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 「あー、それはない」話を聞くとシャルントは、首を横に振った。

 「どうしてさ!ライが持って言ったんだろう!」

 「ライはのう、カーニャの弟子じゃぞ。カーニャとは子供のときからの付き合いじゃが、それはそれはしっかりした奴じゃ。そいつの弟子に限って、宝玉を盗むはずがない」

 「そんなことない!…………オレ、ライを探しに行く。捕まえてやる!」

 「まあまあ、早まるな」

 「やだ!」

 「やだって、言われてものう」

 「明日に備えてもうねるよ!」言うが早いがシャルゴは、寝室へと向かっていった。

 「ふう、しょうがないのう」

 シャルントは、イスからゆっくりと立ち上がると、自分の分とシャルゴの分のコップを手に取り、台所で洗い始めた。


 次の日の朝。

 「本当に、行くのかの」

 「うん、必ず、宝玉を取り戻しに行くよ!」

 「ライが、持っているとは、思わんがのう」

 「そんなことない!あいつは、悪い奴なんだから!」

 シャルントは、ため息をついた。

 「どこに行くつもりじゃ?」

 「マクニ。ライの師匠のカーニャって人に会ってくる」

 「ほう。気を付けるんじゃぞ」

 「うん」


 「………………」

 甘かった。

 カーニャの家に行くまで、こんなにも大変だとは。

 頭のてっぺんから、足の先まで、どろどろになっていた。

 「うわっ。なんでこんなところに、うさぎのトラップがあるのさ」

 しかもなんかぶかっこうなトラップ。シャルゴは泥まみれになりながらも、クスリと笑った。

 横を向きながら歩いていたので、なにか硬いものにぶつかった。

 「ああ、ガケだ……」目の前にそり立つ岩の壁を見て、シャルゴはため息をついた。


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