表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/19

第十三章 三月十七日・警視庁特別情報室・午後一時

建物の奥まった一角で、土屋が三台の大型ディスプレイを眺めていた。

「おーいおい、まっ昼間っからそんなことしてる場合かよー。でも、もしオレが一般人だったら、たちの悪い覗きだなぁ。あの二人、ボソボソボソボソ話しやがって、ほとんど聞き取れやしない。しかし科学捜査研究所も妙なもの作ってくれるよなー。おかげでズーっとここに座りっきりだぜ。」

「様子はどうだ?」有賀がやってきて尋ねた。

「はいっ、今の所有力な証拠になりそうなものはありませんが、文江が、こんなことを言ってます。」土屋は映像の一部を選んで再生して見せた。

「連中は盗聴にはえらく気を使っているみたいで、なかなか独り言も吐かないんですよ。まあ、だいぶ参っているようですけどね。」

「ああ。」有賀は、土屋の言葉に興味がないように生返事をして映像に見入っていた。

「もう一度再生して見てくれ。」

「何かありましたか?」土屋がいぶかしげに再生した。

「もう一度。」映像を見終わってから、有賀はため息をつきながら土屋を見下ろした。

「一日中ディスプレイを眺めているのも大変だな。」

「そうですよ。ストレスたまりますよ。」

「そうだな、たまには役得もいいだろうよ。あいつ髪を上げると結構美人じゃないか。それに、いいオッパイだ。」有賀は口を歪めて出て行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ