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凛々しい美少女が、夢の中では全力で俺にデレてくるっ!? ~俺の夢と彼女の夢が繋がってることに彼女はまだ気づいてない~  作者: 波瀾 紡


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【4:また夢の中に姫騎士さまが出てきた】

 その夜。

 また夢の中に姫騎士さまが出てきた。


 昨日と同じく、どこかの公園のような場所で、俺と岸野は向かい合って立っている。

 姫騎士さまはちょっと眉尻を下げて、情け無い顔をしてる。どうしたんだ?


「あのね勇士くん」


 両手を腰の後ろに組んだ岸野が上半身を少し前に傾けて、甘えるような声を出した。


 ああっ! 今宵の姫騎士さまも、デレデレした甘えん坊モードだ。教室での威圧的な姿と大違いで可愛い。

 あ、いや。あくまで夢の中なんだから、喜んでどうする。


 でもしかし──


 夢による妄想だとわかっていても、デレモードの美少女はやっぱ可愛い。


「ん? どうしたんだよ?」


 デレモードの姫騎士さまだから、つい俺もフレンドリーな喋り方になる。

 これもきっと夢の中だからこそできることだな。


「今日勇士くんが、私のことを『姫』って名前で呼んだかと思って、一瞬ドキドキしたよぉ」


 ああ、俺が思わず『姫……騎士』と呼んでごまかした、学校でのあの場面のことか。そう言えば夢の中の岸野は、名前呼びされたら嬉しいって言ってたもんな。


 ということは、あの時岸野が顔を真っ赤にしてたのは、怒ってるんだと思ったけど実は喜んでたのか!


 ──あ、いや。ちょっと待て。


 今は夢の中だ。現実の岸野ではない。

 いかんいかん。夢と現実がごっちゃになってる。


「ところで勇士くん。黒崎君のことでは、睨んだりしてごめんね」

「えっ?」

「別に勇士くんのことを悪く思ってるとかじゃないすからね。たまたま流れから、千原さんを守るためには仕方がなかったの」

「お、おう。そっか」

「信じてくれる……かな?」


 岸野は八の字眉の情け無い顔のまま、コテンと小首を傾げた。

 うわ、やっばい。めっちゃ可愛い。


「あ、ああ。信じるよ」

「ホント? やったぁ!」


 姫騎士さまは突然パァーッと表情を輝かせて、これ以上ない笑顔を俺に向けてきた。そして小さくガッツポーズ。


 さっきの情け無い顔も可愛かったけど、やっぱ美少女の笑顔の破壊力は半端ない。めっちゃ、めっちゃ、めっちゃ可愛い。


 いや、ホントに実物の岸野がもしもこんなキャラだったら、俺のハートはやべぇな。撃ち抜かれて萌え死にするとこだよ。


「あっ、そうだ、勇士君!」

「ん、なに?」

「私もちょっとは、女の子らしく可愛くなりたいなぁ、なんて思ってるの」

「あ、うん」


 今でも充分綺麗なんだが。

 確かに普段の岸野は凛々しすぎて、可愛いという感じではない。


「明日、髪にリボンをして学校に行こうと思うんだけど……青とピンクと、勇士くんはどっちがいいと思う?」


 姫騎士さまは両手を前に出し、左右それぞれの手のひらに、濃いめの青と華やかなピンクのリボンをかけて俺に見せる。


 うーむ。どっちがいいかって?

 そりゃ、清く正しく凛々しい姫騎士さまのイメージからしたら青だろ。

 ピンクのイメージなんかまったくない。


 だけどその姫騎士さまがピンクのリボンを付けているところを想像すると──


「ピンクだな」

「うんうん、ピンクは可愛いよね。でも私に似合うかなぁ……?」

「ああ似合うよ。姫がピンクのリボンを付けたら、きっと可愛いと思う」


 うっわ。俺、女の子に可愛いと思うとか言っちゃったよ。俺のキャラではあり得ねぇぇ!

 けどもいいんだ。どうせこれは夢だ。現実の自分では言えないことも、夢だと言える。そうだろ?


 姫騎士さまは突如両腕を上げて、さらさらの黒髪を頭の後ろでラフにまとめた。

 綺麗な形の胸が強調されてちょっと焦った。

 そして彼女はピンクのリボンをりぼん結びにふわっと結う。

 その髪をまとめる仕草がなんとも色っぽくて、ドキリと鼓動が跳ね上がった。


 岸野はくるんとターンをして、向こうを向く。目の前にはピンクのりぼん結びに彩られたポニーテールが、ふわりと巻くように揺れた。


「あっ、可愛い……」


 思わず声に出た。

 すると岸野はさっと振り返って、ニマと笑顔を見せた。


「ホント? 嬉しいにゃん!」


 にゃんってなんだよ。

 いや、ホントだよ。

 めちゃくちゃ可愛いよ。


 そう姫騎士に向かって言おうと思った瞬間、俺はパチっと目が覚めた。


「ああっ……ヤバ可愛かったよな」


 ベッドに寝転んだまま天井を見つめながら、俺は思わず呟いた。


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