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1.つーるをつくろう


 ここからは脳内だけや簡単なメモだけで創っていた世界を、実際にまとまった「文字」にしていく作業となります。それはあえて“作業”と言わなければならないくらいに大変で、時間のかかることです。


 まとまった形の「小説」という形態になる以上、もう脳の記憶領域だけでは行うことが出来ません。時間のかかる作業だけに、妄想の中で培った設定も忘却曲線から逃れることは敵わないでしょう。


 そこでまずは執筆ソフトを使い、次の道具(ツール)を生み出してください。


 ・ログライン

 ・プロット

 ・時系列

 ・人物


 作成方法はソフトそれぞれですので詳細には説明できませんが、フォルダを分ける、ファイルを分けるなど、空の「名前を付けただけのページ」を保存出来ればそれでOKです。名前自体も自由です、お好きなようにつけてください。

 では、一つずつ使い方を説明しましょう。



 (1)ログライン


 全くの初心者の方なら、きっと始めて耳にする言葉だと思います。

 ざっくりと説明すると、『物語全体をごく短い文章で要約したもの』です。「あらすじと何が違うの?」と聞かれれば、そんなに違わないとも言いたくなりますが、ログラインの場合は無遠慮なまでに()()までもが書かれているものという感じでしょうか。


 このツール(ページ)には出来る限り簡潔に、あなたの物語を一つの文章でまとめきってください。どんな書き方でも、あなたが後で読み返してわかればなんでもかまいません。


 いっそ『カップルがイチャイチャして、船が沈む話』でもいいですし、『恋人が病気になっちゃって、死んで泣いちゃう話』でも問題は無い―― いや、もうちょっと何か書きましょう。


 ここに記した内容こそが、これから書いていく物語の骨格です。途中で書き直しても構いませんが、出来るだけ無いようにしましょう。

 言わばこのツールは、『物語の方向性にブレを起こさない』ためのツールです。


 また、ログラインを書いたページは簡潔だけに下に余白が生まれます。

 余白の部分はこれから先のメモの場として使いましょう。メモの度に「いつでもログラインを目に入れられる」ことが、転ばぬ先の杖として機能するようになります。



 (2)プロット


 この先長く長く記していくことになるツールです、説明はまた後ほど。今はとりあえずで用意しておきましょう。



 (3)時系列


 地味なようでいて、とてつもなく役に立つツールです。

 物語の形式にあわせて、「具体的な日付」や「●日目」などとタイトルを置き、その下に主要な出来事などを記していきます。

 (2)のプロットと併用しますのでそれほど神経質に書き込む必要は無いかもしれませんが、「あれ? あのイベント何日前だっけ?」とか「ん? この場所からこの場所まで、何日かかるんだっけ? こいつこのシーンに間に合わなくね?」とか、作者のど忘れや勘違いなどを防ぐことが出来ます。

 また、読み返しの手間を省ける点でも利用価値は高いと言えるでしょう。


 ミステリーなどの複雑な作品には、必須のツールとも言えます。



 (4)人物


 登場人物についてを記します。容姿や性別や年齢、性格や設定などを書いておきましょう。

 意外かもしれませんが、実際に執筆作業に入ると作者の記憶違いにより、途中で容姿が変わったり、年齢がズレたりすることがあります。人の脳はそういった部分の記憶は曖昧になりやすいようです。


 ツールとしての機能は記憶の補助の他に、様々な人物の「性格」を並べることで、人物の傾向に偏りが無いかを確認出来たり、新たな設定を持たせる余地が無いかなど、人物の掘り下げや意外なストーリー上の扱い方などを発見出来たりします。


 ポイントとしては「欠点」、「願い」などの項目を入れておくと、ぐっと人間味が生まれ、人物に行動力が生まれます。





 今回は四つのツールをご紹介しましたが、「これは必要だ」と思えるツールがありましたら、思う通りに作っておきましょう。

 また、「これは必要無さそうだ」という場合、作らないこともあなた次第です。


 「もう少し詳しい解説を」と思われる方も多いと思われますが、ここは一つあなたの思う通りに形式を作り、使ってみてください。

 作家にとってのツールとは、常に自分専用にカスタマイズしていくものなのです。


 ※ツールはあくまでツールですので、まだ空欄でもかまいません。

  この段階で満足に書き込めるツールは、まだ「ログライン」のみであると思います。



 次回からはいよいよ、いよいよと「小説」の作成に入ります!

 是非とも最後まで行程を歩まれ、世界に新たな物語を送り出して下さい!

 


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