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幼馴染と始める異世界転生!  作者: ぎあまん


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17/46

17 成長



 アスビルの街に戻った。

 とりあえず、悪魔と戦ったことでの変化を記しておく。

 俺は【衝撃邪眼】が+3になり、セイナは【拳闘補正】が一気に+2になった。

 悪魔をひたすら叩きまくった結果が熟練度的な成長を促したんだろう。

 回復役として同行したのに回復を使う暇もなかったからなぁ。


 ジェインたちのことは考えないようにしている。

 俺たちにできることは少ない……というかなにもない。

 ただの詐欺ではなく、悪魔が関わっている。

 まさしく通り魔的犯行の被害者がジェインたちなのだ。

 そして、当事者ではなく、事後を見届けただけ。

 本当に、できることはなにもない。

 ただ、冒険者ギルドでジェインたちの遺品を持っていき、その経緯を話しただけだ。

 それ以上になにを?

 本当に思いつかない。

 だから、これ以上は考えない。

 ジェインたちのことは、考えない。

 だが、次に悪魔に会ったときに、戦いになったときに、できることは増やしたい。


 後、俺に【X%1】という謎のスキルが生えた。

 なんだこれ?

 タイミング的に、スキル【魔人】を還元した後だったので、それが影響しているようだけれど、こんなのは見たことがない。

 変なバグだったりしないことを祈るのみだ。


 そうそう。

 還元についても改めて説明しておく。

 ダンジョンマスターにおける還元というのは、自分たちの権能が届くダンジョン内において、モンスターやダンジョン構造物、ダンジョン内に配置した宝物などをリソースや特別なポイントに戻す作業のことを示す。

 もちろん、使ったリソースやポイントを百パーセント元に戻すことはできない。


 今回のスキル【魔人】を還元したことで得られたポイントは十だ。

 実家やうちのダンジョン内にいれば【魔人】を得るのに必要なポイント数を確認することができるのだが……にしても渋い。

 まだまだ先は長いか。


「さあ、今日も元気に働きましょう」


 色々と考えている俺を抱えて、セイナは宿を出る。

 アスビルに滞在している俺たちだけど、ここは冒険者らしい仕事が少ない。

 冒険者らしい仕事ってなんだってなるけども……例を挙げると魔物退治とか未開域の調査とかか? 後は山賊や盗賊退治とか?

 アスビルは物流の中継地点ということで、領主も周辺の治安維持には力を入れているようで、魔物や山賊退治の話はあまりない。

 多いのは護衛仕事ばかりだ。

 俺たち的には旨味のない街だ。

 それなのに、いまだにここにいるのは、セイナの回復魔法を鍛えるためだ。

 セイナは普段からバンバン前に出て戦うタイプではない。

 なのでいまの内に回復魔法を鍛えておこうということになった。


「あんまり忙しいところだと、タク君が他に目移りするかもしれないし」

「まぁなぁ」


【ガイド】が美味い話を色々と検出して誘惑してくるのは、前の街で経験した。

 あれはあれで良いとは思うが、セイナが待っているだけになっていたのは反省点でもある。


「今回は、私ががんばるから!」

「おう、がんばれ」


 というわけで、セイナは依頼を受けた職場に向かう。

 どこかって?

 治療院……まぁ病院だな。

 スキルは使えば使うほど成長する。

 しかもセイナには【成長補正】があるので、そのスピードが他者よりも早い。

 セイナが使えるのは、冒険者向けの外傷を治癒する【回復】に、風邪の初期症状レベルの病気を癒す【治療】、致死性のない毒を体内から排除する【解毒】の三種類だ。

 余計に魔力を消費すれば効果は上がるが、それ専用に開発された魔法と比べれば魔力の消費効率はよろしくない。

 ただ、セイナは基礎能力が違うので、魔法の効果が高いし、それに加えて【回復魔法補正】がある。


 そして、大きな街だけあって、怪我人が生まれる割合も多い。

 護衛を引き受ける冒険者なんかには回復役がいない場合も多く、怪我をしたままでやって来るものも多い。

 さらには行商人の命である荷馬の治療も頼まれたりする。

 けっこう、忙しい。

 そんな中で、セイナは大活躍した。

 他の人よりも魔力が多いし、一度の回復効果も高い。


 つまり、引っ張りだこだ。


「セイナさん、この子もお願い!」

「セイナちゃん、こっち!」

「セイナちゃん!」

「セイナさん!」

「はいはいはい。お任せください!」


 セイナはイキイキと病院を駆けまわって怪我人を治していく。

 おかげでお給金はすごいことになっている。

 この間、ミラが暇をすることになるが、彼女は冒険者ギルドで訓練をしていたら、そこの戦闘講師に誘われて他の冒険者の訓練に付き合うようになった。

 もちろん、報酬有りだ。

 ミラはミラで、悪魔との戦いでなにかを得たらしく、それを確認するために訓練をしたかったらしい。


 暇なのは俺だけだ。


「参ったね」


 治療院にいるとマスコット扱いで子供に追い回されるか、俺が魔物とわかっている冒険者が暴れ出すかの二択なので、セイナが働いている間は、ロッカールームみたいな場所で大人しくしているか、この裏庭にいるかしかない。

 いまは、裏庭にいる。


 セイナが回復役として成長するのは、今後のこと……異世界で生活をすることを考えるといい事しかない。

 だから問題ないのだけど、その間、俺が暇なのはいただけない。

 だが、俺はセイナ無しで勝手な行動はできない。

 いまの俺は魔物だからだ。

 魔物使いの側にいないと、兵士や冒険者に襲われてしまうかもしれないし、自衛のためでも戦えばそれも問題になる。

 なんとも生きづらい。


「なにか、できることはないものか」


 そんなことを考えている裏庭をうろうろする。

 いまのところ【ガイド】は反応しない。

 ……いや?

 なにか、疼きのようなものを感じた。

 これは?

 と、雑草だらけの裏庭を歩いていると、それを見つけた。


「なんだこれ?」


 それは、石を積み上げただけの、なにかだった。


「近づかないで!」


 いきなり叫ばれ、そちらを見ると女の子がいた。




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