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魔王軍脳筋集団説

「ヒィッこっちくんな」

【お前等行くんだ】

「カノーさんあまり動かないでください」

「無理無理ーーーーーー」

「もういいです。カノーさん痛かったらすみません」


『ヘブンズドア』


「ギャーーーーーーーーーー。死ぬーーーーーーーーー」

「そんなことはありませんよ。この魔法はアンデットにしか効きませんから」

「そういわれればなんともないな」

「さぁ次はあなたの番ですよ」

【我がアンデット軍団がぁぁぁぁぁぁ】

「あなたも天に召されなさい」


『ヘブンズドア』


「うっわやりやがった。卑怯だぞ」

【そうだ。人が悲しみに暮れている最中に魔法を使うとは騎士道精神の欠片も無いんだな】

「なぜあの魔法を受けて平気なのですか!?」

【ふっふっふ。所詮ただの人間の程度じゃこの俺様の鍛え上げた屈強な肉体を傷つけることはできないんだよ】

「なら俺の魔法ならどうだ?」


『ヘブンズドア』


【ギャーーーーーーーーーーーーーーーー】

「やはり効いていないようですよ!?」

「いやいや。今【ギャーーーーーーーーーー】って言ってたけど?滅茶苦茶効いてたように見えたけど」

【ゼェゼェゼェゼェ。全く効いていないな】

「そうか?じゃあもう一発当てれば死ぬか?」

【ちょ、ちょっと待ってくれ。は、話し合おう。俺達には言葉があるだろ?きっと言葉を交わして相手が納得するまで話し合えばお互いに今よりより良い結果が出ると思うんだ】

「いやお前さっきまで【人間は皆殺しにしてやりてぇぜ】みたいなこと言ってたじゃんか。支離滅裂だぞ」

【そんなことは言っていない】

「そうだったか?まぁ良いや」

「よろしいのですか?今ここでとどめを刺せば賞金も出ますし武勲として称えられるかもしれませんよ?」

「マジか?」

「当然です。☆8の危険賞金首ですから」

【まぁ俺レベルになると当然だな】

「ちなみにお幾らほどで?」

「そうですね。今まで前例がないので具体的な例は出せませんが死ぬまで一緒に遊んで暮らせるレベルだとは思います」

「マジでか?じゃあやっちゃおうかな」

【そうは行くか】


『ブラックアウト』


【今のうちに撤退させてもらおう】

「逃がすわけないだろ」

【なにっ!?】

「さっきまであんなに調子乗ってたのにいきなり目くらましはどうかと思うぞ?」

【クッ。仕方がない】

パチン

ザシュッ

【貴様らギーガを呼んで来い】

「ハハッ」

ザシュッ

「なんか今のカッコ良かったな」

【さぁこれで時間が経てばたつほど貴様らは不利になっていく。俺はただ時間を稼ぐだけで貴様らに勝つことができるからな】

「あれか?第8師団の団長か?」

【あいつに借りを作るのは癪だが仕方がない】

「ちなみにどれぐらいの時間が掛かりそうなんだ?」

【さぁな。だがそれほど時間は掛からないだろうな】

「なにやら大変な状況らしいな。俺らが助太刀するぜ」

「おぉーー・・・?」

「ま、まさかついさっきまで一緒に居たのに覚えていないのか?」

「そ、そんなわけないだろ。それよりもお前等であれを相手にできるのか?」

「アホか。できるわけないだろ。だから俺らは周りの雑魚どもを相手にしておくぞ。なぁお前等」

「「「おう」」」

「私たちはカノーさんをお手伝いいたします」

「あいつの足止めは任せてください」

「まぁそれは良いがなんで俺が先頭に立って戦う事になってるんだ?」

「私がもっと魔法の腕をあげてさえいれば・・・」

「それにこの場では一番あなたが手練れでしょうから」

「ちょい待ち」

「いかがいたしましたか?」

「お前誰よ」

「え・・・?」

「いやフェンデルさんにカルラさんとその他の冒険者は分かるけどあんた誰よ?」

「いやあなた方が来た時から一緒に居ましたよ?」

「そうかもしれんが自己紹介してないだろ?」

「ですが今はそんなことをしている状況では・・・」

【構わんぞ】

「ほら」

「では手短に。私はこの街のギルド長のユリアと申します。以後お見知りおきを」


『ユリア ギルド長

レベル 119

HP 810

MP 764

POW 183

DEF 190

MPOW 398

MDEF 403

LUK 89

MEN 79

魔防・魔攻・高速詠唱』


「なにギルド長って魔法使いしかなれない縛りとかあるのか?」

「いえそういう訳ではありません」

「この世界って魔法使いが優遇されているのか?」

「そういうわけでは無いと思いますが」

「ふ~~ん。まぁ良いや」

【終わったか?】

ザシュッ

「申し上げます。ギーガ様あと5分ほどで到着致すそうです」

【だってよ。お前ら聞いたか?俺と同じぐらいの奴がもう1人あと5分後に来るらしいぞ。お前は下がっていい】

「ハハッ」

ザシュッ

「なんか今の奴滅茶苦茶カッコいいな」

「カノーさん。早くしないと被害がこれ以上拡大するとまずいですよ」

「いや分かってるけど俺どうすればいいんだよ」

「私とユリアさんでやつの足止めをします。そのうちになんかうまい事とどめをお願いします」

「分かった。って言えるわけないだろ。なんだよそのふわっとした作戦は。アホか」

【そうこうしているうちにあと4分だぞ】

「おいおいこれはまじでやばいって。なんかいい作戦ないのか?」

「そういわれましてもカルラさんの魔法が通用しないとなると私の魔法も恐らく通用しないでしょうし」

「諦めんなよ。どうしてそこで諦めるんだよ。やってみないと分からないだろ」

「いやそういわれましても」

「そもそもアンデットに『ヘブンズドア』が効かないこと自体が変なんですけどね」

【鍛えているからだ】

「ほかに弱点とか無いのか?」

「すみません。今まで『ヘブンズドア』の魔法が効かないアンデットにあったことが無いので分かりかねます」

「カノーさんこそ何か有益な情報は無いのですか?」

「アンデットって言われても邪悪な存在でなんか太陽の光に弱いとか火に弱いとかそこら辺しか知らないしな」

【ギクッ!?】

「おや?実は火とか太陽に弱い感じか?」

【さ、さぁどうだろうな】

「誤魔化すのめちゃめちゃ下手くそだな。声裏返ってるぞ」

【ま、まぁ試してみても良いが時間の無駄だと思うぞ。ち、ちなみにあと2分だぞ】

「とりあえず何にもしないよりはやってみよう」

「分かりました」

【お、おいやめないか?そんな非人道的な行為は騎士道に反するぞ】

「やかましいわ」


『ワールドオブファイアー』

『ワールドオブファイアー』

『ワールドオブファイアー』


【ギャーーーーーーーーーー。熱い熱い熱い。俺の甲冑がーーーーーーーーーーー】

「あいつ甲冑のせいで熱せられてやばいことになっているみたいだぞ」

「さぁカノーさん。今がチャンスです」

「え?俺があいつにトドメ刺すの?」

「もちろんです。私たちの魔法では効果が無いと思われますので」

「いやだよ」

「ではどうしますか?」

「・・・・」

【熱い熱い熱い熱い熱い】

「ほ、ほらとても苦しんでいますよ」

「い、いやそんな言われてもな。取り合えず首と胴を話しさえすれば良いんじゃないか?」

「名案です!!!」

「では私は身体を縛っておきます」


『チェーンバインド』


「それでこいつどうする?」

「そうですね。できればこのまま天にお返ししたいのですが」

「まぁその前に情報を引き出すのが良いのではないのでしょうか?」

「そうですね。ですが私たちには手に余る問題ですのでカノーさんが決めてください」

「おいおいいきなり責任転嫁かよ。良くないよそういうの。立場のある人間が責任をしっかりと持つべきだと俺は思います」

〈ハァ。なんて情けない格好だよ。ハンス〉

【その厭味ったらしい虫唾が走る声はギーガか】

〈おや助けに来てあげたのにその態度は何かな?〉

【分かったから早く助けろ】

「お、おいどこにいるんだ?」

〈おいおいなんだよこの間抜け面は〉

「なんだ。なんかわからん奴に滅茶苦茶馬鹿にされているだが」

〈間抜け面に加えて目もおかしいのか。とんと残念なやつだな〉

「あぁん?誰だクソが。ぶっ殺してやる。出てこいや」

〈ここにいるだろうが〉

「あぁん?」

【足元を見てみろ】

「え?」

スッ

〈ようやく見つけたか間抜けどもめ〉

「これぇぇぇぇ!?」

〈そうだ。この俺様が第8師団の団長ギーガだ〉

「え?第8師団ってあのギガンテスみたいなやつが居る部隊だろ?」

〈そうだ。今回の戦いでも参加して多くの戦果を挙げているだろう〉

「いやあそこで全員寝てますけど」

〈はぁ?何を馬鹿なことを・・・!?〉

「あれお前の部隊の奴らだろ?」

〈俺の部隊がぁぁぁぁぁぁ〉

「なぁ魔王軍の偉い奴って全員感情が昂りやすいのか?」

【俺をあんな奴と同じにするな】

〈そうだな。人間ごときにやられて捕まるお前ごときと同じにされるとは甚だ心外だな〉

【分かったから早く助けてくれ】

〈その前に多少の礼儀は必要だからね。俺の名前はギーガ。魔王軍第8師団の団長を任されている。こんな間抜けなやつと一緒にするなよ〉


『ギーガ  ギガントタイタン

LV 271

HP 1786

MP 319

POW 598

DEF 467

MPOW 206

MDEF 198

LUK 12

MEN 68

不運・縮小・拡大』


「不運ってやっば。初めて見るわ。アッハッハッハッハ」

〈貴様なぜ俺が隠していたスキルを知っているんだ〉

「話変わるけど魔王軍の師団って番号が若い方が強いのか?」

〈そうだ〉

【そんな事は無い】

「いやどっちだよ」

〈まぁ俺がこいつよりも優れているのは確実だろうな〉

【ハァ?意味不明だが。貴様らの部隊は足が遅いからこっちが合わせてやってんだろうが。ぶっ殺すぞ】

〈そんな間抜けな格好の奴に殺させるわけがないだろ〉

【おいこの鎖をほどけ。あいつをぶっ殺してやる】

「いやです。あなたを信じることはできません」

「それとこの拡大と縮小って何?」

〈ふむ。見せてやろう〉


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「うぇ!?」

「大きくなりましたよ!?」

「うん・・・。でも・・・さ」

〈どうした?俺の能力に恐れてビビったのか?〉

「いや元々小さかったから大きくなってもあんまり・・・な?」

「今がチャンスですよ。さぁちょうどいい感じに見えるサイズになってまだ大きくなるまでに多少時間が掛かるでしょうから」

「それもそうだな」


『チェーンバインド』


〈ぐわーーーーーーー離せーーーーーーーー。お前ら卑怯だぞ〉

「揃いも揃ってアホばっかりだな。流石に俺もびっくりだわ」

「魔王軍と今まで恐れていましたが知能が足りないようですね」

「そうだな。脳筋集団なのかもしれないな」

「とりあえずこれで8・13師団は壊滅でしょう。これも全部カノーさんのおかげです」

「いや俺何にもやってないけど?」

「いえ。この戦いは間違いなくカノーさんのおかげです。本当に感謝いたします」

「さすがだぜ兄ちゃん。俺は最初にあった時からなんか他の奴らとは違うどでかいことをやってくれるやつだと思っていたぞ」

【この間抜けが。最初から大きい姿で来ればこんなことにはならなかっただろ】

〈そもそもお前が俺を呼ぶからだろうが〉

【はぁ?じゃあそもそもこの作戦に参加するなよ。この出しゃばりが。死ねカス】

〈とりあえずどうにかしないとな〉

【それなんだが作戦がある】

〈ほう。しょうも無かったらお前を殺すからな〉

【まぁ聞け】

「おいおい何作戦会議してんの?」

【べ、別にそんなことはしていないが】

「まぁ良いや。それとお前等に話あるから別の場所に行くからな」

【話?】

「そうだ。これ以上危害を加える気はないと思う」

〈まぁ俺らには抵抗する術がないからな〉

「じゃあ移動するから」

「カルラさんとユリアさんも良いですか?」

「分かりました」


『ワープ』


【ここは?】

最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回もよろしくお願いします

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