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次は絶対に幸せになって見せます!  作者: Karamimi
本編

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32/62

私、ライアンが好きみたいです

その時だった。ライアンが私に気が付いた様だ。


「マリア、来ていたのか」


こちらにやって来るライアン。


「やっぱりお前は赤が似合うな。そのドレス、よく似合っているよ。て、お前、顔色悪くないか?どうしたんだ?大丈夫か?」


心配そうに声を掛けてくる。気が付くと、瞳から涙が溢れ出ていた。


「おい、急に泣き出してどうしたんだよ。どこか気分でも悪いのか?」


ライアンが心配そうに顔を覗き込んできた。


「ライアン…私…」


「マリアちゃん、久しぶりね。しばらく見ない間に、また綺麗になって」


先ほどの令嬢が、ゆっくり近づいて来た。あれ?令嬢?もしかして…


「アンネお姉様?」


間違いない、彼女はライアンの従姉弟のアンネお姉様だ。


「ちょっとライアン、あんた一体何したのよ。こんなに可愛い子を泣かせて!」


「別に俺は何もしていないよ。それよりマリア、急に泣き出してどうしたんだ?腹でも痛いのか?」


「令嬢に向かって腹でも痛いはないでしょう。本当にデリカシーがない男ね」


ライアンに向かってすかさず文句を言うアンネお姉様。そういえば、アンネお姉様は3年ほど前に結婚したのだったわ。1度目の生から数えて、もうずっと会っていなかったから、思い出すのに時間が掛かってしまった。


という事は、私の完全な早とちりだったのね。よかった…

一気に涙も引っ込んでいった。


「急に泣き出してごめんなさい。ちょっと目にゴミが入ってしまって。アンネお姉様、お久しぶりです」


「本当に目にゴミが入っただけなのか?それならいいが…」


まだライアンが、心配そうな顔をしている。どうしてライアンはこんなに優しいのかしら?私が勝手に泣き出しただけなのに…


「本当にゴミが入っただけなの?ライアンにイジメられたのではなくって?もしそうなら、遠慮なく言うのよ。私が締め上げてあげるから」


「ありがとうございます。でも、本当に大丈夫ですわ」


「そう、それならよかったわ。それじゃあ、私はもう行くわね」


笑顔で手を振って去っていくアンネお姉様。


「おい、本当に大丈夫なのか?お前が泣くなんて、王太子殿下の誕生日パーティの時以来だろう?誰かにまたイジメられたのか?」


アンネお姉様が去って行ってすぐ、再び心配そうなライアンが話しかけてきた。さすがにアンネお姉様に嫉妬して泣いていたなんて、口が裂けても言えない。とにかく、話題を変えないと。


「本当に何でもないのよ。そうだわ、ライアン。お誕生日おめでとう。これ、プレゼントよ」


ライアンの為に準備していたプレゼントを渡した。


「ありがとう、マリア。早速開けてもいいか?」


「ええ、もちろんよ」


嬉しそうに包み紙を外していくライアンを見守る。ライアン、喜んでくれるかしら?


「おぉ、これって今人気の腕時計じゃないか?これ買うの苦労したんじゃないのか?めちゃくちゃ嬉しいよ。ありがとう、マリア」


私があげたのは、今貴族の間でも人気の高い腕時計だ。あまりの人気に中々手に入らないとの事だったが、なんとかゲットすることが出来たのだ。


「どういたしまして。ライアンに喜んで貰えてよかったわ。腕時計なら、騎士団にも付けていけるでしょう?」


「ああ、もちろんだ。肌身離さず持っているからな」


そう言うと、嬉しそうにライアンが笑ったのだ。肌身離さず持っていてくれるか。そう言ってもらえると、嬉しいわ。


「こんなにも嬉しいプレゼントはないよ。そうだ、3ヶ月後のマリアの誕生日はうんと期待しておけよ。お前が泣いて喜ぶプレゼントを準備しておくからな」


泣いて喜ぶんだなんて、大げさね。でも、私はライアンが選んでくれたプレゼントなら、何でも嬉しいな。


そうか、3ヶ月後には私も婚約できる年齢になるのね。もし叶うのなら、私はライアンと結婚したい。きっとライアンとなら、私が思い描いた家庭が作れる気がする。


温かくて、優しい家庭が…

でも、ライアンは私を受けて入れくれるかしら?


元々親同士は私たちを結婚させたがっていたもの。きっと私が頼めば、お父様がおじ様に話しを付けてくれるだろう。でも、そんな事をしたら、また1度目の生の時みたいにならないかしら?もう二度と、あんな孤独な思いをしたくない。


あんな思いをするのなら、ずっと独身の方がまだましだ。


「また不安そうな顔をしてどうしたんだ?やっぱりお前、何か悩みがあるんじゃないのか?」


「大丈夫よ。それより、今日の主役がいつまでもこんなところにいてはダメでしょう。さあ、皆のところに行きましょう」


ライアンの手を握り、歩き出した。温かくて大きくて、繋いでいると安心する。出来ればこの手を離したくない。でも…もしライアンが他に結婚したい令嬢がいるなら、その時は潔く身を引こう。


だって私は、愛のない結婚生活がどれほど惨めで、寂しいものなのか痛いほど知っているのだから…


それでもライアンの婚約者が正式に決まるまでは、どうかライアンの側にいさせてください。


心の中で、そっとお願いしたのだった。

次回、ライアン視点です。

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