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13話 俺はコロッケ!!

 


 ◇◇レンside◇◇



「よし、ここはナスで、あそこはトマトで、こっちはきゅうりっと、おーし終了!!」


 僕達は野菜を作るために畑を耕して、種を植え終わった、栽培方法は華憐さんが何となくわかるらしいので後で教わろう。


<知識>の力を持ってる華憐さんなら大丈夫だよね!


「お疲れ様です、蓮くん」


「俺疲れたー」


「レーン! 私がんばったよぉー!ほめてほめてぇー!」


「つかれました」


 コロッケ、ハル、ポテトの三人も沢山手伝ってくれたからな。


 みんなでがんばって畑作業して気づけばいつの間にか夕暮れ時になってた。


「じゃあ、帰ってお風呂はいってご飯にするかー」


 よっしゃー! 今日は久しぶりに野菜が食えるぞー!!


 収穫した野菜を持って僕達は帰宅した。




■■




 ◇◇コロッケside◇◇




 俺はコロッケ!! 七歳だ!!


 名前の意味はわからねー! カレン姉ちゃんがつけてくれた!


 俺の他にも妹のハルマキと弟のポテトがいる!


 俺たちは最近までお母さんと暮らしてたけど、お母さんはレン兄ちゃんに殺された、その時は怒ったし悔しかったけど襲ったのはお母さんだ、それにこの世は弱肉強食、仕方ない。


 でも、俺たちはまだガキだ、ちょうどお母さんが殺された日に狩りを教わるはずだったけど死んじゃったから教われない、だからレン兄ちゃんたちに頼ることにした! お母さんが殺されたんだから、お母さんを倒したレン兄ちゃんたちに服従するのは当たり前!


 本当は自分たちも殺されるんじゃないかと不安だったけど、そんなことなかった! カレンお姉ちゃんは可愛がってくれたり、色々教えてくれる! レン兄ちゃんは優しい!


 今日起きた時に人間の身体になっててびっくりしたけど、レン兄ちゃんとも話せるようになって嬉しかった! カレン姉ちゃんとは前から話せた、なんでだ? まぁ、細かいことは気にしない!


「ほら、コロッケ、風呂入るぞー」


「おう!」


 今はレン兄ちゃんとポテトと風呂っていうものに入るところだ! 身体を綺麗にするらしい。


「うーん、石鹸欲しいなー、華憐さんに作り方聞いてみるかー」


「石鹸? なんだそれ」


「んー、身体を洗う泡だよ」


「泡?? なんでそれで洗うんだ? 水じゃだめなのか?」


「え、うーん、それはあとで華憐さんに聞いてくれ」


 レン兄ちゃんは説明が下手だ! 時々何を言ってるのかわからない時がある、カレン姉ちゃんは説明するのがうまい。


「む、なんか失礼なこと考えてるなー」


「わぁわぁ! 考えてないって!!」


 レン兄ちゃんは時々鋭い、お湯をじゃぶじゃぶかけられた。


「さて、そろそろ上がるか、料理作ろう、二人もしっかり水気落としてこいよー」


「あー! 俺も上がるー! ほらポテト行くぞ!」


「わわ、まってー……」


 俺はブルブル体を振り回して水気を飛ばして風呂を出た。


 風呂から出て、エレベーターを操作していつも使ってる部屋にいくと、カレン姉ちゃんたちはもう上がってたみたいでお喋りしてた。


 俺もそれに混じって石鹸とかのことを教えて貰ってるとレン兄ちゃんが何か持ってきた。


「野菜炒めできたよー」


「わぁ! 野菜です!! 久しぶりの野菜ですー!!!」


 カレン姉ちゃんがなんかすっごい喜んでる、野菜っておいしいのか??


 食べてみておいしいけど魚の方が俺は好きだな、明日の朝ごはんは魚にしてもらおう!


 ごはんを食べ終わったら、眠くなってきた、もう半分くらい夢の中の感じでいると、


「コロッケたちはもう寝なさい、明日もたくさんやる事あるから手伝ってね」


「わかったよ、カレン姉ちゃん、明日の朝ごはんは魚がいい……」


「わかりました、明日は魚とってくるね、おやすみなさい」


 そのまま俺は夢の中に落ちた。


 夢では魚を沢山食べた。



■■




 ◇◇レンside◇◇




 コロッケたち三人が寝たあと僕と華憐さんは明日の予定を立てることにした。


「明日は畑の拡張で柿ピー使って果物と穀物を育てよう」


「そうですね、お米が食べたいです」


 異世界転生系のラノベ主人公のあるあるだよね。とても、とてもとてもとてもお米が恋しくなるのって。今ならその気持ちがわかるぞー。


「あと、石鹸と布が欲しい」


「じゃあ、私は明日は石鹸の材料になるものと葉っぱの繊維で布作ってみますね」


 僕がぽつりとささやかな願望を口にすると華憐さんがそんなこと言ってくる。


「え? そんなことできるの??」


「出来るかどうかはともかく、やり方ならわかりますよ」


 これが<知識>の力ってことかな?


「おお、さすが、じゃあ明日は畑で果物と穀物作り班と石鹸と布づくり班に分担しよう」


「わかりました、ふぁ〜~……眠いです…」


 口に手を当てて可愛らしく欠伸をする華憐さん。まぁ、今日一日色々とがんばったもんな。


「あはは、華憐さんも早く寝なよ」


「蓮くんは寝ないんですか?」


「んー、まだ眠くないから小物作ってるね、コロッケたちのものとか」


「わかりました、おやすみなさい」


「おやすみー」


 華憐さんが寝たあとも僕はいそいそと小物を作っていく。


 コロッケ、春巻、ポテトを描いたコップなどなど。ああ、なんだか揚げ物食べたくなってきた、油欲しいなー。


「これじゃあ風邪ひくなぁー」


 コロッケたちの服というか、僕達全員葉っぱの簡素服だから露出が多い、これじゃあ風邪ひいちゃうよ。まぁ、元々僕が作ったものなんだけど。まだまだ、夜は肌寒い時期だ。


 僕が着ていた制服をかけてやって小物作りの再開、ものづくりって楽しいなー、なにかに目覚めそう。


 なんて思いながら夜は深けていった


 明日からは農家生活だ!!



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