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第十七章 三月十八日・警視庁特別情報室・午後〇時
「有賀さん、ちょっと来て下さい。」ディスプレイに見入っていた土屋が携帯電話で有賀を呼んだ。
「これは、決定的な証拠になりますよ。」
「よし、さっそく園田を別件でしょっ引いて締め上げるぞ。よくやった。」
有賀と土屋は、警察官でも一般の者には知られていない空間の中で言い知れぬ満足感に浸っていた。
「これで、PZもやっと日の目を見ますかね。」
「さあな。結果を出したとしても、一般人に公開できることじゃないと思うがな。」
「まっ。そういえばそうですね。」