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図書室にて2。

「まって!お兄ちゃん!

お願い!」

「なっ……なんでしょうか?アザレア様……」

どうしよう……思わず呼び止めてしまったけど……話すことがなんにもないよ!?

「ほっ……本当はエクル・ノワールじゃないですよね!」

おぉ……お兄ちゃんが固まったわ。

まさかの地雷を踏み抜いてしまった……だって!先輩が!エクル・ノワールは本当はエクル・シナモンだって!

「そっ……そんな事無いよ?ちゃんとアザレア様の兄だよ? 」

「嘘だもん!目の色が違うもん!

ノワール家の血を引いてるなら目が黒だもん!」

えっ?結婚したら血が混ざるだろって?瞳は男側の血が勝つらしい。

髪色は遺伝しないけど、瞳の色は遺伝するんだって。

「うっ……でも、ちゃんとエクル・ノワールだよ?」

「シナモン……エクル・シナモン……

エクルベージュ……つまり、亜麻色の髪にシナモン色の瞳。

シナモン家の忌子。双子の兄 はラセット・シナモン……」

この国には双子は忌子として扱われている。

兄は家に残り弟は家から追い出される。

弟が優秀だった場合公爵家や侯爵家に忌子だと言う事を隠して養子縁組になるのが一般的。

「なっ……アザレア様……あんまりベラベラ喋らないで貰えます?いくら子供と言えど僕には君より強い力を持ってるんだ。簡単に君は死ぬよ?」

「ヒッ……」

「怖がってるの?可愛いなぁ……どう死にたい?」

死にたく無いですよ!1回死んでるんですから!

そういや悲惨な死に方したなぁ……

だって、先輩が事故死して傷心の所を後輩に突き落とされるんだもの!

あっ!物理的にだよ?図書室からどサリとね?あっ。勿論即死なんて優しい物じゃ無かったよ。

後輩が『先輩が誰かの為に悲しむなんて耐えられません……先輩を誰かに取られるなら殺した方がましです……』って隣でずっと呟いてる様子は恐怖以外の何者でもなかったや。

しかも、後輩女の子だったんだよな……

「死にたく無いです……ごめんなさいお兄ちゃん!もぅ……言いません」

「言葉なんて信じれる……?無理だよねぇ……でも、僕は優しいからさ……そうだなぁ……あと一回チャンスを上げるよ。契約だね……」そう呟くと……私の手首周りに一筋ペーパーナイフで切り筋を付けた……痛みに思わず顔がゆがむ……

「ッ……お兄……ちゃん……痛いよ……痛いよ!」

「アハハっ……アザレア!可愛いよ!」

あっ駄目だ……この人頭のネジ跳んでる……

「アザレア!」

「えっ?イン……ディゴ……?」

「チッ……邪魔者が……じゃあ……またね?アザレア……」

たっ……助かったぁ……

力が抜けてしまう。

危うく転けそうになった私を慌てて助け起こしてくれるインディゴはかっこよかった。

「アザレア……大丈夫?」

「あり……がと……でもなんで?」

ふぁぁ……怖かった……

殺意を向けられたのは前世の後輩が最初で最後。

しかも、理不尽極まりない。

でも、後輩が慕ってくれてたのは理解出来たから、責める事も出来なかった。

それに後輩は死ぬ迄傍に居てくれた。

殺した本人が隣で一方的に語りかけて来るのもどうかと思ったが案外安心感はあってそれなりの最後だったと思う。

「なんだか嫌な予感がして……」

「ありがと。助かったよ。」

はぁ……あんまり人のトラウマは抉り出すもんじゃ無いんだね。分かったよ。

ーー今頃分かったのかい?駄目じゃないか。人には近寄り過ぎない。学校以外の彼を知らないぐらいがちょうどいいんだよ。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「アザレア様……すみませんでした。

「ヒッ……ごめんなさいお兄ちゃん……」

うへぇ……こっわ。

何日殺意を向けられるか分かんないから思わず身構えて仕舞うのは仕方ないと思う。

まぁ……自業自得、身から出た錆なんだけどね。

「ごめんね。アザレア様。怖かったよね……まだ、感情のコントロールが上手く行かないんだ……」

「うわぁぁん!お兄ちゃん!怖かったの!凄く怖かったの!ごめんなさい!」

急に優しくされたら思わず心が安心してしまって泣きだしてしまう。

仕方ないよ。ほら……なんだっけ?ストックホルム症候群だっけ?

恐怖対象が好きになるヤツ……

あぁーあ……心理学勉強しとけば良かったかも……

「ごめんね。アザレア様……もぅしないから……手首……傷ついちゃったね……」

優しく壊れ物の様にお兄ちゃんはアザレアの手首をなぜてくれました。

それがくすぐったくて仕方ないです。

「うぅ……お兄ちゃん……アザレアもうしないから!嫌わないで!」

ーー自分の非を認めれる事は君のいいとこだよ。あとは、きちんと実行出来るようになれば完璧だね。自分の弱点は知ってるのに弱点を克服しないのが君の悪い癖だね。


あぁ……やっちゃった。

頭のネジが跳んでるキャラが書きたくなってしまうのは何故だろうか?

私は悪くないはず……

ただ単に書きやすいだけなんだから!

べっ……別に……ヤンデレが好きとか……そんなんじゃないんだからね!

あっ……駄目だ……そのうちヤンデレが大量発生しちゃうわ。


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