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12話 『開花能力』

 


 ◇◇レンside◇◇



 僕達は朝食を食べて、一昨日僕が東側に作った割りと大きめの畑に向かった、のびのびダンスをするために。


 コロッケたちは近くで遊んでる。


 畑には柿ピーは一個しか植えてないはずなのにたくさんの芽が出ていた。


「これは、また不思議なことが起こってるねー」


「もう、今更じゃないですか? 」


「まぁ、そーだな、のびのびダンスするの??」


「あ、私が踊ってみたいです! 」


 と、華憐さんが言うので任せることにする。


 華憐さんは畑の傍によって腕を上にうーーんと伸ばして背伸び、今度は逆にぎゅっと小さくなってしゃがむ。


「声がないぞーー!」


「夢だけどぉー!夢じゃなかったぁー!」


 僕が声がないことを指摘するとセリフを叫び始めた。


「レン、なにやってるんだ?」


 すると、そこら辺でなにかして遊んでたクマっ子三人が華憐さんの怪奇な行動を見て面白そうだとでも思ったのかやってきた。


「ん? ああ、のびのびダンスだよ、三人もやってきたら?」


「おもしろそぉー!」


 華憐さんの元に三人が駆けてって一緒に踊りはじめた、ちみっこ達が列になって踊ってるのは見てみて微笑ましい。


「「「「夢だけどぉー! 夢じゃなかったぁー!!」」」」


 しかし、十分くらい踊っていたが特に何も起きなかった。


「蓮くん、何も起きませんよ??」


 華憐さん、ちょっと不満顔、でも何も起きない。なんでだ?


「蓮くんがやってみてください!!」


「んー、わかったよー」


 人が見てるのにやるのはなんか恥ずかしいけど、僕がやってみることにする。


 巨木ができた時みたいに畑の周りを回りながらのびのびのびのび……。


「夢だけどぉーー! 夢じゃなかったぁー!」




「夢だけどぉー! 夢じゃなかったぁー!!」



 何回か繰り返してると、畑に変化が起きた。


 生えていた芽がニョキニョキと伸び始めて、色々な野菜が実を付け始めた、急激に成長する植物はなんだか気持ち悪い。


「わぁお、、やっぱりできるじゃん! 華憐さーん、できたよー!!」


 華憐さんたちのほうに声をかけると、


「「「「…………」」」」


 みんな目を丸くしてポカーンとした表情で僕を見ていた。


「皆どうしたの?」


「れ、蓮くんはスーパーサ〇ヤ人だったんですか? いや、野菜を作ったからスーパーヤサイ人でしょうか?」


「え? 何言ってるの?」


 なんだよスーパーヤサイ人って、野菜生活のCMに出てくるやつじゃなかったか?


「レン兄ちゃんすごいな!」


「レンすごぉーー!」


「綺麗でした!」


 クマっ子三人にはなんかすごい褒められた、みんなどうしたんだろ?


「蓮くん気づいてなかったんですか? 今は戻ってますけどのびのびしてるとき蓮くんの体からキラキラ光った物が野菜に集まってて、それで蓮くん自身も金髪になってましたよ??」


「え?」


 華憐さんにそんなことを言われた僕は思わず前髪を見てみる、いつもどうりの黒髪だ。昔、染めたことはあるけど、すでに生え変わってるはず。


「蓮くん蓮くん、私の目を見てください」


 華憐さんに言われて、華憐さんの目を見つめてみる。真っ黒よりも少し茶色がかった琥珀色よりも濃いめの透き通るような綺麗な瞳に僕の姿が写ってる。


 そう思った時、華憐さんの瞳がキラリと金色に光った。


「え? 華憐さん、今瞳光ったよ??」


「はい? 瞳ですか?? それより、今蓮くんのことを『鑑定』してみたんですけど<才能>の力に『開花』って能力があるみたいです」


「開花ー? それって華憐さんの『鑑定』能力や『言語』能力みたいなの??」


「多分そうだと思います、その生き物に才能があればそれを開花させることが出来るみたいですよ!! 」


 さらに詳しく聞いてみると、相手の才能の蕾とやらが僕には見ることが出来て、それを強制的に開花させて才能の花を開くことができる能力らしい。


「なるほど、だから僕が踊ったら成長したわけだ、つまりこの野菜たちは野菜の才能があるってこと? なんだかよくわかんないなぁ、それと金髪になったっていうのは??」


 野菜の才能ってなんなんだ……美味しいってこと? 成長しやすいとか? これは検証が必要かもしれない。それに、金髪になってたってことも気になるし。


「さっき私の目も金色に光ったんですよね? なら神様にもらった力で能力を使う時に神的なあれなパワーが発動するからじゃないですか?」


 なるほど、神的なあれなパワーか納得納得。この神様から貰った力を使う時は自分の髪の毛の色や瞳の色が変わるんだろう。人ならざる力だから。


 まぁ、そんなことよりも、


「レン兄ちゃん! カレン姉ちゃん! こっちこいよー! なんかいっぱい生えてるよー!」


 コロッケが興奮したように僕達に向かって叫んでくる。


「はいよー」


 そう、成長した野菜だ、耕した畑にびっしりとたくさんの野菜がある。


 えーと、トマト、キャベツ、もやし、人参、大根、水菜、ナス、レタス、玉ねぎ、かぼちゃ、ピーマン、大豆、ブロッコリー、カリフラワー、パプリカ、白菜、じゃがいも、さつまいも、きゅうり、とうもろこし……etc


 季節なんて関係なしに、たくさんの種類の野菜たちが所狭しと今か今かと採られるのを待ってる。


「わぁお、カオスだ」


「夏野菜も冬野菜もぐっちゃぐちゃですね」


「なぁ、これ食えるのか?」


 相変わらず、コロッケは食い意地をはるなー。子供だから食べ盛り育ち盛りなのかな?


「おう、全部食えるぞ」


「へぇー! すごいねぇー!!」


 コロッケとハルは大はしゃぎだ、ポテトはどうしたんだろ?


 ポテトの方を見てみると森の方をじーーっとみていた。


「ポテトどうした??」


「……ううん、なんでもありません」


「うん? そうかー、とりあえず収穫するか」


「そうですね!」


 それからみんなで野菜を収穫した、収穫の仕方を華憐さんから教わってコロッケたち三人も手伝ってくれた。


 全部収穫し終わって収穫したものを集めると結構な量になった。


 それを、食べる用、種にする用などに分けて巨木な我が家の倉庫のところに保存しておく。


「これで、食べ物も何とかなるねー」


「はい! とりあえず、この季節からでも間に合う野菜を植えるために畑をもっと作りませんか?」


「そーするかー」


 それから木を切って、コロッケたちが運んで、みんなで鍬をもって地面を耕していき、畝をつくりやり方を華憐さんに教えてもらい、種を植えていった。


 コロッケたちはなんと、擬人化状態でもクマ状態のときのパワーがだせるみたいで、でっかい木を一人で持って運んで行く姿に畏怖を感じた、怒らせたら木で殴られそう……。


 三人の中で以外にもポテトが一番鍬の使い方や収穫の仕方がうまく、農業の才能を感じた。





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