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素人があえて伝えるすっごくユルい小説の書き方  作者: 千場 葉
§4.しょうせつをかこう
16/21

1.さいていげんのつうれい


 正直を言いまして、私はこの『執筆』の実作業においては語ることを持ちません。持たないというよりは、出来うる限りみなさんのご自由にやっていただきたいのです。


 「こうでなければならない」、「こうあるべきだ」。

 そもそもが、様々なことにおいて「べき」という言葉自体が控えられてしかるものだと思っています。それがこと創作に対しての言葉であれば、創作とはいったいなにを『創る』というのでしょうか。


 どうぞ思うとおりに描いてください、創作には正解も不正解もありません。点数が必要なのは、あなたではなく他の誰かです。


 ですが自由(オープン)過ぎると逆に困るというのも、素人である私にはわかり過ぎることです。ですのでここは、初心者の方が(つまず)きやすい部分についてのみ、お話ししていきましょう。



 


 基本は大事―― と言いたいところですが、今の時代は流れが凄まじく速く、そうとも言い切れません。今で言われている基本も、かつて生まれた新技術の積み重ねです。新たな技術が毎日のように生み出されている今では、「基本」自体も姿を変え続けることになり、誰にもその正体を正確に見ることは不可能でしょう。

 過去にこれほどまでに多くの人々が一斉に小説を書き、発表しているという時代はありませんでした。


 ここでは、日本語の小説における表記記号と文章作法、いわゆる『通例』のみを記しておきます。

 覚える、守る、使わない、気にしない、別の使い方をする。それは自由です。もっと厳密に“誰かの規定”を知りたい方や、きちんとした小論文を書かなければならないという人は、こんなところではなく、それに即した本で学びましょう。



 ―――――――――――――――――――――――――――――― 


 表記記号一部使い方


 「」、『』、“”、()


・「」 会話文をくくります。義務教育では「~た。」と教えることが多いですが、現代小説では「~た」と、句読点(くとうてん)(「。」のこと)を省略される場合が多いです。


・『』 強調したい言葉や、「」内にさらに「」を入れたい場合に使います。


・“” 言葉の引用や、タイトルの提示、強調などに使います。(『』は名詞、“”は言葉の強調に使われることが多いようです)


・() 文章の補足に使われます。ノベルゲームなどで多く使われたせいか、「」と同じように用い、心の中の声を表す表現も一般的になっています。



 ――、……


・―― ダッシュと呼ばれています。偶数個配置します。日本語キーボードの上部、「ほ」の位置にある「ー」(長音)ではありません。画面の表示によるのですが、横に目一杯長い棒で、並べて置くと繋がっているように見えるものがダッシュです。

 一つの文章の前に置いて、その一文を際立たせたい時。それまで書いた文章の要約や、補足を挟みたい時。文章の最後に置いて、突然の物事を表したい時などに使います。(会話文で誰かが長く叫んでいる表現には「ー」(長音)が使われます)

 とっても変換ミスしやすいので、見落とさないようにしましょう。常にテンキー右上の「-」から変換するように癖づけておくと、ミスしにくくなります。


・…… 沈黙や、言葉がつまった時の会話表現によく使われます。偶数個配置します。「・・・」(なかぐろ)を使う人もいますが、一般的な小説のスタイルでは「…」(三点リーダー)二つが多く用いられています。会話文で人の沈黙を表す場合には、「…………」と、四つ並べるのが通例となっているようです。



 !、?


・! 叫びや驚きの表現です。漫画で使われているものと同じものと考えて大丈夫です。


・? 疑問符です。尋ねる時や、何かを不思議がっている時に使います。


・!? 予想外の物事にひどく驚いている時、興奮気味に何かを尋ねる時に使います。ポイントは二つの記号を「半角」で重ねることです。


 ※もとは海外の表現であり、日本語にとっては新しい表現でもあります。おそらくと使われ出した頃は今の「なろう作品」が如く、気取り屋さん達からは蛇蝎(だかつ)のように叩かれていたと思いますが、今では漫画文化のおかげかすっかり定着しているようです。

 奇妙な特徴として、若い世代の人は抵抗無く「漫画的」に使われますが、お歳を召した方で稀に不思議な使い方をされる方がいらっしゃいます。どういう意図で使っているのかと思考してみたこともあるのですが、千場には解析できませんでした。

 そういった意味では、まだ“若い”表現なのだなと思う次第です。




 文章作法一部


・文頭 文章の書き出しは「全角」で、一文字分空けます(字下げ(インデント))。有るか無いかで読みやすさが格段に変わります。「基本」のキとしての認識も今だ強く、「なろう」ではこの作法を行っていない作品に対し、容赦の無いブラウザバックをかける読者の方もおられるようです。


・改行 今書いている行を改め、次の行から文章を書き始めます。基本的には書いている文章の内容から、別の内容や会話文に移る時に使います。(会話文の間では使いません)


・会話文 “「”で始め、“」”で締めます。基本的には行を改め、()()()()()()“「”から書き始めます。(心の中の声を表現する“()”も、同じ使い方をします)


 ※会話文に対し、それ以外の部分を「地の文」と呼びます。


・感嘆符 “!”や“?”のあとは、全角一文字の空白を入れます。


 ――――――――――――――――――――――――――――――



 一応と、ここに書かなくてはならないのかも不明な、通例をご紹介しました。

 一度にずらりと並べたてましたが、覚えきれなくても大丈夫です。実際に小説を書きながら時々見返したり、手持ちの小説を真似たりすれば、自然と覚えるようになります。


 ※これを書いている、2018年下半期時点での通例です。


 “基本として”は、ここに書いてあることだけで、普段みなさんがお読みになっている小説を書くことは可能です。


 ただ『改行』など、義務教育で習うような用法を律儀に守っていては、返って読み辛い作品になってしまう事柄もあります。何をどうすれば「綺麗で読みやすいもの」を生み出すことが出来るのか。それを常に頭に置き、他の作者さんの作品を覗きに行ってみたりしましょう。


 形式にこだわらず、頭を柔らかく、なんでも取り入れてみようという心意気が良い創作を導きます。



 先日ついに「草」(w)というものが“笑い”の表現の一つとして辞書に載せられることを知りました。今はまだタブー感の強さがありますが、こういったネットスラングもいつかは普通になる日が来るのかもしれません。


 ただし、こうやってw使うのはいいのですがw

 このネットスラングにはかつて“嘲笑”の意味合いが含まれていた頃もありますので(今も若干ある)、くれぐれもご使用の際はお気をつけを。

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