瞬周りがキラキラとしたと思ったら、視界に矢印が見えます、なんだか私の能力ってゲームっぽいなぁ…。


「コロッケこっちだよ」


「カレン姉ちゃんなんで分かるの??」


「ふっ、それは神のみぞ知る……」


「カレン姉ちゃん大丈夫??」


「う、うん、大丈夫だよ! あはは……」


 コロッケはまだまだこのレベルにまでは達してない様子、ノリが悪いなぁー。


 矢印の指す方に向かっていくとムクロジの木がありました、ついてるついてるムクロジの実。


「うーん、コロッケあれ取れる??」


「揺らしてみるぜ!」


 私だと背が低くて届かなさそうなのでコロッケに揺らしてもらいます、コロッケたちは擬人化状態のときでもパワーはクマのままなのでかなりの力。


「カレン姉ちゃんいくよー!」


「はーい」



 どんっ!!! ざああああああぁぁぁ!!




「……」


「カレン姉ちゃんどうー?」


「あ、うん、大丈夫! いっぱい落ちてきたよ、拾おう!」


 落ちてくるのはパラパラくらいだと思ってたのでビックリしちゃいました。


 それから葉っぱで作ったカゴにムクロジの実を入るだけ入れて、家に戻ることにしました。



■■




「カレン姉ちゃん、あそこになんかいる」


 家に戻る途中、コロッケが指さしたところをみると白いなにかがいました。


「気をつけて、私の後ろにいてね」


 私は鉄クマのナイフを構えてゆっくり近づいていきます。

 白い何かは動いています、動物のようです、よくよくみると白い部分は翼のようです。


「キョロー……キョロー……」


「鶴??」


 白い何かは鶴でした、『鑑定』をしてみると『織り鶴』という名前のようです。


「キョロー……キョロー……」


「カレン姉ちゃんこの鳥怪我してるの??」


「ううん、どうか食物を恵んでくださいって言ってるから飢餓状態なんだと思う、とりあえず家に連れてってご飯食べさせてあげよっか」


「わかった! カレン姉ちゃんの籠は俺が持つよ」


「ありがと」


「キョロー……」


「大丈夫だよ、こっちに私たちの家があるから!」


 こうして空腹の鶴を連れて家に戻りました。




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