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今後はVRゲームの中世でのんびり暮らすので、私を探さないでくださいっ!  作者: アドリアーノ☆スパイラル


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第32章

 妻モモ王女のスパイとのデート疑惑に翻弄されたルクス王国のケニッツェル国王は、すべての打つ手を失った気がしていたーーーー






 そんな折、思いついたように心の先輩メソポ王国のエメラルダ国王が突然来訪されました。






「おお、エメラルダ国王殿、私にはもう夢も希望も消え果ててしまいました…… 

もう生きる気力もございません。」






「ケニッツェル国王、気に病むにはまだまだ君は若すぎる。


 どうだね、気晴らしに我々と諸国を訪ね歩いて新たなる方策を練るというのも満更ではなかろう。


 さて、そうと決まれば旅支度を整えなされ!」






 エメラルダ国王に言われるがままに従うように旅の仕度にかかるケニッツェル国王。






 やがて錚々たる幌馬車隊が編成されると二人の王は諸国漫遊の旅に誘われてゆくのであった〜〜〜〜 









ーーー☆☆☆ー


 最初に立ち寄った南国アリバッハ王国に入国するや、遥か彼方まで、まるで敷き詰めたように、無数の花々が咲き乱れる景色に二人とも心を奪われ、数々の植物由来の御もてなしをプレストン国王から受ける事になるとは、二人の国王には想定外でありましたーーーー







 到着したケニッツェル国王とエメラルダ国王は、目の前に広がる花々の美しさに息を呑みながらいつまでも眺めていました。





ケニッツェル国王: 「おおまさに、この国の美しさとは心に染み入るものがありますな。」





エメラルダ国王: 「花々の香りが、心の疲れを癒してくれるようだ。プレストン国王のおもてなしに感謝だ。」






プレストン国王が優雅に迎え入れると、庭園でのウェルカムブランチが待っていました。






 プレストン国王: 「歓迎、ケニッツェル国王殿、エメラルダ国王殿。


 こちらではお二方に特別なおもてなしを用意しました。」






 花々の中でのランチでは、様々な植物由来の料理が供され、プレストン国王は笑みを浮かべて語りかけます。






プレストン国王: 「これらの美味しい料理は、地元の特産物を使っています。どうぞお召し上がりください。」







エメラルダ国王: 「素晴らしいですな。この国の食材の美味しさが感じられます。」





ケニッツェル国王: 「確かに、新たなる方策を練る前に、このような心が軽くなるような場所であることは大切な事だな。」






プレストン国王は笑みを浮かべながら、次なる冒険の提案をします。







プレストン国王: 「さて、これからはアリバッハ王国の美しい風景を満喫しつつ、新たな道を見つけてまいりましょう。」









ー☆☆ーー☆ー



やがて大きな湿地帯に訪れると、蓮の花に覆われたその池で、二人は釣りを始めることにしました。






 湿地帯に到着したケニッツェル国王とエメラルダ国王は、蓮の花が美しい池でのんびりとした時間を楽しむことに決めました。






ケニッツェル国王: 「ここは非常に静寂が広がっていて、心が穏やかになる気分だな。」






エメラルダ国王:「確かに、この蓮の花々の美しさは、まさに言葉にならない。」






 二人は池畔に座り、竹竿を手に釣りを始めます。 






 すると、水面から飛び跳ねる小さな魚たちが楽しい光景を生み出しました。






 ケニッツェル国王:「釣りは久しぶりだな。この歳になるとこうした瞬間が心地よい。」






エメラルダ国王: 「君もそうだな、ケニッツェル。何か新しい発見があるかもしれん。」






するとケニッツェル国王の竿に当たりがあり、その引っかかったものが徐々に大きな影を作り浮き上がってくるや、彼は期待に胸を膨らませます。





ケニッツェル国王: 「な、何だろうこれは!?」





エメラルダ国王: 「なかなかの大物だな。よし、引っ張るのを手伝おう。」





 慎重に引き上げると、大きな蓮の根元に隠れていた美しい金の鱼が姿を現しました。





ケニッツェル国王: 「これは驚いた、幻のウルトラフィッシュ!」





エメラルダ国王:「まさか〜こんな素晴らしい姿の魚がいるとは!」





池の畔で釣りを楽しむ二人の笑顔は、新たなる旅路への期待と友情を深める瞬間となった。









ー☆ー☆☆ーー



 やがて夕暮れになり、ケニッツェル国王とエメラルダ国王は満足げな表情で池の眺望の良いコテージに戻りました。





ケニッツェル国王:「今日の釣りは素晴らしかったな。こんなに美しい景色で楽しむ釣りは初めてだ。」





エメラルダ国王:「確かに、このコテージも絶好の場所だ。」





コテージの中では、地元の料理人が今日収穫した魚を丁寧にさばいてくれ、美味しそうな香りが充満しています。





料理人:「お二方、お待たせしました。今日の収穫を使った特別なディナーです。」





ケニッツェル国王とエメラルダ国王は、美しく盛り付けられた料理を前にし、感謝の意を込めて手を合わせました。




ケニッツェル国王: 「心から感謝だ。この美味しさは言葉に表せないな。」





エメラルダ国王:「これぞまさに、旅の中での至福の瞬間だな。」





 二人はお互いに笑顔で乾杯し、ディナーを楽しむ中で、困難な状況を忘れ、友情と冒険の素晴らしさに満たされていきました。





ケニッツェル国王:「これからも、新しい冒険を共にしよう、エメラルダ。」






エメラルダ国王:「言うとおりだ、ケニッツェル。未知の国々での経験知が、新たなる希望をもたらすだろう。」








ーーー☆☆☆ー



 二人の国王は一週間ほど滞在したあと、次に訪れるアフリィエッリ共和国にアポイントメントを取ると、何とメロス大統領の方から、直々に飛行船で二人をお迎えに訪れました。






 この国の急速な近代化の発展により、人々のエゴが強まったお蔭で治安が悪化し始めた問題点を抱えるアフリィエッリ共和国。






 今後の課題について、二人の国王は平和的解決策として意見を議論することになりました。






 アポイントメントがあったアフリィエッリ共和国より、メロス大統領が直々に飛行船でケニッツェル国王とエメラルダ国王を迎えました。






メロス大統領: 「歓迎します、ケニッツェル国王殿、エメラルダ国王殿。アフリィエッリ共和国へようこそ。」






ケニッツェル国王:「おお、メロス大統領殿。我々を迎えに来ていただき、誠にありがとうございます。」






エメラルダ国王:「素晴らしい飛行船ですね。」





メロス大統領:「さあ、共和国を案内しましょう。ただし最近治安の悪化が課題となっており、その点についてお話したいと思います。」






アポイントメントの場で、メロス大統領は治安の悪化に伴う問題について説明しました。





メロス大統領:「近代化により経済は発展していますが、同時に治安の問題も浮上しています。


 犯罪率が上昇しており、市民の安全が脅かされています。」






ケニッツェル国王:「これは深刻な課題だな。我々も同様の問題に直面しています。」





エメラルダ国王:「平和的な解決策を見つけることが必要ですね。どのように手を打つべきか、協力して考えましょう。」





メロス大統領は頷きながら、共同で取り組むための協力策を議論し、未来への平和な展望を模索していくのでした。






するとメロス大統領から二人の国王に、資源の協力要請がありましたが、あまりにも大統領が強欲な本性を垣間見せたので、引いてしまいました。





 エメラルダ国王は、そんな彼の心の闇とケニッツェル国王の心の闇とを照らし合わせながらお互いに解決策を導き出せないかと考えを巡らせます。







 急遽メロス大統領の話題が資源の協力要請に変化したのがあまりにも唐突であったばかりか、その姿勢に並々ならぬ彼の強欲な本性を垣間見たケニッツェル国王とエメラルダ国王。





 双方には彼に対する疑問と微妙な空気が流れました。





ケニッツェル国王:「メロス大統領、君の逼迫したような依頼内容には理解はできるのだが、何と言うか、君の我々への手段と姿勢には、正直不快感を感じるのだが……」






エメラルダ国王:「資源の協力は理にかなったことだが、なぜ君はそこまで強欲なのかな。君の心の中には何かしらの闇があるのではないかとつい考えさせられてならない。」






 図星だったのか、メロス大統領は一瞬、驚きと共に表情を崩しましたが、やがて冷徹な表情に戻りました。






メロス大統領:「国の発展には資源の増強が不可欠だ。私はただ、国を強くし、市民の豊かさを追求しているだけだ。」






 ケニッツェル国王:「しかしだ、その手段が市民を苦しめるものであれば、それは正当な手段とは言えまい。」






エメラルダ国王:「国家の発展と市民の福祉は両立させるべきだ。君も考えを改める時だ。」





メロス大統領はなおも冷酷なまなざしで応じようとします。


 その瞬間、ケニッツェル国王とエメラルダ国王はお互いに、自分たちの国と市民に対する責任と思いやりを顧み始めました。





ケニッツェル国王:「我々は国王としての協力はするが、市民の福祉を損なうようなことに加担はできない。」





エメラルダ国王:「正義と誠実な心が国を偉大にするのだよ。メロス大統領、君もそれ位の事は最低限理解すべきだ。」





 3国サミットの体をなしてきたこの議論がヒート・アップすると、メロス大統領の案内で場所を変えることとなった。








ー☆☆ーー☆☆ー



 2人はその夜、真っ白で巨大な大統領官邸にあるバーに案内された。





 国宝級のブランデーを饗されて悪酔いした状態で官邸のバーでブランデーを楽しむ中、ケニッツェル国王は思いついたように話を振りました。





ケニッツェル国王:「話は変わるが、妻のモモ王女がスパイとのデート疑惑があるって話を、風の噂で聞いたことはあるかい?」






エメラルダ国王:「ああ、それは我が国で聞いたことはあったが、別に気にも止めなかったよ。それが元で何か大きな問題でもあったのかい?」






ケニッツェル国王は軽く笑いながら体たらくな妻の浮気話を披露し、メロス大統領にも話への参加を促しました。







 するとどうしたというのでしょう、何故かメロス大統領は深い溜息をつき、重い表情で話し始めました。







メロス大統領:「実のところ私もまた、人間としての弱さを感じているのだよ。」







ケニッツェル国王:「君も何か悩みがあるのかい?」







メロス大統領:「私の肩には大きな国の重みがある。発展と繁栄を追い求める中で、私自身の孤独や苦悩は加給的に増していくのだよ。」







エメラルダ国王:「国を導く者はいつの世も孤独なものなのさ。しかしだ、その重圧に打ち勝つためには、時に心を打ち明ける友と共有することも必要なんだよ!」







ケニッツェル国王とエメラルダ国王の言葉に、メロス大統領は少しずつ心を解きほぐされ、自分の中に抱え込んできた苦悩を打ち明けることで、意外なほど癒やされていくのでしたーーーー








///to be continued!!!☆☆☆





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